教会の歴史は光持ち帰りし者たちの探索、すなわちオーランス、創造主、見えざる神が大いなる盟約と時をもって世界を創造した時に始まる。後に彼の息子マルキオン、"最初の預言者"フレストル、光り持ち帰りし聖者たちが世界にはあまねく崇拝を広めた。
しかしながら時を経て、混沌の勢力は世界へと舞い戻り、その汚れた種子から"偽るもの"グバージを生んだ。グバージは一般の人々の無知の上に広まり、オーランスの一なる生き方よりも彼の多くの生き方の方が優れていると信じ込ませた。彼の宣教師がオーランスの信仰を変え、打ち倒し、奪い、そして混乱させていった。
"欺くもの"グバージが世界のあらゆる地をその邪悪な掌中に収めたとき、その邪悪な陰謀に対する存在として、英雄にして預言者たるアーカットが西方に誕生した。彼は聖フマクトの息子であり、グバージに対する十字軍において西の国家連合と信仰とを導いたのである。しかし彼が西方の地を解放したまさにその時、彼は打ち負かされ、地界に捕らわれたのである。
その時ドラゴン・パスの地からもう一人の英雄、"裸足の"ハルマストがオーランスから啓示を受け、西方に光を求めてやって来た。彼に従う者の中の智恵の盟友こそエイオルである。叙事詩的な旅の後、ハルマストは地界の奥底でアーカット見出し、彼を解放したのである。
ハルマストはアーカットをフマクトの息子と認め、彼にドラゴン・パスのオーランス人の生き方を教えた。アーカットは2つの生き方の真の起源を認め、これを彼に従う者たちに広めたのである。その教えとは、オーランスと見えざる神は同一の存在であって、現在もそうである、というものであった。
この新たな知識によってアーカットは力を得、彼はグバージの副官、アイアン・ブロク王パランジオとロカヤマドンと戦うために、混成軍を率いてドラゴン・パスへと進軍した。まもなくドロガン・パスはグバージから解放され、アーカットはペローリアに、そしてグバージの本拠地であるドラストールへと進軍する準備を始めた。
しかしながらアーカットは2度、どちらもペローリア低地地方の太陽崇拝者によって打ち倒された。彼に従う者の多くは、アーカットが何か計算違いをしたか、オーランスに背いたと考え、絶望した。その時アーカットの元にもう1人の英雄がやってきた。彼の名はクワラッチ・カングといい、鉛の城出身のトロウルである。クワラッチはトロウルの生き方を教え、アーカットは彼から未だ知らなかった"創造主"オーランスの別の相を学んだ。この相は混沌に対する勝利を呼び込むことになるものであった。この知識おもってアーカットはドラストールのグバージを打ち破ることができ、一時代の間混沌は押しとどめられることになる。
アーカットが混沌を破壊するために暗黒の力を受け入れたとき、多くの人々はアーカットが光り持ち帰りし者たち、慰めと喜びの秘密を裏切ったと考えた。しかし彼が見出した真実は、見えざる神のより深い真実であった。アーカットのは後にラリオスに偉大なる暗黒帝国を建国し、統治した。そこでは時の始まりの頃と同じ様式でオーランスが崇拝されていたのである。彼はまた、英雄界と混沌が再び入り込んでくるやもしれぬ英雄界と地界のあらゆる場所にみずからに従う者たちを配した。
聖エイオルはハルマストの仲間であり、後にアーカットの仲間となった。そして彼が暗黒帝国から戻ったときに、彼はアーカットの知識を我々に伝えたのである。暗黒帝国が失われた今となっては、我々はアーカットの伝えた正しい形態の崇拝に従う最後の存在である。
第3期、混沌は赤の女神と赤の皇帝の仮面を被り舞い戻った。私たちは彼女と戦い、創造主への正しい崇拝の中で西方、オーランス人、トロウルの勢力を結集させる新たな解放者を見つけねばならない。この方法によってのみ混沌を打ち破ることができるのである。
我々はただ一柱の神を信じており、その名はオーランスである。オーランスは時に見えざる神と呼ばれる。
オーランスの息子マルキオン、その預言者フレストルとアーカットは、太陽の皇帝が混沌を世界にもたらした後、世界を再創造するためにオーランスが顕現した"光り持ち帰りし者たち"オーランスの内に存在する、預言者を導いた彼の普遍の精霊を通じてのみ慰めを見いだすことが可能であると教えた。
我々は《切開》行為に対する規定を含め、マルキオンの法に従っている。《切開》行為は混沌の邪悪なる種子を世界に広める混沌の行為である。
我々はオーランスの17の階級の存在を信じている。王、大司教、王子、評議員、ヨール、司教、指導者、郷士、司祭、黄金の舌、吟遊詩人、ハウスカール、名工、カール、小作人、奴隷、そして余所者である。あらゆる者はこれらの階級のうちの1つに生まれるが、他の階級の条件を満たしさえすれば階級を変える自由がある。
