EA21RカプチーノF6B搭載への道 

  公認車検へ

 長期間感覚が鈍ることなく、モチベーションも落とさずよくここまでやってきたという思いがこみ上げてきます。

思いが強くないとできないもの、それが公認車検です。

現時点でのF6B+カプチーノでは、走ることはできても一般公道を適法に走ることはできません。

本格的に走り出すことができましたが、このうれしい気持ちのままとその特別な思いと勢いで公認車検取得へ。

計画した最終行程のスタートです。

  書類の準備と記載

平日の日中、車検場に出向きました。

公認車検取得の為の書類を受け取るためです。

現時点ではEA21RクソK6Aカプチーノです。一般公道は普通に走行できますが、エンジンが機能不全ですので走れません。

陸運局に行く用事がありまして、ちょうどタイミングがあったということもありましたが、数日前に公認車検申請許可が下りていたこともありまして、後は書類の本作成のみになりました。

事前に書類作成も終わり(当たり前のことですが、強度検討書などの書類も全て自分で作成済)

後は車検時に提出するだけです。

車検予約も必要でしたので、陸運局に事前連絡をします。

「いつでも構いませんので、車両持込をお願いいたします」との回答でした。

「では、来週の月曜日か、火曜日に持ち込みます」と答えて、その日に備えて車検の予行練習をしました。

予行演習とは、実際の車検場でラインを覗きこんで勉強すること。

そして改良改造した部分の詳細が説明できなければ不合格です。

言葉を交わす程度で車検合格すればよいのですが、とにかく機械の説明ですから大変だと思います。

以前から公認車検は慣れていたのですが、役人に会うというのはいまいちしっくりきません(機械音痴の人もいるからです)

  川中島の合戦へ出陣

指定した月曜日の午前中、書類一式を持って陸運局へ向かいます。

EA21R改F6Bカプチーノのエンジンを起動し暖機します。

武者震いはしません。

今日は、前回公認を取得した時間とは違って午後1時に陸運局に入ろうと思っていまして(前回?)

丁度公認車検取得した前期型の車両(これはカプチーノではなく普通車)書類を眺めながら、積車でカプチーノを積んだまま陸運事務所の駐車場に到着しました。

きっとみんなは車検ならばともかく、公認となると大変で諦めるんだろうな〜

なんて思いながら、職員に挨拶してクルマの状況を確認してくださいと言われるまで指示待ち。

色々聞かれるだろうけど、書類証明は出来ているので安心。

後は、普通に車検レーンに載って行けばよろしい(の、はずです)

テスターに載せて次々と合格していくいくEA21R改カプチーノ

だけど、最終テスターレーンを過ぎなければ、合格とはならず単なるEA21Rカプチーノのままです。

「すみませんが、一度、クルマを降りて確認してください」との職員の声

「何か、ありましたか?」(ギクっ!)

「あのぉ〜納税証明書は?」

「忘れました、ごめんなさい」

「審査は全て合格ですよ」

「すみません、書類一枚足りませんよね」

「車検にも合格してますし、明日、時間のある時に納税証明書添付して終わりになります」

「やった〜!」(今回も検査は何もなく終わったと思った瞬間でございます)

喜んでいる僕の姿を見て職員は

「しっかし、よくF6Bを載せられましたよね」

「日本での公認登録は無いですよ。日本で一台目です。ホント、初めて見ますよF6B型」

「やはりそうなんですか」

「これ、一人で?」

「ハイ」

「業者さんですか?」

「いいえ、僕は専門ではありません」

「マジですか?」(普通職員さんはマジって言いません)

「こりゃ凄いですよ」

「とりあえず、明日書類お願いします」

「今日は、本車検証は発行できませんので仮車検証になりますが、効力はありますので自走できます。安心してください」

仮の車検証が発行されまして(有効期限ありですが)ゆっくり車検場を後にしました。

完全勝利。

負傷者も死者もなく。

帰り道はそれはそれはうれしくて、明日のことを考えておりました。

きっと、クルマの神様がこのうれしさを明日まで延ばしてくれたのではないかと思っています。

普通公認車検は通常、一瞬で終わりですからね。

  ガレージに帰宅後

小雨が降る頃に帰宅しまして、そのまま筋トレに出かけました。

まだ、仮車検証ですのでチャリンコで運動場に向かいます。

何かこう、宙に浮いた感じといいますか、うれしくて、うれしくて何をどう表現してよいのか分りません。

とにかくうれしい。

チャリンコのペダリングも軽い。

家族に、この出来事を話しました。

クルマのことは分らないけど凄いことをやり遂げたんでしょう?

僕は、多分・・・と答えるだけでしたが、十分気持ちは通じたのだと思います。

うれしすぎると、言葉にそのまま出そうとしても出ないものです。

明日、今までやり通してきたものがついに現実になる

早く、明日にならないかなとも思っていましたが、何かこう勿体無い気持ちにもなりました。

普通は一瞬で車検が終わり合格です。

これでいいのかな?と思うくらい簡単に済む→職員に提出している技術資料がしっかりしているからだと思います

許可申請というものは行政庁における普通行為ですから当然といえば当然

申請前は、まだ、後必要なものはないかと再チェックを何度も行い不備がないようにしました。

その日の深夜、作業場に停めているF6Bカプチーノ(仮)

F6Bカプチーノは当計画実行以前から決めていた名前です。

エンジンフードを開けて

エンジン、ついに載せたよ。と缶コーヒー片手に眺めていました。

長かったけど、楽しかった日々が蘇ってきます。

一時は、搭載できないかもしれないと思ったこともありました。

でも、諦めなかった。

たかが、缶コーヒーですが、味は僕だけのものじゃないかと思わせるくらい美味かった。

何か、飲むのが勿体無いと思えたくらいです。

F6Bカプチーノのことを眺めながら

今日のことを考えていました。

F6Bカプチーノがついに生まれる。

  F6Bカプチーノついに誕生

今日は、F6Bカプチーノが誕生する大切な日。

陸運局に到着して、事務所に入ってすぐ

「ああ、昨日のカプチーノの人ですね」

「納税証明書提出願います」

書類だけですので、少しお待ちください

パソコンのキーをカタカタと・・・一台のプリンターから紙切れが一枚でてきました。

これが車検証です。(普段どおり簡単に言うので、いつも本物の車検証かと思うのですが)

ついに車検証が交付されました。

その中に「改」の文字が見えます。

この一文字の為にたくさんの苦労と労力を注いできました。

とてもうれしい。やったぜ!

ついに、F6Bカプチーノが誕生した瞬間です。

書類一枚ですが、僕にとってとても大切なもの。

あれ?文章短くない?と思っていますよね?

公認車検は基本、クルマの個体差で対応も異なるため詳細説明しても結局自分の勉強不足で落ちたというひとが多いのです

ですから、自ら数値計算も含めて計算方式なども細かく勉強して努力を重ねてみた方がよろしいかと思います。

細かな部分は載せません。

許可申請でもある以上、ご相談等々は関係機関にお願いいたします。

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−F6Bカプチーノ製作記−
搭載術として、考えられることを注ぎ込み

搭載の終わったF6Bカプチーノです

F6Bエンジン搭載まで数多くの難題をクリアしてきました。

次は、最終難関の公認車検取得に挑みます

もちろん誰にも頼らず僕一人でトライします

武者震いが・・・でません
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