女性向けゲームレビュー
 …結構ネタバレしています。独断と偏見と毒舌が多々ありますのでご注意を。


2004〜2006発売のソフト
乙女ゲー発展期?
乙女ゲームと言う名も定着し、徐々に拡大していた頃。
趣向凝らしたものが増えてきました。

Little Aid
星の降る刻
ペット探偵Y's
マイネリーベ 優美なる記憶
フルハウスキス
Double Reaction!
金色のコルダ
きまぐれストロベリーカフェ
リプルのたまご




    Little Aid

    PC版はもう少し早く出ていたけれど、PS2版で初めてプレイしました。

    主人公と双子の弟とお父さんの3人家族。
    学校にも愉快な知り合いが多く、ほのぼのした日々のなか、
    ある日みつけた石にある秘密があり…、という、ほのぼのタッチのAVGです。

    家族の描写、とりわけ姉弟の雰囲気が、
    よくある萌えな感じと違って、すごく自然でよかったです。
    なかなかキャラゲーでこんな自然な兄弟っていないなぁと、
    終始ニヤニヤしていた覚えが。

    恋愛ストーリーもほのぼのですごく良かったです。
    ただ、何故、そこにスチルがない!?とすごく不満な箇所がいくつか。
    それ以外はあまり不服なかったです。

    システムも、主人公の声もon/offあるし、スキップもそこそこ。
    ただ、周回すると同じ場面をよく目にするのでちょっと飽きるかもです。

    個人的には沢登先輩が大好きです。
    沢登だけボイス小さめなのが、唯一の難点かも。バランス悪いんですよ。
    この沢登というのはとにかく、おかしなキャラです。
    とりあえず何がどう以前に見た目からして。
    女子制服着て堂々と登校する女装キャラなうえに、何故か風紀委員長

    そして、なにはなくともツボをついたのは、とあるスチル絵。
    …プレイ中、かねがね気になっていたんですよ、
    ミニスカの制服の下はどうなっているのか。
    …主人公と同じハイソックスか、まぁタイツかなーと思っていた私は、
    浅はかでした(汗)

    純白のオーバーニーソックス。 
    …どこのギャルゲーの萌キャラ目指してるんですか、この人!?(爆)

    …いやはや、凄まじいまでに衝撃的でした、なんだこの絶対領域装備男。

    イベント進んで、悩み抱えてるあたりで、主人公が周りの人に
    「沢登先輩が変なんです!」と言うと、
    「落ち着け、あいつは元から変だろう」
    と、誰もが口をそろえて言うシーンが一番沢登を表してます。

    あと、個人的には、おなじTAKUYOさんの古きゲーム、
    エチュードプロローグとのキャラリンクが、何気にかなり楽しかったです。
    あと、TAKUYO作品の特色として、
    メインキャストに、持ちまわりでサブキャラやらせるのも独特なんですが、
    攻略キャラと、主人公の父親と、学友の男子が、3人とも同じ声です。
    …これ、実は杉田さんファンにはたまらないソフトなのかもです(苦笑)


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    星の降る刻

    あの、オトメイトさんのデビュー作。
    グラフィックに惚れて初回限定版を買ったのは、
    …色々な意味で思い出深いです。

    …いやはや。 凄い作品でした。
    あ、ちなみにこのレビューは毒しかないです


    主人公は普通の女子高生。
    幼馴染や先輩は友達に囲まれて暮らしていますが、
    彼らには、隠していたもうひとつの側面があり、
    徐々にそれに巻き込まれていくファンタジー物語です。

    …最ハマリでファーストED見たキャラが、
    まさかのバットEDオンリーキャラだったのは、軽くトラウマです(遠い目)
    乙女ゲーで、まさかのバットEDしかEDがないメインキャラ。
    そんなものが、普通に存在する作品なのです。
    バットと言っても、生半可なバットじゃないです。
    悲恋とかそういうものじゃなく。
    普通に敵対している相手が、完全に敵対したままENDです。
    敵として泣く泣く倒して終わりです。
    主人公はともかく、相手にはこれっぽっちも愛もなにもないままです。

