毎日・本三昧 オススメ小説エトセトラ


毎日・本三昧

サザエさんの東京物語   .

サザエさんの東京物語

著 長谷川洋子

朝日出版社
2008/4/1 発行


昭和が生んだ天才漫画家・長谷川町子の、最初で最後の真実の物語

町子姉は頭がよくて、悪ガキで、甘えん坊でした。
──ワンマン母さんと串だんご三姉妹の昭和物語──

感想:
著者はサザエさんの作者・長谷川町子氏の実妹です。典型的な女系家族の長谷川家を、肉親の目でかたります。

町子さんについてなんの知識もなかった私でも大変面白く読め、興味深い内容でした。
戦前~戦中~戦後~昭和の暮らしぶりも描かれ、それも楽しい。
さくさくと軽い読み心地で、暗さはなく、まるでサザエさんの延長を読んでいるようでした。
ただ、終わりの方に気になるものが…。ずっと寄り添っていた仲良し姉妹に一体なにがあったんでしょう。女の身内は一度こじれると難しいとはいうけれど。。

今度は町子さん視点のものが読んでみたいです。
★★★★


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斬首刀   .

斬首刀

著 宮ノ川顕

角川書店
2011/11/25 発行


茨城で農業を学ぶ風子の前に現れた青年・雷太は、筑波山の原爆を捜していると打ち明けた。彼が戻ると、江戸末期に尊皇攘夷を標榜した田中愿蔵が乗り移っていた。異界への入口を掴んだ彼らの暴走を止める戦いが始まる

感想:
化身の出来が良かったので、新作長編を読んでみました。
反米感情が前面に出ている、和風ファンタジックホラーです。

同じホラー大賞出身の恒川さんと同じ匂いを感じた作家さんなのですが、うーむ。かなり厳しいですね…。
化身も、賞をとった表題作は良かったけど、同時収録の二編がふるわなかったわけで、今作も後者に近いです。

まず展開に不自然さが匂います。流れがとてもまずい。説明的な場面はがっつり説明文だし、心理描写も杓子定規で言い訳がましい。
筆致は丹念で努力が見えるけど、いかんせん稚拙な穴がぼこぼこあいてて、ストーリーが上滑りしています。
なのでストーリーにも全然のめり込めず…。

これが宮ノ川さんの実力なんでしょうか。
化身を読んだときは「これは!」と思ったけど、あの時のきらめきは欠片もありませんでした。
★★



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