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誰かが足りない
著 宮下奈都
双葉社
2011/10/23 発行 |
足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみる。注目の「心の掬い手」が、しなやかに紡ぐ渾身作。偶然、同じ時間に人気レストランの客となった人々の、来店に至るまでのエピソードと前向きの決心。

感想:
評判のレストランを軸に、茫漠とした「誰かが足りない」との寂寥感に悩む人々が、解決策を模索する、日常系連作短編です。
「曽祖父の五十回忌だったか、もうあまり悲しみのない法事だった」
本著は、この一文に集約されているといっても過言ではないかもしれません。要するに、当たり障りのない、遠慮のある、平らかな本。ストーリーも、描写も、雰囲気も、言い回しも、どれもそうです。上っ面だけをひらひらへらへらすくい取って、それだけで満足してしまっている。
喜びもなければ、毒もない。読んでも読んでも心が騒がない。
ただただ、言葉の並びとか、書きやすさとか、テンポとか、読みやすさだけを考慮した文章でした。
一遍や二編ならいいですが、六編も続くとさすがに苦痛です。
日本語はきちんとしているのに、なんだか日本語を冒涜されたような気分…。中身のなさがそう思わせるんでしょうか。
この作家さん、私には合わないようです。
にしてもこの内容でこのページ数で1200円は、高すぎないかね。
★★★