創造主の神聖なる信仰に対する最大の敵は混沌である。混沌は邪悪であり、オーランスへの崇拝を破壊し、あるいはそれを変えるために絶えず戦いを挑んでくる。混沌とは常に戦わねばならない。
大暗黒以前の太陽の皇帝、グバージ誕生以前の壊れたる評議会、赤の女神の誕生以前のダラ・ハッパ帝国とイェルマリオ信徒に見られるように、太陽は常に混沌の前兆であることを忘れてはならない。
私たちは以下の考えも有している。
生涯における女性の役割は男性の役割とは異なものの、霊的には同等の存在である。生涯における女性の役割は生命の与え手、育み手であり、男性のそれは生命の守り手、提供者である。創造の善に対して両者は協調して働く必要がある。ある人物担うその生涯の正確な役割はその者の選択次第であり、そのため女性が聖ヴィンガの女戦士となったり、男性が聖チャラーナ・アローイの白の癒し手となることもできる。
聖インキンがオーランスの友であるように、動物は人類の同胞にして友である。創造主に命じられた、その聖なる祖先を通じた慰めへと続く彼らの道は、もちろん人間のそれとは異なっている。
オーランスの他の息子、羊飼いと狩人は、私たちに動物とその精霊をいかに扱うかを教えた。彼らはオーランスの創造の一部である。
錬金術、占星術、そしてそれに類する行為は神智者とドラゴン帝国によって乱用されていた。こうしたことが再び起こってはならない。そのためギルドの司祭には、さらなる防ぐためこうした活動を研究するように推奨されている。
司祭は創造主の生き方の教師であり、あらゆる人間にとっての規範である。それゆえ彼らは、創造における男性の能力を教えるため、結婚して子をもうけることが許されている。
ドュレンガルドの大司教がドュレンガルドから司教の輪を導く。彼は教会の霊的奉仕を共同で導く7人の司教の輪の第一者である。
パッサン山の高位教会は我々にとって聖なる場所であり、聖エイオルが葬られた場所である。パッサン山の司教は7人の中で2番目の存在である。
フレストル
"最初の預言者"フレストルはブリソス人のカーストが誤っていたことを示した。彼を通じてオーランスは男も女もそのアーストを変えること、17のカーストが存在することを示した。彼は歓待と名誉の法を教える存在として最も良く知られている。
"解放者"アーカット
"第二の預言者"、"解放者"アーカットは真のオーランス信仰を解放し、それによって"欺くもの"グバージを破壊した英雄であった。エイオル派教会の我々は正しき法の彼の教えに従う最後の存在である。
聖エイオル
聖エイオルはヒョルトランドのオルバンテ部族の部族民であった。彼はアーカットを解放することになるハルマストが行った最初の"光持ち帰りし者たちの探索"の旅程では、ハルマストの智恵持つ同伴者であった。ハルマストがアーカットの後年の振る舞いを受け入れることを拒否したとき、エイオルはアーカットの智恵持つ同伴者となった。エイオルはアーカットの付き従い、グバージとその眷属に対する戦いの数少ない生き残りの1人となった。彼はそれからラリオスへと赴くアーカットに同行し、暗黒帝国の建国を助けた。
最後にはエイオルはヒョルトランドの故郷へと帰る決心をし、そこで彼はエイオル派教会を設立し、正しい方法で如何にオーランスを崇拝するかを我々に教えたのである。
聖フマクト
聖フマクトはオーランスの兄弟であったが、オーランスは混沌の前兆たる太陽の皇帝を切り倒すためにその誓いを破った。この不可欠の行為により、創造主はオーランスとフマクトの血の結びつきを切らざるを得なくなった。しかしながらその後の英雄的行為によって、フマクトは戦士階級と郷士の聖人としての創造者に受け入れられた。
光り持ち帰りし聖者たち
世界を再創造するため,光り持ち帰りし聖者たちは、その探索でオーランスに同行した。彼らは創造にその力を貸し、それ故に崇敬されている。エイオル派教会最大の騎士団は彼らを守護聖人としている。
ロカール派
この教会は創造主の自由に背を向け、ブリソス人の堅固なカースト・システムへと立ち戻ってしまった。彼らは女性を軽蔑し、女性が権威を得る権利も、魂も持ちあわせていないと信じている。彼らの誤った教えは虎心王リチャードのもとであまりにも長く我々に強制され、国は破壊された。現在我々は、この強奪者が預言された西から解放者でなかったことを知っている。
フレストル派
この教会はカースト間の移動を認めており、それゆえ啓蒙的である。しかしながら西方の他のすべての教会と同じように、彼らはアーカットの教えを忘れた。彼らはあまりに少なすぎる数の4つのカーストしか有していない。
ボリスト派
ボリスト派は混沌の生物を《切開》することで混沌を崇拝する邪悪な教派である。あらゆる混沌は邪悪であり、《切開》行為はどのような形であれ混沌である。