    そもそも、ゲーム始めて数分のうちに、
    主人公の名前は変更不可
    やけに小さいキャラの立ち絵と、
    見事に異世界の如く色彩がマッチしてない背景が表示され…

    色んな意味で、凄い作品でした、星の振る刻…(汗) …
    いや、色々設定とか、惜しいと思う部分も多かったのですが。


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    ペット探偵Y's

    AMEDEOさんの作品。 Siestaの後だったので大期待していたのですが…
    なんか結構路線変更していて私的にはハマれなかった作品です。

    主人公はペット探偵という一風変わった職業の女の子で、
    探偵業をして、動物の世話をして、
    なんかおしつけられたジゴロアンドロイドと同居してます。

    まず、一番気になったのは、
    スタートする画面で、いきなり攻略キャラを選択するんです。

    私的に、恋愛ゲームってプレイしていきながら、
    だんだんとキャラに思い入れていって、ターゲット決めたりとか、
    なんかぼんやりしてたら狙ってなかったけどルート入ったりとか、
    そういう流れ、みたいなのが好きなので、

    さぁ、誰にしますか?って
    グラフィックと設定しか知らないで選べませんて(汗)

    あと、シナリオ進行によっては、
    出会って一週間とか、すごいスピード恋愛があって、
    なんか主人公のモノローグしてる思考についていけなかったです。
    一番凄いのは、会ったその日のみで終わるシナリオ。
    朝出会って、夜告白。 
    まぁ隠しキャラですけど、凄い展開でした。

    絵柄やノリは嫌いじゃないんですけど、
    キャラ選択と早すぎる展開がとにかく難点だった作品です。


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    マイネリーベ 優美なる記憶

    もともとGBAの作品です。
    PS2で遅れ馳せて手を出したのですが、
    なかなかどうして、よく出来た作品でした。 さすがのコナミさん。

    ようは、
    耽美なときメモです(笑)

    パラ上げて、イベントあって、デートして、すごく似てます。
    ただときメモと違うのは、爆弾は女の子にのみ付く。
    ライバルでありながら、爆弾処理という手間までかかる。
    マイネにおける女子の立ち位置って、ホント真っ向から敵でしたね(汗)

    ターゲットキャラと仲良くなると、なんかキラキラ光って見えたりとか、
    声がエコーかかってたりとか、
    あのシステムは斬新で好きでした。恋は盲目な感じが。

    しかし、
    ……いや、スゴイですね! あの、きっぱりはっきりな世界!!
    思わず初代アンジェリークを思い出しました(爆笑)

    気に食わない返答したら、さっさと機嫌悪くするシュトラール。
    って言うか、そもそも、好みじゃない服着てるだけで、即効ご帰宅するシュトラール。
    だからと言って、好みな返答しても、返答は常に同じなシュトラール。

    素敵です(待て)

    ここまで割り切れば、もうむしろ清々しいと言うか。
    むしろ、シュトラールより、守護聖に向いてると思います、あの人たち
    …とはいえ、ある程度親密度が上がると、多少妥協し始めるあたりが、
    守護聖としてはまだ詰めが甘いですが(謎)

    大爆笑のファーストプレイでした。
    いや、乙女ゲーで、爆笑しててどうするんだというツッコミは置いておいて(汗)

    とりあえず
    男キャラの登場アニメーションは、絶対ネタの為にあるんだと思いますよ。
    いちいち上下運動しつつ、前髪をふわさ!にこだわる人種、シュトラール(爆)

    GBA版はともかく、ときメモGS後の移植なのだから、
    着替えとか、デートのリアクションとか、
    改善できなかったのかなー、という気持ちは多々あれど、そこそこ満足でした。 
    廉価版ならお得なソフトだと思います。


