郵政民営化ってなんなの?

今年の10月に民営化されると「簡易保険」は保障内容の変更・特約の変更・特約の追加はできなくなるのだそうだ。

自治会や町内会が地域団体として存続したのは、町田市内の町内会の半分だそうだ。

(郵政民営化の本質については、こんなページもあるわ。 yuuseiminneika

隠居の見た目からこの問題を洗い出してみた。

 小泉とかいう首相がいたそうだが、彼の掲げた政策の大きな柱の一つに「郵政民営化」があった。この郵政民営化に伴い、郵便局側は簡保における自治会(町内会)会員の団体割引を無くそうという企てが起きたのが一昨年から昨年にかけてのことだった。
 多くの自治会・町内会は簡易保険の団体割引が受けられる地域団体として登録し、地域住民は団体割引保険料で加入していた。契約加入は郵便局職員が行い、集金は加入者協会職員が行っていた。

 金融庁が「簡保」について検査するというので、それまでのいい加減な(町内会の会員で同居していない人まで掛け金の割引となる等々)やり方ではまずいということになったらしい。

 周りの多くの自治会は,郵便局から言われる、名簿の管理、加入者が自治会会員であることや同居しているかの公的証明書の提出などのいかにも面倒くさそうな事務手続きの羅列に嫌気が差して(さしたることではないが郵便局の説明では面倒くさそうにしか思えない)地域団体解散をしてしまった。

 その過程で、町内会の会員の世帯員一覧表を作って提出しろと局側が言いだして、大きな問題になったこともあった。

 地域団体でなくなると、割り引金から繰り入れられていた収入が無くなり、町内会活動に支障を来たすところも出てきた。

 ワシの所属する町内会も多いときは数10万円の手数料収入があったものだ。その収入が欲しくて地域団体となった訳ではないが、町内会の皆さんが保険料の6%または7%の割引を受けられなくなることは避けなければと、町内会長は暑い盛りに書類提出や手続きで何度も局に足を運んだそうだ。
 
 なぜ郵便局のために町内会がこんな苦労をさせられるのか、会長は担当課長に「あんたたちの成績のために!」と噛み付いたそうだ。それに対する返事は「自分たちの成績を考えたら、団体解散をしてくださいといっている」と言ったそうだ。

 郵便局は団体を解散させて、割引金支出を減らしたかったというのが本音のようだ。

 団体維持のために奔走した会長のご苦労が実って、結果的には、わが町内会は団体として存続することができた。

 郵政民営化が誰のために行われたものなのか、そして今年の秋以降にどういうことが起きるのか。
 小泉、安倍と続くこの国の政治が誰のために行われているのか見極めないと。ワシらの生活は苦しくなるばかりだ。
 小泉劇場などと言って「面白」がっていた結果が「郵政民営化」だ。民主主義は見るものではなく、参加することだ。
 

竹中平蔵氏と櫻井充氏との国会での議論というものを見つけた。古いものだが、コトの本質がどこにあるかを突いている。
アメリカの国務副長官なる人から彼宛に出した手紙が公開されている。国会での質疑応答だ。
彼が何のために「郵政民営化」に奔走したのかよく分かる。
 この論議がマスコミでは余り報道されなかったように記憶しているが、なぜだ?かれは大学教授に戻っているそうだが、何とも信用できない輩だな。

竹中平蔵氏と櫻井充氏との国会での議論(8月2日) 過去と未来の間-ウェブリブログ

学者が権力に擦り寄るという例は少なくないが、大臣になってその国の人のためにならない政策を作り上げる例はそう多くないと思う。
権力に逆らわない学者ばかりでは牽制機能が働かないことを心配するが、年寄りの杞憂だろうか。
もう一つ気になるのは、若者や学生が世の中で起きていることに無関心なことだ。若い感性で敏感に反応して、社会に警告してほしいものだ。今起きていることに感心を持たないと。知らないうちに自分たちが戦争に狩り出されることになるんだから。そうなってから気がついても遅いぞ。
しかし、権力に擦り寄るばかりの学者に教えられている学生が社会を変えるなんて期待するのが無理か?こうなったら年寄りが世直しするしかないことになるなー。昔から「年寄りの冷や水」などと揶揄されているが、学者にも若者にも期待できないとしたら、年寄りが頑張るしかないか。

さて、10月1日、郵便、郵便貯金、簡易保険の郵政3事業が民営化された。持ち株会社の「日本郵政」の傘下に、「郵便事業」、「ゆうちょ銀行」、「かんぽ生命保険」、「郵便局株式会社」ができたわけだが、社員24万100人のトップの顔ぶれを見てくれ。
なんでこんな年寄り連中を選んだんだ?若い人は正社員になれずに年収200万に満たないワーキング・プアが大勢いるというのに!

絶句
元総務大臣・麻生氏が、郵政民営化はうまくいかないと言ったそうだ。
11月21日に講演会でそういう発言をしたとか。
「5年たったらうまくいかなかったと証明できるんじゃないかと思うほど、あまりうまくいかないと元経営者としては見ている」だと。
そして、「郵便配達がちゃんと採算に合う商売なのか。巨大なギガバンク(郵貯)だけが残ったみたいな話になりはしないか」と言ったそうだ。
これって意外と当たっていたりして。とすれば郵政民営化の本質がここにありはしないか?topへ戻る

民営化された郵政が目指すのは、単なるメガバンク。
「もうかつての身近な郵便局は消滅した。単なる民間金融機関になった」と嘆く人がいる。

こんなものを見つけた。
前から気になっていた「ひと」で、ワシは民主党支持ではないが、こういう現場に眼を向けた「郵政民営化」反対こそ今必要だと思う。

「万里同風」