オトコリオン・プレイヤーズ・ガイド

    -Player's Guide to Otkorion-

copyright 1999, Nikk Effingham
翻訳・編集(c) 木村 圭祐/‘たびのまどうし’しーちゃん ,1999[1999.10.31].



神話と歴史

  虚空から生まれいでた創造主は偉大にして剛胆、忍耐強く、そして公正であった。彼は他のいかなる存在よりも力強く、究極にして全能の存在であった。創造主はその神聖なる力をもって宇宙を生み出し、その後休息をとった。そして宇宙を統べさせるために創造主は皇帝を作り、天上の宮を彼に仕えさせた。当初皇帝がその民に与えたものもまた、公正で力強く、宇宙は喜びに満ちていたのである。

  しかし皇帝はその力に目を眩ませるようになったとき、彼は汚れ邪悪になり、創造主に対して、彼の喜びとともに成長する創造を見届けるという自分の聖なる権利を拒絶したのである。そしてかわりに皇帝は邪悪に墜ち悪魔となった。

  創造主が嵐の力を与えるにふさわしいと考えていた公正で剛胆な者がおり、その名をオーランスといった。オーランスは音楽、舞踏、戦いの3つの競技で皇帝に挑んだ。1つ目の競技では、オーランスは皇帝の黄金のハープに破れた。2つ目の競技では、オーランスは戦いの舞いで皇帝を破った。しかし3つ目の、戦いの競技に際し、皇帝は創造主の領域の外から呼び寄せた今日カージョルクの徒、混沌、悪魔の僕として知られる邪悪な存在を多数送り込んできた。オーランスの兄弟はそれぞれ新たな敵と相対するためにやって来て、その内の1人が対峙したものによって狂気におとされ2度と回復しなかったものの、それぞれが敵を打ち倒した。逆にオーランスは、皇帝を止めることができるかもしれない新たなる力を、創造主から祝福とともに授けられた“死の天使”フマクトを送った。その力こそ死であった。皇帝は、自分自身の傲慢に、そして嵐の神の力に破れ、地界へと逃れた。

  しかし皇帝を無くし世界は混乱にあった。オーランスは世界の王座を継ごうと試みたが、創造主が皇帝に授けた聖なる定めなしでは、力を正しく制御することができなかった。世界の王座が混沌によって破壊されたとき、世界は今日我々が暗黒と呼んでいる時代に入ったのである。太陽が未だ輝いた頃ですら、暗黒の雲と混沌の反光はそれを暗くしていた。その下では世界は無秩序に包まれ、弟は兄と、妻は夫と、人は自分自身の影と戦い、そして破れた。オーランスは宇宙が必要としているものが新たな秩序であると知ることができた。そして彼は、グローランサに再び法と秩序をもたらすために、光持ち帰りし者たちの探索へと旅立っていったのである。

  地界の深淵で彼は勝利し、その旅路の果て創造主を発見した。創造主はオーランスに“同等者の中の首位”、もしくは“神々の王”の名を与え、世界の王座に座し宇宙を統べる権利を彼に与えた。オーランスの最初の宣言は、宇宙を正当な状態に戻すというものであった。第2の宣言は、1人による暴政ではなく、一般の同意を通じた彼の聖なる主催によって世界を統治する、というものであった。第3の宣言は、時、そして蜘蛛の女の力を用いて、宇宙を新たなものにする、というものであった。

  第一期、ガーリンの者たちがイーヒルムと呼ぶ皇帝の信者たちは、皇帝の古の力を用いて、我々が“欺くもの”グバージと呼んでいる、操ることのでできない力を呼び出した。聖フマクトはこの問題を扱わせるために彼自身の息子アーカットをつかわした。半神にして完全無欠の英雄アーカットは、我らの地へ降り立ち、邪悪なる軍勢を厄災の地ドラストールへと追いやった。ここにはグバージもいたが、この地で殺されたのである。