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    フルハウスキス

    第一印象、キャラデザがありえない…。
    多分誰もがそう思っていた、老舗カプコンさんの初乙女ゲー。
    私は発売からかなり経ってから手を出しました、でもやはり、絵は馴染めない(汗)

    とにかく色々斬新な作品です。
    まず驚くのが、フォントの自由さです。
    セリフ枠の中に一定の字体ってのが普通ですけど、
    字体も大きさもコロコロ変わるは、動き出したりしますからね、震えたり。
    ああいう斬新な画面はすごく感心した覚えがあります。

    あ、ちなみに、序盤のあらすじは、
    身よりも家もなくなった主人公さんが、
    なんだかんだで、ラ・プリンスと呼ばれるエリート4人組の家の家政婦になり。、
    昼間は彼らの学校でエセ美術教師になるとこから始まります。
    主人公17歳なら、フツーに高校生じゃいけなかったのだろうか(汗)

    この導入部はかなり人選びます。 すごい無理ありすぎ。

    とりあえず特色は、ゲームの前半で既に恋が成就し、
    それ以降は恋人関係で話が進むあたりですね。
    いざプレイするとかなり新鮮でした。
    告白=EDな普通の作品とは一味違うムズ痒さのあるゲームです(苦笑)
    ちょっと、かなり、際どい部分には、違う意味でビックリでした。
    例えるなら、
    元18禁作品が一般ハード移植された時のわざとらしい暗転、みたいな(謎)
    その間、何やってたんだ、お前等はー、ってなシーン。
    まさか乙女ゲーでそんな場面に出くわそうとは。
    あと恋人になったあと、別キャラに乗り換えも出来ます。 何気に盛りだくさんです。

    家政婦パートは結構面白くて地味に楽しめました。
    ヤサガシは人によっては嫌悪感あるみたいですが、気にならなかったですし。
    会話も表情とか選べてバリエーションあるし、システム面は素晴らしいです。

    あ、そうそう、
    もしこれからフルキスやろうと思っている方がいらしたら、注意事項として。

    あだ名には要注意
    …普通に友人とかに呼ばれるあだ名を入力して、
    友人キャラからは呼ばれるのは、なんら違和感ないのですが、
    …恋人になると、奴等はあだ名で呼んできます(涙)
    …「ちゃん」とか普通に付いてると、なんだかもう、どうしようもない感じです(遠い目)

    …いやホント、
    終盤にさしかかるにあたって、本気で、どんなシリアスシーンも、甘々シーンも、
    思わず吹き出す場面に早変わりです(乾笑)
    …二人きりの時だけ、とかなら、ネタで片付けられますが、
    他人との会話で主人公を話題した時も、普通にあだ名呼びで会話するんです。
    あれはホント参りました…。


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    Double Reaction!

    アニメイトさんとかもタックをくんで、一時頑張ってた乙女&BLゲー。

    その内容は、
    ある石の力で、双子の弟と心が入れ替わってしまった、
    BL大好き姉と、その弟。
    どちらかを主人公に選べます。

    そうです。
    つまり、姉が主人公だと乙女ゲー。
    弟主人公だと、キャラ同じなのに、BLゲーに大変身。

    つまり、攻略キャラはみんな両刀使いという怖ろしい世界です。

    しかも女主人公はBL好き設定で、攻略キャラ同士の絡みに萌えてたりします。
    かなり、混ぜるな危険な設定で、当初から危惧はされてました(汗)

    でもまぁ、絵柄は可愛いし、
    弟パートはとりあえず無視して、乙女ゲーとしてプレイしてみました。
    しかし、そこにも問題が。
    女主人公以外、フルボイスなんです。
    始まって早々に弟と入れ替わるんですよ。心と身体が。
    弟はフルボイスなので(宮田幸季さん)
    弟の姿の時はフルボイスで喋りまくるんですよ、主人公さん。

