前回のプラネタリウム作品で、「迷!?探偵クリス」を投影した安城市文化センターだが、なんと続編が決定され、しかも、sky残暑お見舞いキャンペーン岡崎会場の日が初日と言う、まさに、ほっちゃんファンの為に今日から投影しますよ。とも思いたくなるシチュエーション。
　案の定イベント前にまずはコレと言った感じで、今回の投影では多くのファンが押し掛け大盛況での投影開始となった。貼ってあったポスターも文化センターの職員の方が快く対応してくれ、いただくことが出来た。折角この文化センターは中型ホールもあるので、どうせならイベントをこの会場でやって、30分は2階でプラネタリウム上映会。そして1階ホールに移動しskyイベントだったら良かったのになと思った。

ナ、怪：ナレーター、怪盗青いバラ（飛田展男）
ピ：助手ピーボ（阪口大助）
ク：クリス（堀江由衣）

ピ：レディース＆ジェントルマン。安城市プラネタリウムにようこそ。ちょっとごぶさたしちゃったけど、またみんなに会えて嬉しいです。僕のこと知らないって？僕ですよ。ピーボですよ。スーパーロボット探偵（見習）のピーボですよ。もうこのプラネタリウムじゃお馴染だと思ったのに。小学校の学習番組でも活躍中だし、去年の冬番組も大評判で…
ク：ちょっと！ピーボ！あんた何やってるの！ちょっとどいてどいて！
（飛ばされるピーボ）
ク：全く、何ぶつくさ言ってるのよ。そろそろ番組始めないと時間無くなるでしょ。ったく。（よそ様用の声でかわいく）どーも皆さんこんにちわ。私の名前はクリストファーリンクス。みんなはクリスって呼ぶわ。ここらじゃちょっと名の知れた美少女探偵なの。これから、私が活躍する名探偵クリス。その待望の新作が始まります。最後まで応援よろしくね。
ピ：本番前はいっつも不機嫌なんだから…
ク：何よ！なんか言った？
ピ：いえ。何にも。

自己紹介部分が終わり、ここで、クリスから諸注意。「私が可愛いからと言ってカメラ撮影はダメよ。」とか「私と握手したい人は番組が終わるまで待っててネ」などどう考えても堀江ファンをターゲットとしたセリフが入った注意説明になっている。

ナ：事件は突然やって来た。謎の怪盗「青いバラ」から謎の犯行予告がとどいたのだ。怪盗青いバラの正体とは？ブルームーンとは？クリスの大切なモノとは？
と、相変わらずテンションが高く大げさに始まる。このシリーズはナレーターも登場人物と考えられているので、単に説明だけのナレーションではなく、ピーボやクリスとのかけ引きも楽しめる。
ピ：大丈夫。安心して下さい。クリスだったらこんな事件すぐに解決しちゃうんだか……
ク：なんでなんでなんでなのよー。なんで私が狙われるワケ？全部大切だらけだわよ！チョコパフェのタダ券も大事だし、足裏マッサージのタダ券も絶対手放せない。あと1つでスタンプが溜まるスーパー赤丸のメンバーズカードも手渡すもんですかー！
ナ：解決しそうに無いですよ。
ピ：あちゃ…

ピ：ちょっとクリス。もうちょっと落ち着きましょうよ。
ク：ちょっと何よピーボ！狙われてるのは私なのよ！私の大切なモノが狙われてるのよ！うぇぇーーん。
ピ：だーかーらー。それらを守る為にも犯行予告文の謎を解く必要があるでしょ。
この後も同じやりとりで取り乱すほっちゃんの演技が続く。聴き入る所だが大切なモノのちっぽけさが笑える。でも実際のほっちゃんの大切なモノもこんなものっぽいんじゃ？と思うのは自分だけだろうか。

ピ：ブルームーンですよ。この意味を調べればきっと…
ク：フッフッフッ…。さすが私の助手ね。私はそれを待っていたのよ。
とてもそうには見えませんでしたが…。が、ここからやっと本題に入ります。

ク：まずは慌てず夜を待つことよ。ブルームーンと言うからにはムーン。つまり月を調べる必要があるからよ。私って相変わらずの名推理だわ。
ピ：どーでしょう。あの態度。疲れる。

ク：静かな夜。全ての命が安らかな眠りにつく静寂の時。けれどその闇の中で悪は今も蠢いている…。闇の悪の立ち向かう美少女探偵ここにアリ。名探偵クリス只今参上！
ピ：その格好はどうなんですか？
ク：だってお月様と言えば和服でしょ。あとお団子も。秋って感じでしょ？
ピ：でも、お月様はどこなんでしょうね？全然見えませんね。
ク：そっか…今夜は「下弦の月」なんだわ。
ピ：いい加減の月？
ク：下弦よ下弦。半月よ。月って少しづつ形を変えてくでしょ？半月は丁度半分のお月様なの。

ク：お父さんにお母さん。お坊ちゃんにお嬢ちゃん。ほらほらそこの若いカップルのお二人も恥ずかしがらずに。指で半月を書いて見ましょう！
客の9割以上がヲタです。

ここから、月が上がって来るまで秋の星座と神話をナレーターさんが紹介。突如として真面目な番組へ。

ピ：いやー素敵でした。僕達プラネタリウム番組のキャラクターなんだなって再確認できましたよ。ね、クリス！
ク：（いびき：がぁーー……ごぉーーー……）
ナ：あははは…いいんですよ…気にしないで下さい。どうせ私はナレーターなんですから怒ってなんかいませんよ。姿・形も見えませんから。そう言えば私の名前ってなんでしょうね？ナレーターなんですかね。どうせ捨てキャラですよ。へっ！やってらんない。
ピ：すっかり怒らせちゃって…。ちょっとクリス。ダメじゃないですか居眠りなんかしちゃ！
ク：ふぁー。月出た？
ピ：ダメだこりゃ。
痛いトコついてきますよね。ついプラネタリウムってウトウトとしちゃうじゃないですか。大体、ほっちゃんが出演してなければ見にも来ていないって不純な動機ですから。

