全 国 初 !

志木市では2008年5月、市町村では初めて、
『こころの安全週間』 を設けました。

5月12日から18日まで

『こころの安全週間』 の提唱者で、全国展開実現にご尽力されている

東海大学医学部教授 (精神医学) 保坂隆 先生 の連続講演会をはじめ、

さまざまな啓発講座が開かれました 。
(↓チラシをご覧ください。載っていない講座もあります)

保坂先生は、1998年以来毎年3万人を超えている自殺を

予防するメイン対策として、このキャンぺーンを位置づけています。


チラシの下に、5月18日に開かれた 保坂先生の講演

『がんと心-サイコオンコロジーへの招待』のレジュメ

先生の著作を含め、市立柳瀬川図書館・いろは遊学図書館で借りられる

『こころの安全週間』 関連図書リスト

志木市『こころの健康に関する相談機関』一覧(健康づくり支援課作成)を追加しました。

チラシの下に、
5月18日午後の講演会 パネリスト高本 恵 先生のレジュメを追加しました


5月18日午後 講演とパネルディスカッションをされた 高本先生から
                       レジュメ転載の許可をいただきました
    




サイコオンコロジー(Psycho-Oncology こころ と がん 精神腫瘍学)

がんを患っている本人とその家族などを対象に、
がんによる痛みや悲しみ、辛さを和らげるための医療
 

   保坂先生のご厚意で、5月18日午前の講演のレジュメを転載させていただきます
    ファイルを送ってくださったので、主にそちらから貼り付けました 実物はA4両面・黒字一色です 



2008.5.18.志木市「こころの安全週間」

がんと心ーサイコオンコロジーへの招待

        東海大学医学部 保坂 隆

【サイコオンコロジーの定義】

1,すべての病期にある患者やその家族・ケアギバ−の情緒的な反応

2,発症率や死亡率に影響を与える心理的・行動的・社会的因子

 「がん→心,心→がん」という双方向性の関連についての学問・臨床領域

【がん患者の精神疾患合併率】

全体的に言えば,がん患者の30-40%にはうつ病・適応障害などがみられ,終末期になると,せん妄などの器質性精神疾患が加わるため,その有病率は70%にまで増加する。

  →つまり,がん患者の3人に1人には特別なメンタルケアが必要!

【がんの告知

わが国でも最近は病名告知の傾向がみられるようになったが,全国平均では40-60%程度である。これには以下のような理由や背景が考えられる。

1,患者側の要因:「先生にすべておまかせします」=おまかせ医療,否認

2,家族側の要因:「可哀想だから知らせたくない」

3,医師側の要因:「告知によって患者の希死念慮を誘発してしまうから」

【告知・非告知による精神症状の差】

告知していない場合でも,告知された場合と同じ程度に,あるいはそれ以上に精神症状が発現している。つまり,病名を隠すことによって患者の苦痛を軽減しようという努力はまったく意味がないことになる。

【がんになりやすい性格?

C型性格(まだ断定的ではないが),「嫌われる患者」と「好かれる患者」の予後に差

→「イヤならイヤと言いましょう」

【がんへのコーピングと予後】

 乳がんに対して①闘争心をもって戦おうとする群,真摯に受けとめる群,「もうだめだ」とあきらめる群,がんであることを忘れてしまう群,の4群間で予後には有意差が生じた。→あきらめる人は予後が悪いようです。

【ソーシャルサポート】

・乳がん患者で相談できる医師・家族・友人がいると予後がよい

・ソーシャルサポートとは配偶者・家族・友人・近所の人・主治医や担当看護師など,あなたの周囲にいて助けになってくれる人たちのことです。

  →グループ療法,家族相談室,院内患者会などの活用を!

