ふたご座流星群の流星痕観測のお誘い
〜ポストしし群の観測キャンペーン〜
しし座流星群の大出現期間を終え、METROキャンペーンは観測指針の提案・観測の収集というフェイズから、5年間の成果のとりまとめ・論文の作成への転換期を迎えています。この機に流星痕観測のベテランで流星痕分光観測で多くの成果をあげておられる鈴木智さんからの御提案をいただきましたので原文のまま掲載させていただきます。鈴木智さんには、事務局をサポートしてMETROキャンペーンを今後も盛り上げてくださる「サポートメンバー」として加わっていただき、ふたご群の流星痕データに関する収集・解析の牽引役となっていただく予定です。皆様からの報告はMETROキャンペーン事務局宛にいただければ、事務局メンバーとサポートメンバー内にて回覧し御返事させていただきます。宜しくお願いいたします。(事務局一同)
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今年のしし座流星群では、欲求不満の方も多いのではないでしょうか? 高感度フィルム等お余りではありませんか? そのような方々にお勧めなのが、ふたご座流星群での流星痕撮影です。「ふたご群は痕がでないよ」と思われた方はなかなかの通です。
ただ、その考えは間違っています。
私の最近数年間の観測結果から得られた答えは、ふたごの火球は必ず「永続痕を残す」というものです。ただ、しし群等の高速流星の痕と異なる所は、最初から赤色系の暗いものであり眼視的には検出されずらい点です。夜間は特に肉眼の赤色系感度が落ちることもあり、眼視ではきわめて見ずらい対象のため見落とされたいるのだと思われます。しし群では、初期に青、緑の強力な発光があるため容易に検出されているのでしょう。
しかしながら、この赤系痕はカラーフィルム(ISO1600)+明るい光学系(F1.4以下)+たっぷり露光(4-8s)の組み合わせでは、非常に簡単に写ってしまいます。昨年は、一晩に6個の撮影に成功しています。難点は、肉眼ではほとんど見えないためブラインド導入が要求されることです。これは、思いのほか難しく、昨年の例では300mm相当で視野内導入成功率はわずか50%でした。
このページは、2002.12.11 改訂版です。
撮影機材等
- レンズ
50mm−85mm F1.4程度 腕に自信のある方はもっと長めのレンズも可。
ただ、難易度は高いです。
- フィルム
ネガカラー ISO1600(昨年の実績では、スペリア1600ノーマル現像で十分
感度がでていました。)
- 露出
レンズの解像度との兼ね合いから、200mm1秒相当が、50mm4秒とな
ります。この痕は暗いので、暗夜で4〜8秒程度をお勧めしておきます。
月がある場合には、かぶらないように1,2秒が良いでしょう。ただ、写らない
可能性は増えてしまいます。
- ウェッジ
ネガ上の痕濃度を測定する際にウェッジは不可欠です。是非フィルム頭(orしっ
ぽ)に写し込んでおきましょう。
フィルムの頭3コマ程度空取り(レンズキャップをつけて撮影)しておいても
らえれば、当方で後でウェッジを写し込むことも可能です。
(ウエッジの例:事務局山本作成。適正露出のほかに、10倍、1/10倍の露出で撮影しておくと濃度測定ができます。)
撮影方法
- −2等以上の準火級クラスが出現したら痕の見える見えないにかかわらず(重要)、そちらを向けて撮影を開始する。
- 双眼鏡があれば、痕を確認する。
- もし、見えているようであればフィルムが切れるまで撮影を続ける。
観測日
12月14/15日
今年は極大日が土日とスケジュール的に恵まれています。前半、月があるのが
難点ですが。また、体力に自信のある方は前日の13/14も練習を兼ねて実施してみるのが良いでしょう。
親火球
親火球の情報が得られれば、更に解析に深みが増します。是非、魚眼〜広角(固定でOK)で火球モニタも実施ください。
尚、当方は富士山或いは八ヶ岳で観測の予定です。(鈴木 智)