ク：見てみてピーボ。そろそろ月が昇ってくるわ。
先程思い浮かべた月の答え合わせ。下弦の月より、上弦の月をイメージする人が多いのは、昼に昇って夜中に沈み、目にする機会が多いからとのこと。

上弦の月	下弦の月

　ピ：どうして膨らんだり欠けたりするんですか？
　ク：それはね。えっとね。説明がメンドクサイのよ。手っ取り早く説明してあげる。もう宇宙船のコックピットよ。
　ピ：そんな無茶苦茶な！
　ク：結構何でもアリなのよプラネタリウムって。
みもフタも無い…

　太陽に照らされる部分によって月の満ち欠けのしくみを、とナレーターさんが詳しく説明。

ピ：素晴らしいです。VTRを交える所なんかホント判りやすいです。
ナ：いやぁそれほどでも…
ク：そぉ？あなたが一流のナレーターさんならVTRに頼らなくても説明できたんじゃなくて？
ピ：ちょっとクリス！
ク：何よ！本当のことじゃないよ！
ナ：……その通りです。もう一度修行をし直してきます。

ク：月の満ち欠けは良いとして、問題はブルームーンなのよね。それが判るまでは地球には戻れないわ。さっぱり判らないわ！
ピ：あーあ捜査はすっかり行き詰まっちゃったな。折角月まで来たって言うのに。あれ、地球が見える。まるで青いお月様ですよ。あの形は上弦ですね。月からみると、地球も太陽の光を受けて満ちたり欠けたりして見えるんですね。折角だからまん丸の地球を見たかったなぁ。
ク：ふっふっふっ。判ったわ。ブルームーンの謎が。怪盗青いバラが現れる日が判ったわ！満月よ。青くて丸い満月が昇る日にヤツは現れる！

ク：月の満ち欠けは平均29.5日を周期として繰り返す。大体1ヶ月の間に月が満ち欠けて行く。その満月がその月の1日にあったとしたらどう？
ピ：30日目にもう一度満月になりますね。一月の間に満月が2回あります。
ク：一月の間に2回起る満月。その2度目の満月をこう呼ぶの「ブルームーン」ってね。

ピ：青い満月かぁ。お月様も青く見える時があるんですね。
ク：月が青く見えるわけ無いじゃない。満月は満月よ。普通のお月様よ。
ピ：えー？なんでブルームーンなんて呼ばれてるんです？
ク：ここで。カモーン！イングリッシュのコーナーでーすっ。「滅多に無い」を英語で何と言うでしょう？
ピ：えっと…
ク：答えは「once in a Blue Moon」この熟語は19世紀半ばごろ生まれたと言われてるわ。
1883年。インドネシアのクラカトヤ火山が噴火。その噴火は2年もの間を赤く染まるはずの日没を緑に、月を青く変えたと伝えられている。月が青く見えるなんて滅多に無い稀なこと。そこからさっきの言葉が生まれたの。けれど、その月2度目の満月を「ブルームーン」と呼ぶようになったのは1980年以降のこと。その理由はいくつかあるんだけどはっきりしていないのよ。
ピ：でも、一月に2回も満月があるなんて滅多に無い珍しいことなんでしょ？
ク：そうね。20年の間に10回ぐらいの割合よ。

ク：さあ、怪盗青いバラ！あなたの好きなようにはさせないわ！月に変わっておしおきよ！
ピ：どーでしょうね…

ナ：そして、あっと言う間にその滅多に無い夜がやって来た。
(厳戒態勢が敷かれる)
ピ：ちょっとクリス。これってちょっとおおげさじゃないですか？
ク：何言ってるのよ！私の大切なモノが狙われるのよ。

怪：フフフフフ…
ク：出た！
ピ：怪盗青いバラ
怪：クリストファーリンクス。約束通りあなたの大切なものを頂きに参上しました。
ク：これ……って？
怪：またお会いしましょう。
ピ：なんだろうアイツ。結局何も盗まずに消えちゃった。何の目的で現れたんでしょうね。
ナ：いや。怪盗青いバラはクリスさんの大切なモノを盗んでいったようですよ。
ピ：それってまさか…
ク：はにゃーん。
ピ：ハートを盗まれたってことですか？
ナ：どうやら今回はそんなオチみたいですね。
ピ：そんなぁ。どこかで見たような名作アニメのラストみたいなオチ、嫌ですよ。
ナ：青いバラ。これもまたブルームーンと呼ばれる花。その花言葉は「刺激的な愛」
ク：青いバラさま〜〜

　今回もドタバタ劇でプラネタリウム的内容としてはどーなんでしょう？でも、一般投影用なので、これぐらい遊びの部分があっても楽しいと思います。ファンとしても出番多く楽しめる内容になっています。ここまでキャラも立っていて設定もしっかりしているので続編を期待してしまいます。新キャラも登場したことですし、次は怪盗青いバラ編ですかね。