【グリーフワーク】

・配偶者の死亡後1年間は有意に有病率・死亡率が高い→1周忌の意義

【がん患者への心理社会的介入】

・スタンフォード大学のスピーゲル:遠隔転移をおこした乳がん患者の集団精神療法1年間続けた群と,それを受けなかった群をその後10年以上の経過を比較したところ,平均生存期間が介入群36.6カ月,対照群18.9カ月と,約2倍に延長していた。

UCLAのファウジー:悪性黒色腫患者に6回だけ「構造化された介入」を施行したところ,情緒状態と免疫機能が改善し,6年後の再発率・死亡率で対照群と有意差が生じた。

・東海大式「構造化された精神科的介入」(保坂):その構成要素は,心理社会的教育・問題解決技法・支持的精神療法・リラクセーション・イメージ療法などであり,対象は初期の乳がん患者であった。結果的には,抑うつ・情緒不安定などが有意に改善した。

 集団介入は,同じ病気をもった患者同士で支援し合うことが可能になったり,孤立感を軽減するのに役立ったり,具体的な問題を解決するのにすぐに役立つ情報交換が可能になったり,さらに,医療者の人的・時間的な効率の良さにつながる方法であると思われる。このような介入が,日常のがん診療の場でも,当たり前のように治療方針のなかに組み込まれていくことを期待する。
 

  →国民の声は医療を変えます!診療報酬化を!



【がん診療におけるチーム医療】

【参考図書】

     保坂 隆:ナースのためのサイコオンコロジー。南山堂,東京,2001


くわしいことは

ドクター 保坂 のホームページ <こころのリエゾン>

リエゾン精神医学 についての研究成果を公開されています

リエゾンとは連携や連絡の意味で,リエゾン精神医学とは精神科医が精神科の外来や病院・病棟だけにとどまらず,さまざまな臨床各科との密接で定期的な連携をとりながらチーム医療に貢献する臨床形態をいいます
                         (保坂先生のHPトップページ より)
                              


心,安全週間,関連図書リスト,の
柳瀬川図書館・いろは遊学図書館
 

柳瀬川図書館/いろは遊学図書館所蔵

保坂 隆 先生の本

角丸四角形: &	本日、会場に展示しています。お手にとってご覧ください。
&	貸出できます。どうぞご利用ください。

タイトル

出版者

請求記号

所蔵館

「頭がいい人」の快眠生活術

中央公論新社

498

「頭がいい人」のメンタルはなぜ強いのか

中央公論新社

498

「頭がいい人」は脳のコリを上手にほぐす

中央公論新社

498

〈A型行動人間〉が危ない

日本放送出版協会

493

プチストレスをきれいになくす

日本文芸社

498

柳 い

「プチ楽天家」になる方法

PHP研究所

B 498 プ

慢性疲労症候群

新星出版社

493

いろは遊学図書館健康ライフコーナー

特集『心の安全』図書一覧

&  いろは遊学図書館カウンター前、「健康ライフコーナーで展示しています。

&  貸出しできます。どうぞ、ご利用下さい。

&  図書館ホームページ、「おすすめ資料」コーナーでもご覧になれます。
一覧から予約をかけることもできます。(パスワードが必要です)

タイトル

人名

出版者

請求記号

「笑い」の治癒力

志水 彰/著

PHP研究所

141

心理療法入門

河合 隼雄/著

岩波書店

146

カウンセラーの仕事の実際

佐々木 正宏/共編

培風館

146

切ない…。

香山 リカ/著

青春出版社

146

イルカ・セラピー

ベッツィ・A・スミス/著

講談社

146

なやみはつきねんだなあ

相田 みつを/書

小学館

159

海原純子の「心」がおちこんだとき読むクスリ

海原 純子/文・写真

講談社

159

みんなのスッキリ!

上大岡 トメ/著

幻冬舎

159

不安のしずめ方

加藤 諦三/著

PHP研究所

159

がんばりすぎてしまう人へ

加藤 諦三/著

ダイヤモンド社

159

心を癒す101のキーワード

カレン・ゴールドマン/著

恒文社21

159 ゴ

「つらい気持ち」が消える本

斎藤 茂太/著

新講社

159

悩んだほうが人生はうまくいく

松原 惇子/著

海竜社

159

「しあわせ」のみつけかたOne day Lesson

松原 惇子/著

PHP研究所

159

「悩み」の正体

香山 リカ/著

岩波書店

304

仕事のなかの曖昧な不安

玄田 有史/著

中央公論新社

366 ゲ

楽しい仕事

神田 昌典/ほか著

プレジデント社

366

自殺という病

佐々木 信幸/著

秀和システム

368

子どもを有害サイトから守る本

竹内 規博/著

インプレス

368

自殺するな!生きろ!

