当時まだ学部4年生だった僕は、修士2年生奥村宏大先輩のもとで実験を強行。研究室に入りたての4月にすでに泊まりを経験し、6月頃には3連泊ぐらいは当然のこととなっていたりする。読む論文数も半端ではなく、ついでに授業もあったりして悲劇的な日々を、、、というわけではなく、なかなか自分自身楽しい時期?!だったような気もする(←元々そういう体質)。 使用した実験機器は数知れずだが、悪の元凶は本研究室第一プロセス室に潜むベンテック社(すでに消滅?!)製 CBE (chemical vapor epitaxy) 装置。人呼んで、「GS-MBE(ガスソース分子線エピタキシー)」装置。この装置が「恐怖の大王」だったのではないか、と今更のように思えるくらいの曲者で「くさい、きたない、きけん」の3Kを必要十分に満たす優れもの。 くさい : 装置修理の際、配管から危険な毒ガスが、、、僕の上司の上司である「大佐(現在2階級降格して少佐になったといううわさも・・)」曰く、「にんにく臭がぁぁぁxx!!!」。しかもそのにんにく臭、一日中とれません。 きたない: これまた修理の際、臭いは汚いはで大変!危険ガスと酸素が反応してできた生成物とポンプの油が合わさってねばねば状の汚いものが、、、まさに「20年前のお値段です(物干し屋さん)」じゃなくって、「50年前のトイレ掃除」です。厳重装備で望むも、終わる頃には汚れまみれ。 きけん :特殊高圧ガスに認定されている超危険ガスを使用。致死量約10ppb。空気中に1個/1億個含まれていると、「うっ!! → zhbcjかhd → ご臨終」状態に。においが分かるぐらいに嗅いだら間違いなく即死なのに、なぜ「にんにく臭」??? 有毒なガスだけでなく、着火源がなくても発火してしまうというような超危険ガスも使用。 ついでに装置を真空に保つための超高速回転ターボポンプ。一度軸がずれた日にゃぁ、、、(5万匹のゾウさんが東京ドームで暴れた図を想像してください。) しかもこの装置「壊れやすい」、、、ではなくて「壊れてる」(笑)。(ような気がするのは僕だけなのだろうか、、、)。
そんな楽しくてワクワクするような実験装置をメインに使って卒業研究してました。で、実際にやっていた研究テーマはというと、、、 もう忘れました!!!
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