丈瑠：「何！？それを早く言え！馬だ！馬を用意しろッ！！」

茉子：「・・・誰が、アンタ達にやるって言ったのよ？」

丈瑠・流ノ介・千明：「見つかったーッ！！！！！！」

茉子：「・・・はい、丈瑠達には、コレ。」



”ポイッ”



丈瑠：「ち・・・チロルチョコ・・・。（あ、でも俺、ミルク好きなんだよな・・・いいか。）」

流ノ介：「お、思い切り義理チョコじゃないか！せめて、ダースにしてくれ！そして、殿に向かって、チョコを投げるな！！」

千明：「まあ・・・これはこれでいいよな。うん。（助かった・・・コーヒーヌガーで。）」


茉子：「・・・貰えるだけでも、感謝して欲しいんだけど？（ギロリ）」


流ノ介＆千明「「ありがとうございまーす！嬉しいですッ！！（胃袋が！）」」


丈瑠：「・・・それにしても、茉子・・・何故、エプロンをしているんだ？」


茉子：「・・・そ、それは・・・その・・・丈瑠達には渡したんだから、もういいでしょ、別に。」


千明：「ま、まさか・・・姉さん”本命”がいんの！？（薄々相手が解るけど…！）」

流ノ介：「ま、まさか・・・茉子、その本命にチョコレートを作っているんじゃ…！？（薄々相手が解るけど…！）」

丈瑠：「・・・・茉子・・・。（犠牲者がまた・・・薄々相手が解るけど…！）」



茉子：「だ・・・だから、別にいいでしょ！しつこく聞かないで！ウザイっ！もう、準備で忙しいんだから、行くわ。じゃあね。」



流ノ介：「・・・・た・・・・たた・・・・大変だ・・・本命だ！本命がいるぞッ！！」

千明：「・・・・ああ、大変だ・・・本命が・・・”ことは”が・・・！」

丈瑠：「ああ・・・ことはが”危険”だ・・・！！」



ことは：「・・・うちが、なんで危険なんですか？」

薫：「どうした？一体なんの話だ？」


流ノ介：「あ！丁度いい所に！」

丈瑠：「逃げろ！ことは！」

千明：「姫さんも一応、逃げて！」



ことは：「なんでですかぁ？」

薫：「・・・外道衆でもあるまいし、何をそんなに・・・」



茉子：「あ、いたいた！ことはー！姫様ー！準備出来たわよー！」



ことは：「あ、姫様！いきましょ！」

薫：「う、うむ・・・」



丈瑠・流ノ介・千明：（・・・終わった・・・！姫様に関しては、茉子料理への免疫もないから・・・あっちの志葉家の終焉の危機だ・・・！！）

※注　茉子さんの料理＝病原菌扱い。






茉子：「はい・・・これを姫様に。」


薫：「これを・・・私に、くれるのか？」


茉子：「・・・このチョコレートは、ことはと私から。友チョコっていうんですよ。」

ことは：「友っていうか、お供からの供チョコですけど・・・」

茉子：「あ、そっか。そういう言い方もあったわね。」


薫：「・・・しかし・・・・いいのか？私は、お前達を・・・」


ことは：「一緒に戦った仲間には、違いないんやし・・・ね？茉子ちゃん。」


茉子：「そういう事。私達、義理だけでこういうのする程、器用じゃないんです。だから・・・受け取ってもらえます？」

　※注　本当の意味でも器用じゃありませ・・・グフッ！？



ことは：「お願いしますっ！受け取って下さいッ」


薫：「・・・勿論だ。断る理由は無い。気持ちだけでも、お前達の気持ちは・・・とても嬉しい・・・本当にありがとう。」


ことは：「あ、頭上げて下さい！姫様！」


茉子：「そ、そんなに喜んでくれるとは、思わなかったけど・・・」


薫：「いや、本当に・・・こんな事を、初めてだ。」


茉子：「・・・初めて、か・・・あの・・・良かったら、まだチョコレート余ってるし・・・姫様も作ってみません？」


薫：「え？作る？私が？」


ことは：「あ、ええかも！作るのも楽しいですよ♪」


薫：「あ、いや、私は・・・こういうのは初めてだし・・・」


茉子：「大丈夫大丈夫♪簡単簡単♪こうやって・・・シンケンマルの刃じゃない方に手をこう添えて・・・・」


”ベキ、バキバキバキ…ッ！！！・・・・・・・・・・・・カッシャーン・・・”