  それからオーランスはみずからの信者である“裸足の”ハルマストに光持ち帰りし者たちの探索を行うように命じた。これはアーカットを呼び戻すためであり、この試みは成功した。アーカットとハルマストは東にあるドラゴン・パスへと向かい、その地を“欺くもの”の暴政より解放した。そして彼は再びドラストールへと向かった。アーカットが彼の持つすべてのものを我々のために捧げたのはこの地なのである。彼はトロウルへと姿を変え、新たに見出した力を持つグバージと戦うことで、みずからの魂、みずからの不死なる慰めをも捧げたのである。しかしそうする事で彼は見えざる神を裏切ったのであり、決して永遠の慰めを得ることはできないだろう。

  この後アーカットはラリオスに巨大な帝国を築き、支配した。この帝国は我々の教会の教義と教えをその基盤としている。汚れた神智者が混沌と悪魔とを用いて陰謀を企てた時、帝国だけが倒れた。しかし教会の真実は、我々が見出したフィーシブで生き残り、我らが聖なる大司教によって広められたのである。

  今、時は第三期を迎え、混沌、そして皇帝との飽くなき闘争の中、我々は来る天啓を予見した。グバージのもう一つの仮面である赤き月が再び皇帝の地に昇りつつあり、宇宙を飲み込もうと脅かしつつある。我々の教会がこの奇怪な存在を破ることができるでかどうかは、我々の清廉さと信心深さにかかっている。聖フマクトがこの地に再び現れることに備え、魂を鍛え、刃を鋭くせよ。


オトコリオンの人々

  オトコリオンの者たちは北のオーランス人の地、未だかつて見えざる神の真の本質を受け入れたことのないランクストにその起源を有している。しかし数世紀前に、創造主の預言者によって啓蒙されたことで、我々はあばら屋に住む蛮族のごとき生活から、街や社会を作り上げるに至った。お主はオトコリオンの首都、フィーシブの者であり農夫、魔術師、戦士、領主の4つの階級のうちいずれかに属している。お主はいずれか1つのカーストに生まれるが、お主が必要な技能に対する適性を示すことができれたならば、別のカーストに移ることもできる。またお主はいずれかの名家の者かもしれない。例えば謎多きマールガン家、ロリマーの王家、あるいはローソン家の一員かもしれない。ほとんどの名家はランクストにその起源を有している。

  お主はまたカルトの構成員でもある。我々は皆創造主、見えざる神を崇拝しているが、お主は聖人の1人を崇拝する事もできる。お主は異教の神を崇拝することを選んできたのかもしれない。見えざる神の教えに従うことは難しく、時にはそれよりも劣る存在は容易に理解できたかもしれないが、それは見えざる神のカルトから離れてしまっている。もしお主がゴリアントの英雄カルトのメンバーであれば、創造主と異教の教の両方を崇拝してもよい。しかしこの行為は、全体として教会と社会から冷たい目で見られている。

  我々の敵は混沌、悪魔と皇帝両方の使者である。それはまた“暴君”グバージとして知られている。悪魔は混沌の悪霊と神からなる軍勢を率いており、こうした悪霊は我々の地にしばしば姿を現し、ブルー、バゴッグの徒と呼ばれている。カージョルの徒という言葉はまた混沌の存在すべてを表す言葉でもある。もしお主が十分に信心深いのであれば、聖ウロックスの秘密を学び、これらの軍勢と生涯をかけて戦うのだ。

  すべてのオーランス人はオーランスの6つの徳を体現せねばならない。6つの徳とは勇気、名誉、知恵、寛容、公正、そして敬虔である。そしてそれをもたないオーランス人に大した者はいない。オーランス人は常に過去の過ちを正すだろうし、真のオーランス人は常に責任を受け入れる用意がある。性別にはいかなる意味も存在しない。女性は男性と異なるが、少し危険である。我々の社会の男性は、一般に怒り、悲しみ、幸福、あるいは憂鬱など感情を爆発させる傾向がある。女性は、冷徹で計算高く冷淡である。しかしながら聖ランカー・マイの男性信者のようにそうした感情的基盤から切り離された者や、異教のバービスター・ゴアの女性信者のように、非常に危険な暴力的行為に傾倒する場合のような例外も存在する。

