これから、アンコンのおすすめレパートリーを、いくつか御紹介したいと思います。三重奏、四重奏、五重奏、・・・という風に、たくさんの編成のトロンボーンアンサンブルがあるわけですが、やはり、レパートリーの多さ、音楽の内容の濃さ等、単なる同族アンサンブルの枠をこえて室内楽の1つとして認知されているトロンボーン四重奏を紹介したいと思います。
()かっこ内は原語名と出版者です。
初級〜中級用として トロンボーン四重奏の為の17の小品集 1、2巻
(ALBUM of 17 Pieces vol.1.2 For Four Trombones KEITH BROWN)
トロンボーン四重奏のレパートリー集
(Quartet Repertoire for Trombone RUBANK)
以上2つとも曲集になっており、演奏時間はそんなに長くはないのですが、コンクールに使える曲がたくさんあります。
中級〜上級用として テレマン 「4本のトロンボーンの為の協奏曲」
(Concerto a4 MUSICA RARA)※4番奏者がテナーでも問題なし。
※1.アダージョ 2.アレグロ 3.グラーヴェ 4.アレグロ
※約6分
※後期バロック時代の作品で、もともとはバイオリンのための小品。1楽章は たった5小節(40秒程)だが輝かしいコラール。3楽章は美しくゆったりした楽章。どちらも単純な和音進行だが、バランスをとるのが難しい。歌う事を忘れないこと。息のスピードをそろえるのもポイント。ブレスの前の音を大切に。2.4楽章は速いパッセージだが、まずは個人練習が大切。だれが主役なのかをチェックし、いつもメロディが聞こえるように。
※参考CD
東京トロンボーン四重奏団 《SIGNAL! TTQリサイタル》 キングレコードKICC167
パリ・トロンボーン四重奏団 BELLWOOD BW-1001D
ドンディーヌ 「4本のトロンボーンの為の組曲」
(Suite pour 4 Trombones Editions Musicales Transatlantiques)
※4番奏者はバストロの方がベター。※1.モデラート・マエストーソ(1分半)2.アンダンティーノ(1分40秒)3.テンポ・ディ・メヌエット(1分半)4.コラール(2分半)5.スケルツォ(1分50秒) 計 約8分半
※活き活きとしたモデラート・マエストーソで始まる。各所で見られるポルタメント奏法を研究すること。メリハリをつけるように。音色のイメージを研究しよう。2曲目には1番奏者に美しいが非常に難しいメロディがある。そして他の3人も1番のソロをこわさないよう、しかし積極的に吹く事が大切。CDを聞いてレガート奏法をマスターしよう。3曲目ではソロのテンポの揺れに伴奏が上手く ついて行くように。コーダの盛り上がりを盛大に。4曲目のコラールは男性合唱を強力にイメージしよう。最後のスケルツォは曲を覚えるしか手はない。伴奏をしっかり。メトロノームでさらう事が必要だ。ダイナミクスの差、伴奏の変化を大胆に。
※CD
パリ・トロンボーン四重奏団《LIVE in TOKYO 90》 BELLWOOD BW-1005D
FOUR OF A KIND 《Music for Trombone Quartet》 SUMMIT DCD123
あのアレッシー、ハルトマンが参加しているクァルテットのCD。
新日本フィルトロンボーン四重奏団
《吹奏楽名曲コレクション56 トランペット&トロンボーンアンサンブル名曲集》
東芝EMI TOCZ9261 なかなかいい音ではいっています。どうか聞いて下さいね。
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