[サスペンスドラマの第2の犠牲者って、大体脅迫しようとして殺されるパターンが多い。]






汀:「では、どうぞ。」


梢子:「どうぞって・・・」



汀:「だから〜オサから、一曲どうぞ?・・・はい、マイク。」


梢子:「…あのね、汀…あくまでも、私、部活の打ち上げでカラオケに行くだけなのよ。


・・・なんで練習まで、しなくちゃいけないのよ。」



汀:「だって、あたし、出席できないんだもーん。オサの歌声、聞きたーい。」



梢子:「当たり前です。貴女は他校の…しかも、部の人間じゃないでしょ。」


汀:「一応、オサの身内なのにー…」


梢子:「ばっ…な、何よッそれ!ご、誤解招く言い方しないでよね!」


汀:「まあー…耳まで赤くして…身内でどこまで想像したのやら…」



梢子:「うるさいわね!わ、私の赤さは、どうでも良いのッ!!と、とにかくッ!


・・・汀から歌いなさいよ。私、まだ曲、決めてないの。」




汀:「……なんだ、単にトップバッター避けてるだけで…歌う気満々じゃない。」



梢子:「……何か言った?(ギロっ)」



汀:「あーあーマイクテスト、マイクテスト…あーあー…」




― 汀さん 熱唱中。 ―



汀:「ふはー…スッとしたぁ〜…どう?オサ、あたしの声に惚れた?」


梢子:「…上手いじゃない。」


汀:「まあね〜……プロだもんね〜?…ね?藤村さん♪」


梢子:「…汀、今、誰に話しかけたの?」


汀:「まあまあ、細かい事は気にしない。 あ、それより、オサ、次の曲早くいれなさいよ〜。」


梢子:「あ…うん。」


汀:「オサ、まッさか、コテコテの演歌とか、歌わないわよね?」


梢子:「そんなわけ無いでしょ?いくらなんでも、おじいちゃんじゃないんだから…」



汀:「そんじゃ期待して聞いちゃお〜♪(パチパチ…)」







♪ はりつめた〜弓の〜… ♪





汀:「・・・・・・・・・・。」


(・・・オサ・・・せっかくの日高〇り子ボイスで、もの〇け姫歌うなよ・・・・泣)



梢子:「ふう…どうだった?」


汀:「ねえ、オサ…一応聞くけど、他に、どんなレパートリーあるの?」


梢子:「…『黒猫ルンバ』とか。」



汀:「………ほ、ほかは……」







梢子:「…『もう一度ブラックコーヒー』。」






・・・・・・・・・・・・・・。







汀:「…オサ、本ッ当に…今日は来て良かったわ。早速だけど…オサに練習してもらいましょう。

 あたしが教える歌…一曲でも覚えて帰ってもらうわよ…!」





梢子:「え?な、なに?どうして?”皆知ってる”でしょっ!?」






・・・・・・・・・・・。






汀:「ええい!アンタの為よ…ッ!練習よ!練習ッ!!」







その後…汀と梢子は3時間以上カラオケボックスに、こもったという。




― 無理矢理・完!! ―



えー・・・無理矢理、声優さんネタ第2弾でした。

知ってる人は知っている・・・・・・はず!








[それは寝癖なのか、無造作ヘアーなのかは本当の所、本人にしかわからない。(神楽は自分でも解らない)]




『猫は気まぐれな生き物』とよく言われる。


ご機嫌な時は、しつこいほど、じゃれ付いてきて、自分に懐いていると思えば、意外と素っ気無かったり。

常時、飼い犬のように尻尾を振りながら、寄って来てはくれない。


だから、そんな猫を飼っていても、その猫が自分に懐くとは限らないわけで。


時に、自分には自分の意思があるのだと、自己主張したり。

”それで、自分を飼い慣らしたつもり?”と挑戦的な態度で、挑発したり。



そんな態度の裏には

『ほぅら、あなたの知らないあたしが、まだまだ沢山いるのよ?』

と言われているような気がしてならない。


…これは、あくまで、私が知っている”山猫”に関して、なのだが…。



『…災難ねぇ、オサ。自分の誕生日の日に、試合なんて。』


いつもの電話。

不定期に、掛かってくる電話で山猫…いや、彼女はそう言った。


「・・・別に。前から決まっていた事だから。」


『あたしも本当なら、横断幕持って、学ラン着て、応援に行きたいんだけどね〜あいにくと仕事が2件あってさぁ。』


電話口で、しらじらしく言い訳?をする、電話の向こう側の彼女こと、喜屋武汀。

私、小山内梢子は、そんな彼女に慣れ始めていた。


…約束は、あくまで約束であって。


「そんな恥ずかしい事をしに来るなら、来ないで良いです。お仕事頑張って。」


必ずしも、それが成立するとは限らないのだ。

元々、住んでいる地域は違うし、汀の都合で会えないのは、いつもの事だった。

私の誕生日に、汀が来てくれるかもなんて期待は、始めからしていなかったし。



・・・別に、私は拗ねてない。



『あらまぁ…随分と棒読みのエールねぇー…ミギーさん、ヤル気出ちゃうわーぁ、と。』


「それ、嫌味のつもり?」


嫌味を言いたいのは、こっちの方だ。(もう言ってるけど)