薫：「・・・・・・・・・ほう。」


茉子：「・・・もう少し、細かく砕いた方が、溶かす時楽だから・・・もう少し砕いておくか・・・」


”バキッ、メキメキメキ…ゴリッ！！！・・・・・・・「ぎゃぁぁ…！」・・・”


茉子：「とまあ、こういう風に、チョコレート（？）を砕いて、湯煎にかけて、溶かして、好きな形に固めるだけだから。」

薫：「ふむ・・・そうなのか。」

ことは：「ほら、こういう飾りもつけるとええ感じに可愛くなるんです。あと、デコぺんで、好きな文字書いたり、とか。楽しいですよ？」

茉子：「トッピングにも工夫してみたの。色々あるわ。チョコスプレーに、ナッツ類、レーズン、うずらの卵、たくあん、ビーフジャーキー・大豆ペプチドとか。」

薫：「ふむ・・・なるほど。・・・では・・・私は、丹波と黒子達にでも、作ってやるとするか・・・。」


ことは：「あ、それ、ええ考えやわ！うちらもそうしよか？殿様達と、黒子さん達に♪」


茉子：「それも、そうよね。なんだかんだ言って、丈瑠達だって、チロルだけってのも、味気ないだろうし。では、まず・・・」


薫：「チョコレートを砕く、のだったな。・・・黒子の分もあるなら大量だな・・・よし・・・私が、烈火大斬刀で一気に・・・」


茉子：「え？」




薫：「大丈夫だ・・・砕くのは、得意なのでなッ！はあッ！」



”・・・ガシャーン！！”



黒子A：「（ガタガタガタガタガタ・・・！）」



ことは：「あ、すごーい！シンケンマル使うより、めっちゃ早ーい！」

茉子：「あ、ホント！イイ感じイイ感じ♪上手上手♪」


薫：「そ、そうか？（照）・・・じゃあ、もう少し砕こう・・・はあっ！！！」



”ガシャーン！！・・・パリン・・・ガタガタ・・・ガシャン…”



茉子＆ことは：「「上手上手♪」」



黒子A：「・・・・・・・・・・・。」









・・・その日の夜・・・







”何か”を食したらしい丹波のじいさんと複数の黒子が”謎の腹痛”に襲われたそうだが・・・


原因は・・・あくまでも”不明”である。




流ノ介：「殿・・・どうしましょう・・・一応、チョコレートの匂いはするのですが・・・。」

千明：「明らかに俺らのチョコレート・・・なんか、ワサワサ袋の中で動いてんだけど・・・。」

　『ゥ…ゥ…国生…さゆ…』

流ノ介：「殿・・・どうしましょう、一応チョコレートの匂いとバレンタインに関係する単語（？）が聞こえるんですが・・・。」

千明：「明らかにダメだろ！？どこの世界に喋るチョコレートなんかあるんだよ！」



丈瑠：「・・・・・・・・・・飾ろう。部屋の片隅に。」


流ノ介：「はっ！」

千明：「俺、押入れに飾るわ。魔よけに・・・。」








―　そして　―






ダイゴヨウ：「親分・・・やっぱり”チョコ寿司”は、ちょっと失敗だったんじゃ・・・酢飯とチョコレートはやっぱり合いませんぜ・・・。」

源太：「・・・いいんだ！！何も言うんじゃねえ！」


ダイゴヨウ：「しかも・・・オイラ達、女の子から、チョコレートのチの字すら、もらってませんぜ・・・」

源太：「だから！言うなってんだ！男なら、気にするな！振り向くな！それが青春なんでい！

　く・・・くそう・・・バレンタインなんて！バレンタインなんてーッ！大ッ嫌いだーッ！ちきしょーめい！（泣）」

ダイゴヨウ：「・・・一番、気にして、振り向いてるじゃねいですかい・・・親分が・・・」



ことは：「あ、いたいた！源さーん！渡したいものがー・・・」

茉子：「うふふふ♪・・・源太、ダイゴヨウ・・・これ、なーんだ？」

源太＆ダイゴヨウ：「「は・・・ハッピーバレンタイィーン！！（嬉し泣き）」」

梅盛源太と提灯が病院に緊急搬送されたのは、その２時間後であった。






ー　END　ー




あとがき

・・・えーと・・・全てにおいて、酷い。（笑）

とりあえず、薫さんと皆でなんかワイワイ出来たらなーと思って作りました。