【 ν猫ねこ帝国興亡記 】

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●第伍話   『 託された伝言 』
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   5
 
 
 時は○○暦150年。
 ここは常春の国『ν猫ねこ♪』の領地だった所からから少しはなれた野営地。
 領民がみんな居なくなってしまって、ちょっと寂しいにゃ。
 
 
  君主用の天幕。
 中から嬌声が聞こえてくる。
「ああんっ神風猫さまもっと! もっと突いてぇ!!」
 さて、
 私は四つん這いになったるぽぽねこ(淫乱)を後から突きながら、これからどうするべきか思案している所なのだにゃ。
「あんっあんっ」
 はてさて、困ったにゃ。
 しょぼんな顔をした豆乳ねこタンが、またおずおずと進言した。
「……あのう、何度も言うのはアレですが。やっぱ今はそんな事している場合じゃないと思いますにゃぁ」
 その一言で、再び私はハンマーで撲たれたような衝撃を受け、すぐさま”すぽっ”と引き抜いて官服を身にまとう。
「豆乳タンありがとう、また目が覚めたにゃ。私はすべき事を誤っていたにゃ」
「神風猫さまぁ。もっとおぉ」
「淫売め、じゃまだっ! ねこ国民が私を待っているにゃ」
 
 なおもすがり付くるぽぽねこを蹴り飛ばし。さっそうと天幕を出ようとした時。
 豆乳タンに呼び止められたにゃ。
「神風さまお待ち下さいにゃ、劉友ねこ。さまから伝言を預かってますにゃ」
「にゃにゃ? 伝言にゃ?」
 そう言えばここ数日友ねこさまの姿を見てないにゃ。
 豆乳タンは私に伝言のお手紙を渡すと、すこし口ごもりながら言ったにゃ。
「ちょっと怒ってるみたいだから、言う事聞いた方が良いと思いますにゃ……」
 !!
 にゃっ! にゃんだって〜〜!
 ぶわ〜〜っと毛が逆立つのが自分でもわかったにゃ。額からねばねばした汁が垂れてきたにゃ。
「ぱぶろん! こち…… 逃げられたにゃ」
 恐る恐る、手渡された手紙を開いてみたにゃ……。
 
 『
    神風さまへ。
   わたししばらくONできないから伝言にゃぁ^^
   にゃぁ。領民がいなくなっちゃったから税金で借金かえせなく
   なったにゅ。。
   思いつきであばれたりしちゃだめにゃ。。。
   こうなったらもうしかたないから友好国に助けてもらうにゃ。
   ろーまさまはいま包囲網されてて大変だからだめにゃ^^
   極東さまか。株さまにお金かしてもらうにゃ。
   紫朗ねこさまとナナ姫さまにたのんでみてほしいにゃ。
   また変なことしないように、天青さまとクラさまについて行って
   もらうよう言ってあるにゃ。
   がんばって借金返済にゃぁ^^
 
    追伸にゃ。
   神風さま、あんまりばかなことやってると
                     ……ぶちころすにゃ^^
 
                         劉友ねこ。より。
                                  』
 
 ”しゃ〜〜〜っ ”
 失禁したにゃ。全開で。
「はわわわわ〜〜〜っ!!」
 腰砕けまくりになった私はずるずると愛馬『的廬☆』まで這って行ったにゃ。
 またがるまで三回ずり落ちたにゃ。腰に力が入らないにゃ。
「て、て、て、て、天青にむ! く、く、く、クラウディオにむ! は、早う来いにゃ! これより『株王国』に向かうにゃっ!」
「にゃ!」
「にゃ!」
 三組の馬蹄が砂塵を巻き上げ、疾風のように駆けて行く。
 
 
 続く。