19.ベンダー機の秘密 Bandai Vender Macine 2002



↑ BVM2002
 HGを集める者たちのパートナー、このカプセル自販機に、大人達は夢中で挑むのでありました。

 ベンダー機には、代々、多くの名機が活躍してきたところですが、現在はフルフラットデザインの、形式名BVM2002が主役の座を飾っています。

 この、アップル社製のマシン、その内部を探ってみましょう。詳しいスペックなどは、こちら。↓
 http://www.wns.co.jp/apple/sh_g&c.html


↑ ベンダー機のある玄関 (^^;
 ベンダー機は、上下2連結で1ユニットになっています。これをバラすことは、原則的にできません。横方向には、複数のベンダー機を連結することが可能です。ご存知の通り、電源を要しない完全機械仕掛けのマシンです。

 施錠装置は、連結棒によって蓋下端部に突起を出してロックする構造です。当然、上下
別々の鍵穴があります。この辺は、自分で組み立てるようになっていました。

 金額表示窓は、100円と200円の変更が可能で、切り替えレバーによって操作できます。レバーの動作は、コイン識別ユニットやカプセル出口の大きさを変える装置に連動します。
 


   ↑ トレーと回転装置        ↑ DP台紙アクリルケース
 キーで開錠して蓋を開けると、上半部のトレーが引き出せます。トレー正面には、DP台紙がセットできます。台紙はアクリルケースに入れてから、トレーにセットするようになっています。底面に見えるカプセルを出口に送り出す回転装置は、このトレーに付属しているもので、結構な重量があります。しかし、トレー全体は、カプセルを満タンにしても十分に耐えうる強度が確保されているようです。
 


 ↑ トレー下の内部          ↑ コイン識別上部装置
 コイン識別ユニットは、上部装置と下部装置に分かれています。上部装置(画像右)は、投入されたコインが100円玉であるかどうかを正確に識別する精密機械です。アサヒ精工社製の国産品が同梱されており、内部の所定の位置にセットして使います。10円玉以上の大きさは、そもそも投入口から入らなくなっていますが、それよりも小型である50・5・1円玉、あるいは偽造硬貨などは瞬時に識別されてコイン返却口へ送られます。コインの大きさや重量等から認識される仕組みになっていると思われます。

 下部装置は、分解してみないと良く見えないのですが、上部装置を無事に通過した100円玉は、ここで一旦留保されます。そして、ダイヤルを回転しないようにしていたロックが解除される仕組みになっています。もちろん、2枚が留保されないと働きません。ダイヤルを回すと、その過程で1枚づつコインケースに落下します。画像左の奥の方に見える白色のギアは、ハンドルの回転をトレーの回転台に伝達するためのものです。
 


↑ コインケース            ↑ 怪しい人影
 画像左は、売上のコインを受けるケースです。300枚まで入るそうです。あのEXPOの時は、これがすぐ一杯になってしまって、お互いに困ったものでした。(^^;

 画像右は、お金も入れずにカプセルを取り出そうとしている不審人物です。かなり怪しいです。皆さんもご用心ください。
 


↑ ベンダー機背面            ↑ 連結金具
 画像左は、ベンダー機の背面です。上下それぞれの左右に3つの穴が開けられており、画像右の金具によって、複数のマシンを連結することが出来ます。カードダスのマシンと組み合わせることも可能です。単体では倒れやすいので、メーカーでは連結して使用することを推奨しているようです。

 底部には、キャスターが付いており、ストッパーもあります。ちなみに、本体は“タイ”で製造が行われており、背面下部に生産国を示すシールが貼ってあります。
 

 <ベンダー機Q&A>

Q:コイン(100円玉)は、2枚投入しないと、ダイヤルは回りません。では、3枚入れたら?

A:ダイヤルは1回転するのみです。しかし、1枚は内部に留保されたままですので、次に回す時に1枚の投入だけで回ります。なお、留保されたコインは返却されません。

Q:コインは2枚だけではなく沢山の枚数を一度に入れたら、連続回しができる?

A:4枚の投入で、連続2回転します。6枚の投入では3回転します。これを知っていたらEXPOでは勝利のVだったのに…。これ以上投入すると詰まるか、返却されるかどちらかです。なお、6枚の投入は詰まる時があり不安定です。4枚までが無難かもしれません。でも、投入する時は必ず1枚づつゆっくりと行ってください。ベンダー機の大原則です(注意:連続投入でトラブルが発生した場合、責任は負えませんので、悪しからずです)。
 

2000.11.26作成