  個人にとって重要なことは、そのカーストによって様々である。しかし我々の社会の者は皆、何をなすか、そして永遠の慰めを手に入れるために行うべき行為に秀でることを期待している。お主が死んだ場合、解放地でお主の肉体を焼き、体が完全に焼けるのを7日間待つ。もし金に糸目を付けないならば、お主の要求通り火葬に用いる巻きにはルーンの彫刻が施され、司祭は偉大なるオーランスがお主の魂を運んでくれるよう呼びかけ、家族はお主の名前を呼び続ける。もちろん、我々は、オーランスの神聖なる力を用いればお主の魂をお主の肉体に戻すことができる。しかしもっとも敬虔な(もしくはもっとも裕福な)者だけが、これを行うことができる。

  そして《切開》行為が邪悪にして混沌の振る舞いであることを忘れるな!もしお主が《切開》を行っているところ見とがめられれば、すべての混沌の異端者が拷問にかけられ、殺され、破門される大聖祝日に、引き裂かれ、朝までには市場の広場の外につるされている自分を発見することになるだろう。


単神教会神殿

我々の崇拝する神々が存在する。

創造主

  我々の崇拝の中心は見えざる神であり、この神が原初の泥から我らの宇宙を生み出し、もたらしたのである。見えざる神は全能であり、見えざる神は神聖であり、見えざる神はもっとも偉大であり、見えざる神は母なる創造者なのである。

聖フレストル

  フレストルはブリソス人に彼らのマルキオンの法に対する厳密な解釈が誤りであることを教えた。彼の行動と至上の自己犠牲は、みずからの価値さえ証明することができれば、誰でも自分の階級を変えることができるという事実を示したのである。彼はまたもてなし法と名誉の法をも伝えた。

聖オーランス

  神々の王。多くの側面を持つが、なかでも4つの主要な形態が知られている。オーランスは我らすべてによって崇拝され、非常に多くの者が彼のカルトに加わっている。彼のカルトは主要な4つの下位カルトとその他無数の小さな下位カルトに分かれている。主要な下位カルトは“稲妻の神”オーランス、天候の主であり、その司祭は宇宙の魔術的側面につながりを持つことから、魔術師階級にも主に崇拝されている。二番目は“四つ武器の神”オーランスであり、戦士階級の者が主に崇拝し、その司祭は風の王として知られている。三番目は“神々の王”オーランス、貴族と王、詩人のカルトである。主に領主階級の者によって崇拝され、その司祭は王領領主、もしくは王族として知られている。最後の一つは“光持ち帰りし者”オーランス、様々な男女によって崇拝される神秘的な下位カルトであり、本質的に教会的ではあるものの、その信者を目にすることはまれである。農夫階級の者はしばしばオーランスの息子、“鋤の神”バーンターを崇拝する。

聖ラーリア

  オーランスの妻である彼女は大地の聖人であり、まず蛮族の結婚の儀式で、のちに創造主がオーランスに与えた儀式でオーランスと結婚した。それによって彼女は聖人となったのである。

“鋤の神”バーンター

  彼は聖人ではないが、彼の暗黒の最中の働き故に、人々は彼に祈りを捧げ賞賛を送る。彼は農夫階級の守護者であり、彼の母とともにそのカーストでの信仰を育てる。

聖ウロックス

  混沌の殺戮者であり、ST.1611年、ヴァランティアの守護聖人となった。神代において彼の家族は悪魔によって皆殺しにされ、深い悲しみから彼はそれに関わる者すべてを見つけだし、彼らを殺した。今日ではベムロック家がウロックスの信者を完全に束ねている。彼のカルトに加わる者は自分の家族から縁を切り、ベムロック家に加わるのである。

ヘドコランス

  彼もまた聖人ではないが、それでもなおオトコリオン人の間では深く理解され、祈りと儀式では重要な役割を担っている。彼は嵐の兄弟の長男であり、鉄の評議会の聖歌が歌われる際には、常に彼の名が最初に歌われる。

