突然、こんな所にやってきて。 見たことも無いような美形だらけで。 心細かった。 いつでも、そんな時、あいつがいてくれた。 同じ位置にいる、アンヘル族の性別の無い。 …シルフィス。 確かに、皆と引けを取らない美形だったけれど…。 どうしても、違う気がして。 いつのまにか…別の感情を持ってしまっていたから-…。 「…わかんないっ!!」 耐え切れない!! めんどくさい!! 「う〜〜〜〜、ええっとココがこうなって…」 課題書に書き込みをしながら、あたしは耐え切れずにペンを放った。 「メイ?何してるんですか?」 「どわあ!?し、シルフィス!!」 同じ位置にいるシルフィス。 …最近は女性に分化してきている。 相手は…誰…? (あたし、何考えてるんだ!?) 「いや・・・ここなんだけど、わっかんなくって」 「貸して下さい、教えますよ。」 「え!マジ!?やっりぃ★」 …伝えられなくていい。 ただ、いれる時間、ずっと一緒にいられればいい。 それだけで・・・良かったのに…。 「そう言えば…メイ聞きましたの?シルフィス、失恋したらしいですわ。」 「…え…!?」 その言葉に、あたしはカップが倒れてしまうくらいにビックリした。 「だ…誰に!?」 「さ…さあ…それはわかりませんわ。」 「シルフィスは!?今、どこにいるの!?」 …そう聞いたにもかかわらず、あたしは答えを聞く前に部屋から飛び出していた。 シルフィスは…いた…。 どこか、遠くを見ている気がして。 「あ…メイ…」 「シ・・・ルフィス…あの…」 シルフィスは、今は男だった。 「あのね…その…」 何て言えば良いんだろう? あたしに…何が出来る…? 「メイ…」 「あのねッ…シルフィス、あたし…シルフィスの事…が…」 …何を言うつもりなの? 弱みに付け込むの? あたしは・・・そんなこと・・・。 「答えなくていいから、聞いて!」 「え?」 「あたしは、シルフィスが好きだよ!!」 もう半分怒鳴るように言ってしまった。 「…いい!返事は良いから!!…」 あたしは、いますぐここから逃げ出したかった。 背を向けようとしたとき、あたしは何かに包まれた。 「シ・・・ルフィ・・ス・・・?」 それが、シルフィスだと気付くにはそう時間はかからなかった。 「…ありがとう、メイ。」 「シ…」 いいかけた言葉は。 そのまま、唇の中に消えた。 そのすぐ後。 シルフィスは、新しく男に分化した。 |