いつも、余計な時に突然来たりするくせに…。

イザという時は、仕事なんて。


だからって、『仕事と私とどっちが大事?』なんて、馬鹿な事聞くような思考は持ち合わせては、いないし。

いや。

汀に、仕事と私を天秤に掛けられる方が、もっと嫌だ。



『…ねえ…もうちょっと”私の為に生きて帰って来てね!”…とか言えないの?』


「貴女が生きて帰って来るのは、当然でしょ。私の為とか、それ以前の問題。」


私は、ややムスッとした態度でそう返した。

一瞬の沈黙。

汀は、電話の向こう側で満足そうに笑った。



『…ふふふ…うん、それ聞いて安心した。』


「・・・え?・・・どういう事?」



『・・・いやぁ、本当にヤル気出てきたわ。オサ。

 こうなったら、意地でも仕事片付けて、そっち行きたくなってきた。』


私の言葉にムキになっているのか、汀は突然そう言い出した。


「……べ、別にいいわよ。」


『うんにゃ。行く。絶対行く。』


ああ、汀はムキになっているんだ。と私は思った。

…悪い事、したかも。


「み、汀…私は別に…」


無理をさせたくない一心で、私は汀に無理しないで、と言おうとしたが。

汀は私の言葉を遮って、更に、強く言い放った。


『必ず行くわよ、どんな事しても、必ず。そっち行って、オサの誕生日、祝いつくしてやるわ。

 …多分、間に合わないだろうけど…。


 ・・・あー・・・まあ・・・その・・・なんだ・・・』


「ん?何?」


『いや、だから…オサに……………会いたいし?』


「・・・・・・。」


その挑発的な言葉と、恥ずかしくなる程、直球の”会いたい”という言葉。

汀が珍しく照れているのは、電話でも嫌というほど、こちらに伝わってくる。


(…こっちまで、恥ずかしくなるじゃないの…馬鹿…)


そう思いつつも、不思議と疼いてくる、私の心。




…汀が来てくれる、という言葉を聞いただけなのに。

約束でもなんでもない、単なる、その言葉に…



どうしてこんなに、嬉しく感じてしまう自分がいるんだろう。


誕生日なんか、どうでもいい。

汀が、あの笑顔を浮かべながら、会いに来てくれるなら…もう、どうでもいい。



思わず、出そうになる感情を堪えて、私は言った。


「………はいはい、期待しないで、待ってる。」



『うん。じゃあね…負けるんじゃないわよ?』


私だって、嫌なタイミングで誕生日とカブってしまった試合に、負けるつもりは無い。



「…言われなくても。」




『猫は気まぐれな生き物』とよく言われる。


ご機嫌な時は、しつこいほど、じゃれ付いてきて、自分に懐いていると思えば、意外と素っ気無かったり。

常時、飼い犬のように尻尾を振って寄って来てはくれない。


自分には自分の意思があるのだと、自己主張するように。

それで、自分を飼い慣らしたつもり?と挑戦的な態度で、挑発するように。




そんな態度の裏には、『あなたの知らないあたしが、まだまだ沢山いるのよ』と言われているような気がしてならない。



だから、知りたい。

もっと、知りたい。


貴女は、そういう人。



『ん〜♪よしよし。それでこそ、あたしのオサ。』


「…だっ!誰が、いつ…貴女のモノになったのよッ!?」


『…ん〜…じゃあ、今度会う時、モノにしよっか?ん?』



例え、それが貴女の…一種の罠なのだとしても。

私が、共に歩もうと選んだ人なのだから。



「………はいはい、言ってなさい。この……馬鹿。」



私は、とりあえず、信じて待つことにする。




ーENDー



あとがき

…すっかり忘れてました。一応、随分前に書いておいたんですけど。

短くって、小ネタになってしまいました。

…これ、オサ誕生日ネタに…入りません…よねぇ。(苦笑)







※ このネタは…わかる人にしかわかりません。申し訳ないです。


[ 豆ミギー −改訂版(微妙なネタには変わりないです。)− ]




梢子:「さて、お昼でも食べますか…」

百子:「オサ先輩、お弁当ですか?」

梢子:「まあね。珍しく、作ってくれたから。」

保美:「…もしかして…おじいさんの手作りですか?」

梢子:「・・・え?いや・・・まあ、その・・・さて、ささっと済ませようっと。いただきます。」


”パカ。”


汀:『ども♪オ』




”パタン!”




百子:「どうかしました?オサ先輩…」


梢子:(・・・べ、弁当箱の中に、小さい汀が・・・!いや、気のせい…気のせい…!)


”パカ…”


汀:『ども〜♪』


梢子:(やっぱり、いる…小さい汀が…きんぴらゴボウの中に…。)


汀:『ねえ、知ってる〜?』


梢子:(しかも、喋ってる…!)