光持ち帰りし者たち

  光持ち帰りし者たちには治癒の女神聖チャラーナ、交易の神、オーランス人の死者の導き手にして、冥界への案内人、聖人黄金の舌がいる。さらにいかなる者よりも物事を良く知っている学びの神、聖ランカー・マイがいる。トリックスター聖ユールマル、彼だけは偶然とペテンによって聖人となった。聖フマクトは死の天使であり、分離のもたらし手である。最後にギーナ・ジャー。彼は“光持ち帰りし者”オーランスの信徒以外には誰にも知られていない。

聖ゼメラ

  フレストルの母。聖チャラーナの化身。彼女はみずからの身を捧げ、瘴気の井戸の毒を吸い込むことによって、セシュネラを黒膨病から救った。しかしその時、彼女の魂は捕らえられてしまったのである。フレストルは第一期に彼女を解放し、現在では彼女は聖人として崇拝されている。

エルマル

  太陽。彼は聖人でないが、オーランス人の偉大な同盟者である。我々は儀式の中で彼を祝福する。

聖ガーラント

  第一期のアーカットの友であり、みずからの民の安全と健全さのために、みずからの友を犠牲に捧げた君主の体現である。

  加えて、アーカットの信仰の多数の教派が存在する。これらの教派はそれぞれ、第一期のアーカットが誰であり、どのような存在であったかについて異なる教義を有しており、それぞれが神智者が到来して破壊してしまう以前の、本来のアーカット信仰を受け継いでいるのだと主張している。ここに挙げられているのはより一般的な教派である。

“混沌の破壊者”アーカット

  彼は聖なる部族出身の“古き者”の使徒であり、混沌に打ち勝った。彼は神の地を受け継いではいたものの、今までに知られている中で、もっとも偉大な定命の存在である。彼はカージョルク、ワクボス、ポチャーンゴを殺し、“不破の剣”を見つけてラグナグラーまでも打ち倒した。みな、彼がグバージを破る以前のことである。たとえ我々の教会がその存在を軽蔑してはいても、彼は今日オトコリオンで崇拝されている。

“破壊者”アーカット

  汝がアーカットについて聞いたことは、すべて誤りである。我々の語ることこそ真実なのだ!アーカットは、破壊者であり、再構築すべき宇宙を破壊することで復活させるためだけの創造主の道具なのである。彼はかつてこの世に現れ、そしてふたたびやって来るだろう!

“偉大なる”アーカット

  アーカットは王であり、再びやって来てみずからの帝国を取り戻すだろう。我々は彼の再来に備えており、暗黒帝国の力を受け継ぐ者となるだろう。そして我々のカルトの者だけが救われるのである。

“欺く者”アーカット

  このカルトはきわめて小規模である。アーカットが実はグバージであったなどという考えを喜んで信じる者は、オトコリオンの民の間にはほぼ皆無である。彼を崇拝する事は違法行為ではないものの、ほとんどの者はそれを隠している。

  他の神も街の中で崇拝されているが、そうした神はすべて異教の神であり、ただ一柱の神(バービスター・ゴア)だけがフィーシブに寺院を有しているだけである。こうした神は以下の通りである:バービスター・ゴア、ドナンダー、エルマル、フマクト、ヒッポイ、イサリーズ、マーランゴア、オデイラ、オーランス、ウロックス、ユーレーリア。


フィーシブ

  街は四方に広がったメトロポリスではなく、決められた壁と美しく建てられた家屋からなる街でもなく、ルナーがこうであると認めたような街でもない。フィーシブは元来、山腹の上に構築された小さな砦であった。しかしそれが今では、建物の張り付く山(もちろんフィーシブ山としてしられている)の側面にぶら下がるように建てられた建物と家屋の迷宮といえる状態にまで成長した。街の内側にある昼なお暗いカタコンベの中は、さらに暗いのである・・・。

  街の適当な場所に通じる入り口も山の側面にあるが、唯一領主、および魔術師階級の者と、その伴の者だけががそのルートで街に入る。リフトは訪問者を目も眩む高さの道から大きな街へと導く。もう一つの道は山麓の聖ラーリアの大寺院に通じる門から入ることであり、ここでは聖人黄金の舌の司祭の注意深い監視の下、大半の商取引が行われている。街の敷地外の場所は、拡大しつつある街の城壁の外に建設されたステッドに農夫階級の者が生活している。それぞれのステッドは、一般に大地の季のはじめに選出される中産階級によって代表される大きな共同体に属している。フィーシブ周辺の土地は豊かで地味に富んでおり、ラーリアの大寺院が存在するということはその土地に価値があり、農夫たちが金持ちであることを意味している。

