少女を見た時、正直言ってしまえば。 隣の少女とは、全く逆の印象を受けた。 自信に満ち溢れたレイチェルと。 俯いてばかりいた少女では。 競い合う間もないのではないかと、思ってしまったのだから…。 だけど、彼女は。 宇宙の意思が選んだ。 『女王候補』だったのだから…。 「アルフォンシア!会いに来たわ。元気にしてた?何が欲しいの?言って頂戴。」 俯いてばかりいた少女は。 新宇宙を誕生させ。 宇宙の意思を、理解しようとやってくる。 「今の所データでは、アンジェリークの星が十七個。レイチェルの星が十六個。一つ だけですが、アンジェリークの方が育成数を上回っています。」 「ありがとうございますエルンスト。アンジェリークには陛下から…」 俯いてばかりいた少女は。 真っ直ぐに前を見つめるようになっていた。 自信の無いような顔は、まるでどこかに行ってしまったように。 「エルンストさん!これ、お借りしていた本です。ありがとうございます。 凄く解りやすくて…。嬉しかったです。これからも頑張りますね!」 笑顔にも、どこか、惹かれるものが多くなっていく。 「ええ…それは喜ばしい事です。この様な書物でしたら、図書館には沢山の種類があ ります。いつでも言って下さい。」 「ありがとうございます!」 純粋で。 まるで包み込むような、暖かな…。 「もうすぐ…宇宙の女王が決まる…」 濃紺の夜空。 自分が別の星へと帰るとき。 ここから、新宇宙は見えるでしょうか…。 「今日は、月がとても美しいですね…。」 優しい光。 活発な太陽と、控えめな月。 二人は、まるで「空」だ。 足りないところを補って。 いい所を伸ばしあって。 そんな風に…。 …思いは、このまま閉まっておこう。 また、会えるその日まで。 |
橘司様から頂いた、創作第三段です(笑) エルアンですよ、エルアン! しかも温和ちゃん!(暴走中) も〜、設定からしてツボを突きまくられてしまいました(笑) やっぱいいですね〜、エルンストは…(←何か陶酔してるし) メールで読み終えた後、思わずほくそえんでしまいましたよ(怪しさ大爆発) 橘様。 ホント、ありがとうございました☆ うっとり…(自爆) |