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気分上々
著 森絵都
角川書店
2012/2/28 発行 |
きっとまばゆい明日が待っているから。
森絵都の魅力をすべて凝縮した、多彩な9つの物語。

感想:
それぞれ長さの違う、寄せ集め的短編集。
寄せ集めなのに、それでもすごくいいと感じるのは、私が森さんを好きだからなのでしょうか。
相変わらず、よかったです。
一遍目の「ウエルカムの小部屋」を読み終わったとき、思わずピューっと口笛を吹きたくなってしまいました。二編目の「彼女の彼の~」もそう。
親身で少し切なくて、でも密やかな希望と活力が垣間見れる、よいお話です。
「東の果つるところ」は冒頭からの「おまえ」発言に度肝を抜かれたけれど、ほんの少しの嫌悪感も、読みすすめるほどにしっくりとき、最後には「おまえ」でしかありえない、と納得させられておりました。見事。
「ブレノワール」も良い。これが一番好きです。森さんの端正な言い回しや語呂選びが、もっとも遊び心をたたえて躍動しているように感じました。ガレットがおいしそうで!
「気分上々」は、ザ・森さん、と言った感じ。これもとっても楽しそうです。
あとがきに、「長編も好きだが短編も好きだ」と書いておられて、それがなんだかものすごく嬉しかったです。
これからも彼女には良質な短編をたくさん書いていってもらいたい。
私の中で森さんは、ベストオブ短編作家さん!彼女を上回り人はいませんから。
★★★★★