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(Last Update:2002.03.23)

日々リリースされていく新譜の中から、booseが聴いてみたものをピックアップしてご紹介。


人生くん、うたう。


♪藤本恭子『化粧箱』(ryun) 2000/06/08 発売
自主レーベルよりはじめてリリースされた、通算3枚目のアルバム。
リリースはもう1年半前になるのですが、12月にライヴを見る予定があったので、
あらためてしっかりと聴いてみました。

全編、本人のピアノ弾き語りによる内容になっているのですが、
よくあるバラード中心の静かな弾き語りなんかではなくて、時には力強く情念たっぷりに
声もピアノも歌っているのがとても印象的。聴いているうちにグイグイと引きこまれます。
特に「かみのけ」はすごい。1度聴いたら忘れられないくらい、歌のパワーを感じます。

藤本さんの音楽って、デビュー当時からそうだけど、歌詞も曲もとても独特で、
他にはない魅力があります。決して広く知られた存在ではないけれど、
今でも根強い支持があるのは、そのせいじゃないでしょうか・・・。
「最近の音楽に飽きちゃった」という人には、特にオススメしたい1枚です。

※『化粧箱』に興味のある方、ぜひ聴きたいという方は藤本さんのオフィシャルサイトへどうぞ。


♪TOKIO『5 AHEAD』(UNIVERSAL MUSIC) 2001/12/05発売
ユニバーサル移籍後、初のアルバム。

聴いた瞬間から、手応えを感じたのは久しぶりのことです。
ジャケットを手にしたときから、なんとなくそんな予感があったのですが、
(そういう時って、だいたい「アタリ」だったりするんですよね)
とにかく、最後の曲を聴き終わるまで、とても充実感がありました。

TOKIOが「アイドルバンド」であることは、残念ながら否定できないところです。
しかし、作品ごとに見せてくれる成長ぶりは、新しい音となってリスナーをニンマリさせてくれるし、
こんなポジションだからこそできる、バラエティに富んだ音作りは、その辺のバンドには
なかなかない魅力です。

今回のアルバムは、そうした部分が最大限に生かされた出来になってます。
特にメンバー作の「Baby blue」「36゚C」などは、アルバム中でも特にいい曲だし、
アレンジも、激しいバンドサウンドがあれば、ジャジーなのも、ポップなのもあったりで
最後まで飽きさせません。

また、初回盤のみについているボーナスシングル収録の、「The Future Is Chance of Infinity」は、
ガツンとくるバンドサウンドで、これからのTOKIOを期待させる1曲です。

アイドルだから、と敬遠するのは、ちょっともったいないアルバムですよ(^-^)v


♪飯島真理『Right Now』(marimusic) 2001/7 発売 (国内盤:WMJより9/12発売)
17枚目のアルバム。
前作『No Limit』がアメリカからリリースする初めての作品だったため、全曲英語詞だったのに対し、
今回は、半分は日本語詞の曲という構成に。

目玉は何といってもTOTOのメンバーが参加していること。
音を聴いただけで、おお〜、まさしくスティーブ・ルカサーのギターだなぁ・・・と
思わずニンマリ(笑)。とても聴きごたえのある1枚に仕上がっています。

どの曲もなかなか!なんだけど、あえて1曲を選ぶとすればタイトルチューンでもある「Right Now」。
とても心に残る1曲です。この曲と「Take it easy」「Give it one more chance」が
彼女のオフィシャルサイト(ほとんど英文ですが)で試聴できます。

この『Right Now』海外盤と、前作『No Limit』は彼女のオフィシャルサイトで買えます。
あと、クリスマスまでにもう1枚アルバムリリースの予定があるらしいです。たのしみ!


♪相馬裕子『de light』(a-net/wood) 2001/8/25発売
本当にひさびさ、5年ぶりの作品。

前作はドラマ主題歌など、それまでとは少し毛色の変わった音作りだったので、果たして今回は・・・
と思ったらこれがまた、ある意味では原点に帰ったともいえる、アコースティック色の強い作品に
なっていました。

聴いていると、まるですぐそばで囁かれているような気になるヴォーカル。
それがかえって、歌詞に感情的な色合いをプラスする形になっていて、とても良いです。

各ダウンロードサイトでも、このアルバムからの曲が人気を博しているようなので、一度聴いてみては?

※『de light』購入申し込みは→ a-net:http://www.a-netbox.com/
(井上睦都実さんの『candy puzzle*』など、他アーティストの作品もここで購入できます)



♪V6『Volume 6』(avex) 2001/8/1発売
V6、6枚目のオリジナルアルバム。

毎回、アイドルという枠にとらわれない音楽性を見せてくれるので、聴くのがとてもたのしみ
なんですが、今回もとりあえず及第点はクリアな出来ってとこでしょうか。(←エラソー。^^;)

いつもに比べて夏っぽい曲が多いのが印象的。「情熱のRainbow」のサンバ系あたりは
その代表というところでしょうか。かと思えばトニセンfeat.三宅クンの「X,T,C, BEAT」なんて
いかにもジャニーズっぽい曲調のモノもあったり。(意外とこういう曲は好きなのですが。笑)

トニセン、カミセンのメンバーが1人ずつ組んでのデュエット3曲も、それぞれに面白いです。
ただ、恒例のシングル曲アルバムリミックスは、どれもイマイチ(毎度のことだけど)。

そろそろ次あたりで、ガツン!とやってくれるアルバムを期待したいなぁ。


♪TOKIO『カンパイ!』(universal) 2001/8/8発売
某ビール会社のCMでおなじみのあの曲が、TOKIOのシングルとしてリリースされました。

既にお気づきの方もいるでしょうが、この曲はベイシティ・ローラーズ『Saturday Night』のカヴァーです。
一部は付けたされてますけど。
「明日があるさ」のような元気出してこう!ソングになってます。