汀:『熊が、冬眠中にトイレに起きないのはね。硬くなったフンが、栓の役割をしているからなんだって〜』


梢子:「・・・・・・・・・・・・。」


百子:「・・・オサ先輩?」

保美:「・・・梢子先輩?」





梢子:「昼飯時に微妙なネタを吹き込むなああああああああああ!!!」



汀:『あーれー…』


保美:「しょ、梢子先輩!?いきなりお弁当箱投げるなんて、どうしたんですか!?」

百子:「しかも、ジャイロボール…!!」



♪ 毎〜日〜 一つ〜 ミギ知識 にゃーにゃーにゃー ♪




汀:「・・・って夢見たんだけどさ〜。ひどいと思わない?」


梢子:『知りません。そんな事、いちいち電話で伝えないでよ。知識も知識で薄いし、浅いし…。

  ・・・・切るわよ?』


汀:「いやいや、用件は、それだけじゃなくて。

 今度の休みに、オサに、お弁当持って行こうかと思って。なんかリクある?」


梢子:『・・・え?来れるの?』

汀:「うん、まあね。それで…卵焼きは大丈夫よね?アレルギーとかさ。」

梢子:『・・・うん。特に、無いけど・・・。』

汀:「甘い方でいい?…あ、オサってさ、そもそも、薄味派?濃い味派?」

梢子:『…汀に、任せる。大体、嫌いなモノないし。ありがとう…汀…。』


汀:「よし、じゃー決まり。今度は、弁当箱、ブン投げないでよ?」

梢子:『…だから知りませんって。・・・というか、汀、まさか…わ、わざわざ作って来てくれるの?』



汀:「…んな訳ないじゃないの。面倒くさい。」



梢子:『・・・・・はぁ〜…(溜息)・・・・・・・・。』


汀:「・・・オサ?どうしたの?」


梢子:『だと、思ったわ。…思わせぶりな台詞言うから、どうも怪しいと思ったのよ…。』



汀:「えー…だって、面倒だしー”今時”手作りのお弁当☆なんて、恥ずかしいじゃない?

はい、点数稼ぎに来ました〜みたいな。あはははは。」



梢子:『・・・・・・・・・(ぷちっ。)』


汀:「オサ、今は、デパ地下のが一番、無難だって。な〜んか、夢で弁当見たら、食べたくなったのよね。」


梢子:『はいはい、そーですか。』


汀:「……な、なんか、オサ…拗ねてる?あの、もしかして〜…期待させちゃった?

 そんなに言うなら、ミギーさんの、手作り愛情お弁当にしよっか?あははは」




梢子:『別に、いりません。』




汀:「・・・・は・・・。」
(うわ、絶対怒ってる…これ、期待しちゃったのにってヤツよね…うわ、普通信じるかー?)





梢子:『じゃあね。汀”さん”。(怒)』


汀:「う、うわー!!ちょ〜っと待った!!オサ!!」


梢子:『・・・何?』





汀:「えと…あたしー…その…ホントは、ね…」

(…仕方ない…あたしお得意の…口八丁手八丁で…)


汀:「実は…つ、作ろうと思ってたのよ。お弁当…(嘘だけど)

 当日作ってびっくりさせようかな〜と(嘘だけど)

 オサに一回、食べて欲しいなって…(むしろこっちが食べたいくらい…違う意味で。)

 でも、ホラ、そういうの、あたしのキャラじゃないし?恥ずかしくって…」




・・・・・・・・・・。



梢子:『・・・・・・・そう・・・わ、わかったわ。汀…あの、私、味とか見た目も…


 その、そんなに気にしないから……あの…汀に……ま、任せるから。大丈夫、だから。』


・・・・・・・。


汀:(・・・嘘ー・・・こんな手にも引っかかった―・・・。)


汀:「え?オサ、た、食べてくれるの?」

梢子:『ええ。じゃあ、今度…楽しみにしてるわ。』


汀:「うん、ありがとー♪じゃ、まったね〜・・・」



”プツッ。”



汀:「自分で言っておいてなんだけど・・・


オサって、ホント・・・良い意味で素直なイイコだわ。」




♪ やっぱり チョロイ〜 オサのヤツ にゃーにゃーにゃー ♪



汀:「…しっかし…手作り弁当って………どうしよ…


 ・・・・ゴーヤとラフテーでも、適当に詰めるとしましょうかー。」




数日後、オサが、どんな顔で汀の弁当を口にしたのかは、皆様のご想像におまかせします…。



ーENDー


『豆しば』という、CMシリーズから作りました。

10分で出来たネタを、また10分で書き足ししました。(苦笑)


汀には、なんだかんだ言って甘いのが、オサ。

なんだかんだで、上手く丸め込まれているのが、オサ。




・・・というようなネタを、WEB拍手でやってました。

・・・・・・・・・・・・そろそろ、甘いのが・・・恥ずかしい会話の出番ですか???(笑)