夢日記・ミニ版その2「自転車で飛ぶ」
ふと気がつくと自転車に乗っていた。それも急傾斜でかなりとばしている。
完全には制御できない速度。止まることさえ難しいその速度の中、真正面に見えるはずのないものが見えた。
「ガードレール?」
一瞬、何が起こったのかわからない。だがすぐに気づく。
「急カーブか!」
もう曲がりきれそうにない。さらにその先――ガードレールの向こうはとんでもない高さの崖だ。
助かるために思いつく答えは一つしかなかった。衝撃に身を備え、ガードレールに突っ込む!
「うりゃぁ〜!」
気合いと共に全力でペダルをこぐ。 そして……、空を飛んだ。
「こぐのを止めたら落ちるから、ゆっくり高度を落として……!」
なぜかそんなわけのわからんことを考えながら、しばらくの間、本気のままで空中遊泳していたのだった。
夢日記・ミニ版その2「自転車で飛ぶ」