Sony時代は、ちょっと不遇だった彼らですが、ユニバーサル移籍後はしっかり力を入れてもらって
なかなかいい感じです。作品的にも移籍後は、そこそこ彼らのやりたい音楽に近づいているかなと。

先のアルバム『Yesterday&Today』で音楽的成長を見せつけてくれただけに、移籍後初となる
アルバムのリリースが待たれます。TOKIOってアルバムアーティストなんですよ、実は。



♪辛島美登里『Eternal One』(東芝EMI) 【2001/03/19】
辛島美登里初のカヴァーアルバム。
ちあきなおみの「星影の小径」(解説書ではオリジナルはちあきなおみ、と表記されていますが、
本当のこの曲のオリジナルは、小畑実さんです)や中山千夏の「あなたの心に」を持ってくるあたりは
思わずニヤリとさせられます。ちなみに「あなたの心に」は相馬裕子さんが93年にカヴァーしたもの
もなかなか良いですよ。

ガヴァー集は、良くも悪くもヴォーカリストとしての力量が試されますが、
これはよく仕上がっていると思います。「楓」を先行シングルとしてリリースした際、スピッツの
草野さんがこれを聴いて、とても誉めていたというエピソードも頷けます。
オリジナルも尊重し、なおかつヴォーカリストの色も出ているという、正しいカヴァー集です(笑)。

個人的にはラストの「瑠璃色の地球」がいいですね。静かにアカペラではじまる、きれいなバラードに
仕上がっています。

[収録曲] 1.星影の小径(ちあきなおみ) 2.楓(スピッツ) 3.あなたの心に(中山千夏)
4.2人のDIFFERENCE(DREAMS COME TRUE) 5.秋の気配(オフコース)
6.白いくつ下は似合わない(アグネスチャン) 7.さよならを待ってる(DREAMS COME TRUE)
8.最後の言い訳(徳永英明) 9.恋するカレン(大滝詠一) 10.瑠璃色の地球(松田聖子)


♪ウルフルズ『明日があるさ』(東芝EMI) 【2001/03/19】
「ジョージア」CMですっかりおなじみのこの曲は、坂本九のカヴァー。
CMで使われている[ジョージアで行きましょう編]は、詞を現代風にアレンジしたヴァージョン。

実はトータス松本は、自分の中ではかなりの「ご贔屓」ヴォーカリスト。
どんな歌も、きちんと彼のモノにしてしまうところが好きなのですが・・・。
(これ、私の中の上手いヴォーカリストの条件でもあります。)

ところがこの歌に限っては、彼にしてはあまり歌いこなせていないというか、
どこかしっくりこなかったので、いまいちかな?と思ったのです。
しかし、先日の夕暮れ時、どこかから流れてきたこの曲を聴いてその印象は変わりました。
トータスのちょっと切ない歌声の中に「明日があるさ」と思わせる説得力があったのです。
ああ・・・やっぱり、トータスは良いヴォーカリストやなぁ、と思ったのでした。

※昨年夏に大阪万博記念公園で開催された、熱い熱〜い野外ライヴ「ウルフルズが
やって来る ヤッサ!ヤッサ!ヤッサ!」の模様を収録したVIDEOとDVDが発売中。
また、4月28日には待望のべストアルバム『ベストだぜ!!』(ベタなタイトルやな・・・)、
マキシシングル『ナニワゲノム〜ウルフルズ・メガミックス・メドレー』、
DVDシングル『明日があるさ』(PV+ボーナス映像)の3アイテムを同時リリース。
特にベスト盤は必須アイテムまちがいなし!聴きませう!!


♪V6「HAPPY〜Coming Century, 20th Century forever」(avex) 【2000/09/13】

V6、1年ぶりのニューアルバムは田島貴男、佐藤竹善、ゴスペラーズ、曽我部恵一(サニーデイ・
サービス)、藤井フミヤ、織田哲郎など、そうそうたる顔ぶれが楽曲提供している豪華版。

既発シングル「太陽の当たる場所」「野生の花」「IN THE WIND」他5曲のアルバムミックス、
トニセン自らプロデュースした「Running to the top」や「Don't Stop the Refrain」「翼の設計図」
など、タイアップも多く、楽曲的には粒ぞろいの感もするが、1枚のアルバムとしては
惜しい・・・もう1歩!という感じ。個々がいいぶん、バラエティに富みすぎたのかもしれない。

ただ、メンバーが曲順の構成をはじめとして、全面的に製作に関わり、そのぶんメンバーも
「今まででいちばん好きなアルバム」と口をそろえているだけのことはある。それぞれの出来は
なかなかのものだ。ただ、どこか物足りなさが残るのだ。きっと次作はその物足りなさを満たして
くれるだけの作品を提示してくれるに違いない。それだけの期待をもてる作品である。

「アイドルだからこそジャンルにとらわれず、いろんなタイプの曲に挑戦できる。」
アイドルだからというだけでとりあげない某ラジオ局もあるが、そういうことは曲を聴いてから
言ってもらいたいものだ。そういう考えが既に古いことを彼らの作品が示している。


♪20th Centuryの2nd Maxi-Single「Precious Love」が9/20、
V6のNew Maxi-Single「Change the World」が10/25にリリースされます。
トニセンの方は名曲「over」以来の、彼らが作詞する曲もあるようなので、こちらも注目!
(8/26のライヴで、「実は今日が締め切りなんだけど、まだできてないんだよ〜。明日工場
に入るのに・・・。締め切りに追われるアイドルって・・・(笑)。」とメンバーは語っていたけど、
果たして原稿は、無事工場に送られたのだろうか・・・^o^;)。


【すてきなうた】