[ こんな”それカノ”なんか嫌だ! ]


悠理:「優貴さん・・・こんな遅くまで、ドコ言ってたの?いつもなら、とっくに帰ってきてるじゃない?」

優貴:「え?大学だけど・・・」


悠理:「嘘だっ!!!!!」

優貴:「いや、ホントの事なんだけど・・・」


悠理:「・・・・・・あ・・・ごめんなさい・・・大きな声と出刃包丁なんか出して・・・だって、だって私優貴さんの事、心配してたんだよ?

だって、私・・・優貴さんが大好きだから・・・あの、嫌いにならないでね?

嫌われたら、私・・・私・・・私・・・どうやって生きていったらいいのか、わかんないや・・・あはは・・・は・・・」


優貴:「あ・・・あぁ、う、うん・・・そ、そう?」


悠理:「優貴さん・・・ねえ、優貴さん?・・・私の事、嫌いになっちゃ嫌だよっ!?」


優貴:「・・・ぅ・・・う、うん・・・(必死さが怖い・・・。)」


悠理:「どうして・・・どうして!目を逸らすの!?優貴さんっ!私、優貴さんの事、こんなに大好きで・・・こんなに、こんなに見つめてるのに!!」


優貴:「・・・う、うん、ていうか・・・見過ぎ、よね・・・それから・・・まず、その手に持ってる包丁、しまおうか?ね?」


悠理:「うふふふ・・・優貴、さんは・・・私の、私だけの優貴さんだもん・・・うふふふふっふふっふふふ・・・・。」


優貴:「ゆ、悠理ー・・・?目がイッちゃってるわよー?」


悠理:「・・・・・優貴さんは、ずっと私のモノ・・・うふふふふ・・・」


優貴:「・・・・・・・・・・・・・・・・。」



 [ こんな”それカノ”なんか嫌だ・・・悠理がヤンデレになってる編・・・END。 ]



― こんな”それカノ”なんか嫌だ!その2 ―



悠理:「・・・姉だぁ!?何、ガン飛ばしてんだよ・・・ああ!?」

優貴:「・・・アンタこそ、背ぇ小せえくせに何吼えてんだよ!あたいは、姉だぞ?ああ!?」


悠理:「異母姉妹なんて設定クソ喰らえなんだよ!なんだよ、サラサラヘアーで、長身で爽やかな笑顔浮かべてんじゃねえよ!

第一印象から、こちとら超・ときめきまくりじゃねえかよっ!?新手のときメモやらせんじゃねえよッ!?」


優貴:「そっちこそ、純情ぶって一途なナレーションかましてんじゃねえよ!よりにもよって浴室で、感情爆発させて、一直線に告白してんじゃねえよ!

全裸で、ドキドキ隠せねえじゃねえかよ!?そっちこそ、新手のときメモやらせんじゃねえよッ!?」


悠理:「て、てめえが好きなんだよ!悪いか!?ああ!?」

優貴:「こ、こっちこそ、構うかよ!異母姉妹だろうとやる事しっかりやってやんよ!ああ!?」


悠理:「その割に、全然攻めてこねえじゃねえかよ!読者がいつ押し倒して、襲うのか待ってのに何チンタラしてんだよ!?ああ!?話進まねえじゃねえかよ!」


優貴:「そんな文句、作者に言えっつーの!こっちにもこっちの事情があるんだよっ!百合展開の空気そろそろ読め、とかなんとか言われても、知るかってのっ!?やんのか?ああ!?」



・・・ああ、耳が痛い話・・・。



 [ こんな”それカノ”なんか嫌だ・・・悠理&優貴が意味不明なヤンキーっぽい編・・・END ]






[ こんな”それカノ”なんか嫌だ!その3 ]



「悠理、私の事・・・好き?」


何を今更、と思って私は瞬きをした。

でも、優貴さんの真剣な眼差しに、私は答えた。


「・・・好きです。」

「じゃあ、もっと・・・強く握って。」


そう言って、優貴さんは怪我をしている右手を私の左手に乗せた。怪我している手を強く握るなんて・・・。


「でも・・・怪我してるのに・・・」

「平気。」


戸惑う私の言葉に優貴さんはそう言って微笑んだ。・・・怪我なんてしてないみたいに。


「・・・で、出来ないよ・・・平気なんて言ったって・・・ホラ、血が滲んで・・・」


血は、緩んだ包帯にまで滲んできている。

やっぱり、明日病院に行った方がいいんじゃないかって私は言おうとしたが。


「平気。だから、お願い。」


優貴さんのお願いに私は逆らえなかった。

指を絡めて、少しだけ握る。


「・・・・もっと・・・強く・・・」


そう言われて、恐る恐るもう少しだけ左手の力を込める。

・・・でも、これ以上強く握ったら、本当に怪我が悪化しちゃうような気がする。


「でも・・・」

私は心配で、優貴さんの右手をジッと見た。


「悠理、お願い・・・変に気遣わないで。もっと強く握って。」


その言葉に私がふと優貴さんの顔をみると、一瞬、悲しそうな目をした優貴さんは、私からふっと目を逸らした。

そして、いつもの微笑みに表情を・・・”整えた”。


「・・・優貴、さん・・・?」


やっぱり、今日の優貴さんは・・・変だ・・・。

いいや、変と言うよりも・・・もしかして・・・前から・・・



「・・・ねえ、優貴さん・・・もしかして、ドM?」

「・・・・・・・・・・・・。」


[ こんな”それカノ”なんか嫌だ!『優貴さんドM疑惑。』編・・・完! ]





[ こんな”それカノ”なんか嫌だ!その4 ]



瑞穂:『望実が刺された・・・』


「見て!電話線が切れてる・・・!?」


「なんですって!?じゃあ、犯人は、この中にいるっていうの?」


「これは、いわゆる、遺産絡みの殺人ってワケね・・・」


「待って!・・・この跡は・・・まさか、ワイヤーの跡?」


「・・・この香り、百合の香りかしら・・・」


「そうか・・・このトリックを使えば・・・!犯人がわかったわ・・・そして、その真の狙いもね!」


「悠理!危ない!」

「優貴さあぁん!!」


悠理:「次回、『名探偵は異母姉妹〜殺意のフレグランス解決編〜』 真実はいつも二つか三つ!」

優貴:「いや、2つ以上あったら・・・ダメ過ぎるでしょ・・・」


NEXT異母姉妹ヒント・・・『眼鏡』


瑞穂:「犯人私かよっ!?」


[ こんな”それカノ”なんか嫌だ!その4 『なんか、どこかで見たようなアニメ予告』編・・・完! ]