  街は王を首班とする鉄の評議会によって統治されている。鉄の評議会は宮廷にも定期的に姿を見せ、そこで様々な決定を行う。王はロイマー王家のレオバン4世であり、彼は父レオバン3世の死に際し、最近王座に座ったばかりである。奇妙なことに、明らかにされていないいくつかの理由から、王は古代の法を適用することでみずからの姉、クリスティン女王と結婚した。彼女はそれに何のためらいもなく同意した。この出来事は宮廷、教会の双方に大きな衝撃をもたらした。

  教会は大司教“非異端者”スランティールが代表しており、彼の部下は日々街を運営している司教カンディである。スランティールは非常に大きい影響を持ち、その勢力はほぼ無限といわれている。大司教の地位について以来、彼はオトコリオン教会の勢力をセイフェルスターの全域、および北ラリオスの大半の地域へと広げた。彼は王に対して大きな影響力を持っているといわれている。

  軍の司令官はアジロスのステファン将軍であり、オトコリオン出身者ではない。彼はフマクトの剣であり、ゴリアントの剃刀の舞を行ったことで、より大きな自由を手に入れた--この詳細はゴリアントの英雄カルト以外の者には知られていない。彼はアジロスとの戦いを、いかなる者よりも喜んで遂行する。彼の弟はヴァランティアの将軍である。

  赤の環は街の魔術師階級の指導層である。これは強い繋がりと、フィーシブの魔道士に対する鉄の拳による支配である。この地位つく事は街の中で生き残るために必要であり、加わらない者は消えるか死体になるかが慣習となっている。

  この組織は以前行っていたよりもより多くの任務を遂行し始めた。例えばその護衛の義務から戦士階級の者を援護したり、あるいはその管轄権(これは教会で激しく争われている)に置かれる存在として宗教的機能を要求する、などである。遂にある宮廷魔術師がこの集団と序列に加わることを拒否した時、二年半の白熱した議論の後、ある夜何の痕跡もなくその魔術師は失踪し、その方法、理由も説明されなかった。もしそれが赤の環によるものであったとすれば、その権力基盤は以前考えられていたよりも確実に大きなものとなっている。


他国との関係

  この都市は、様々な条約および非公式の合意をランクストの一部と結んでおり、その地域ではオトコリオン人はたとえ説教を行う場合でも歓迎される。他の地域は、オトコリオン人が足を踏み込むことがほとんどの場合死を意味するほど敵対的である。

  オトコリオンはアジロスと戦争状態にあると考えられている。たとえどちらの都市も自国の軍の虐殺をおそれて軍が集められたことが無かったにも関わらず、である。しかし双方は相手に対して多くの間謀を放っている。彼らはセイフェルスターの他の都市国家や王国、特にナスコリオンと敵対的緊張状態の中にある。たとえボーリンとはこの10年間、そして今でも貿易条約を結んでいるとしても、である。

  オトコリオンの者たちは西の国境のトロウルたちと戦争状態にあり、しばしば小競り合いが起こる。黒き領主の悪しき信者の住む、ポルダークの森こそ最悪の場所である。



  本テキストはNikk Effingham氏が作成した作品を、氏からの許可を得て木村 圭祐(しーちゃん)が翻訳したものです。
  原文作品の著作権は原著者に、翻訳作品の著作権は原著者と翻訳者に帰属します。営利目的、非合法な目的、反社会的な目的での利用でない場合にかぎり、自由に使用、複製を許可します。ただし複製に当たっては本テキスト冒頭の版権表示(原文および翻訳文)を必ず含めるようにしてください。他の媒体への流通には著作権者の許可が必要です。
  テキストはは公式版ではありません。この文章を使用するにあたっては、各人の判断でご利用下さい。この文章の使用により何らかの損害があっても著者並びに翻訳者は一切関知致しません。


トップに戻る。 コンテンツに戻る。 翻訳ノートへ