ロブ@大月/編著

彩流社

368

花で心を癒すフラワーセラピー

天野 剛子/監修

誠文堂新光社

492

ぐっすり眠りたいあなたへ

ソニア・アンコリーイスラエル/著

はる書房

493

心の病と精神医学

影山 任佐/著

ナツメ社

493

自律神経失調症

河野 友信/著

主婦の友社

493

専門医がやさしく教える心のストレス病

河野 友信/著

PHP研究所

493

こころの気がかり相談室

朝日新聞学芸部/編

朝日新聞社

493

子どもの心の病気がわかる本

市川 宏伸/監修

講談社

493

心の病気と薬がよくわかる本

山田 和男/監修

主婦と生活社

493

なぜ「男のウツ」が治るのか

税所 弘/著

三五館

493

専門医が教えるうつに負けない57の読む薬

斎藤 茂太/著

幻冬舎

493

なぜ心が病気になるの?

墨岡 孝/著

ナツメ社

493

片づけられない女たち

サリ・ソルデン/著

WAVE出版

493 ソ

老年期うつ

高橋 祥友/著

講談社

493

自殺未遂

高橋 祥友/著

講談社

493

アルコール依存社会

中本 新一/著

大阪朱鷺書房

493

うつ病の相談室

林 公一/著

保健同人社

493

ぼくの心をなおしてください

原田 宗典/著

幻冬舎

493

精神科医町沢静夫の心がラクになる本

町沢 静夫/著

海竜社

493

「さびしさ」にメゲない心理学

町沢 静夫/〔著〕

角川春樹事務所

493

ストレス

渡辺 由貴子/著

ナツメ社

493

心と体の疲れをいやす本

池下 育子/監修

ナツメ社

495

自分でできるココロのお手入れ

内田 恵理子/著

ダイヤモンド社

498

元気しませう

モダン生活向上委員会/編

なあぷる

498 ゲ

月曜日、駅のホームで会社に行きたくなくなったとき読む本

菅野 泰蔵/著

講談社

498

治し方がよくわかる心のストレス病

竹之内 敏/著

幻冬舎

498

メンタルリリース

寺沢 宏次/著

長野ほおずき書籍

498

クレーマー時代のへこまない技術

林 恭弘/著

阪急コミュニケーションズ

673

日野原重明アートでいきいき

日野原 重明/著

実業之日本社

704

癒しのピアノ名曲50選

 

ドレミ楽譜出版社

760

TVサントラからのヒーリング・コレクション

 

音楽書院

760

童謡・唱歌セラピーソング集

安尾 一夫/編

音楽之友社

767 ド

「うつ」への復讐

高島 忠夫/著

光文社

772

心を癒すシネマセラピー

近藤 裕/著

海拓舎

778

夫はうつ、妻はがん

小川 宏/著

清流出版

916

凄絶な生還、うつ病になってよかった

竹脇 無我/著

マキノ出版

916

 

&               いろは遊学図書館カウンター前、「健康ライフ」コーナーで展示しています。

&               貸出しできます。どうぞ、ご利用下さい。

&               図書館ホームページ、「おすすめ資料」コーナーでもご覧になれます。
一覧から予約をかけることもできます。(パスワードが必要です)
 

柳瀬川図書館 048-487-2004 いろは遊学図書館 048-471-1478

      
       実際に配布された資料



      サイズはA5二つ折
 びぃは、最終日5月18日の午前と午後の講演会に行きました。資料の中にこのリストがあったので、お昼に、会場施設内のいろは遊学図書館館長に転載許可を願ったところ、その日のうちにファイルを送ってくださいました

志木市 健康福祉部 健康づくり支援課 作成

                                 
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