    中身は弟なんで二人で会話するシーンがあります。
    状況が状況だし、そりゃ色々話します。
    主人公はボイスなし。
    つまり、
    姉の姿で喋ってる弟には声が無いんです
    なのに主人公のみ、男声で女言葉話まくってる。
    しかも、目の前の弟として居る立ち絵はずっと主人公です。(入れ替わってるんで)

    なんだかとんでもなく微妙な状況が、結構長々と続くんです。
    しかも、二人会話のシーン、やたら多いんです。

    …これ、結構堪えました。
    ならどっちも声あるほうが少しはマシだった(汗)もしくはどっちもないとか。

    でも絵柄はホント好みだったのですが、
    攻略まで至れなった作品です。


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    金色のコルダ

    ネオロマ第三弾。
    アンジェ、遙かときて、いきなりの現代日本。
    なのに、妖精さんとか普通にいる。
    ちょっとよく分からない第一印象でした(汗)

    システムはかなりやりごたえあって、
    ヤキモチイベントとか、むしろ立ち絵とかない
    ドットキャラのみのイベント発掘に燃えました。

    ドット絵モードのある、やりこみ度の強い乙女ゲーって、
    ネオロマ以外であまりないので、
    その点はすごく感心しました。

    ただ、残念ながらそこまでハマれるキャラがいなくて、
    なのでウチのサイトでも二次創作とかまではしてないです。

    でも主人公が一切口を開かない。
    「承知する」とか、口調さえ悟らせない作りは結構好きです。
    最早ドラクエ主人公の「はい/いいえ」レベルでしたねー。

    このゲームのおかげでタイトル知ったクラシック曲もいくつかあります。
    なんだか萌えはなかったけど、愛着のあるゲームです。


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    きまぐれストロベリーカフェ

    D3さん作品なので、またすごくシンプルかなーと思いつつ、
    半信半疑で手を出したソフト、
    なんだかんだで結構面白かったです。

    主人公はケーキの美味しい喫茶店経営しつつ高校生活もこなし、
    ついでにアルバイトの男の子をゲットする、
    結構色々詰まった設定です。

    一番楽しかったのは、お菓子作り。
    某錬金術ゲームよろしく、材料を調達すると、
    どんどん作れるお菓子が増えていきますし、
    ヘンなもの組み合わせるとへんなものになります。

    甘いもの苦手な主人公は、試食を男の子に任せてて、
    キャラごとに好きなお菓子があって、好感度上がる仕組みでした。

    甘いもの苦手以外でも、
    結構自己主張激しい主人公さんで、
    当時あまりそういう乙女ゲーはなかったので、すごく驚いた記憶があります。
    ぺらぺらと勝手に主人公が喋ってことが進んでいくので、
    全然、自分で攻略してる感がなくて、
    乙女ゲー的にはちょっと合わなかったです。

    でも、カフェの制服(三通りあります)選べたりとかも面白いし、
    システム的にはすごく色々良い部分多かった作品で、
    全体的には結構好きです。


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    リプルのたまご

    PCゲーが制作半ばでチーム解体したりとか、いろいろあった作品です。
    結局D3さんに拾われて製品になりました、
    PCゲームの企画時にサイトチェックしてたので、
    ちょっと愛着あって、製品になっただけで嬉しかった記憶が。

    とはいえ、D3さん。シンプルゲームの伝道。

    すごく、シンプルなんです。

    ようは、初代アンジェリーク的なシステムで、
    ターゲットである王子様達の部屋に行って、
    ちょっと話して終わり、を繰り返して、新密度上げていくって感じで。

    で、その会話パートがすごくシンプル。
    王子様達と何を話そうが、主人公はいつも一言。
    「そうなんですかぁ」
    で、終わりです。

    ある意味凄い主人公でした。

    まぁ、フツーに初代アンジェ的なシンプルさはあるのですが、
    どうにもこうにも、キャラとかも作りがあまり深くなくて(汗)
    あまりハマれなかった作品です。

    あ、ちなみにPCゲーとして企画してた頃は、かなり違うものだった気がします


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