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獣の樹
著 舞城王太郎
講談社NOVELS
2010/7/6 発行 |
ある日ある朝、西暁町で、12歳くらいの僕が馬から生まれる。記憶も名前もない。でも名前なんかいらない、と僕は思う。
失踪した父親。地下密室。獣の大革命。そして恋。混乱と騒動の中、僕は暗い森を駆ける駆ける駆け抜けていく。

感想:
初めて舞城王太郎さんの本を読みました。
昔、話題になったとき手に取ったのだけど、2ページで読むのやめちゃったんですよね。なんでやめたのか忘れたけど、普段絶対にそんなことしないからきっとよっぽどだったんだ、との思いが強くて、ずっと敬遠してたんです。
あぁ、けど面白かった。
爆裂にシュール。その個性的な世界観に丸々呑まれてしまいました。これはすごいね。
馬から生まれた少年がアイデンティティに翻弄されながらも恋に猛進するお話。設定もすごいし、冒頭から飛ばしてます。強烈です。
ストーリー自体は、いい意味でも悪い意味でも、子どもっぽいです。そしてところどころ理屈っぽい。けど面倒な部分はざっくりアバウト。が、嫌な気はしない。
私はそれよりも、文章が気に入りました。シュールなやりとりがツボですし、突飛な設定もするする納得できる説得力がありました。
短い会話文の応酬に改行をいれてないってのも好印象。
読後感は「ぽかーん」。 結構好きです。
★★★★