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5月7日(日)
めずらしく普通のお仕事の方々と一緒にゴールデン・ウィークがお休みでした。もしかしたら、入団して初めてかもしれません。
でもいよいよ明日からマーラーの千人の練習が始まります。
私が入団して間もない頃に演奏してから20年数年振りの「千人」です。その時がマーラーという作曲家に初めて接した時でした。
マーラーの和声進行や、楽器ごとに強弱が違ったりすることや、装飾音の複雑さに初めて接したので、目が白黒してしまったのを思い出します。
その時にマーラーを大好きになって、すぐ下の妹に良さを押し売りしたので、その妹はそれ以来大のマーラーファンになりました。
このマーラーチクルスも妹の家族3人で全部聴きに来てくれるのですが、「千人」は特別の思い入れがあるようですごく楽しみにしていてくれます。
5月10日(水)
今日で三日目のマーラーの練習です。初日はオーケストラだけの練習。昨日ははじめの1時間だけ弦楽器の練習。
午後からはソリストが入って練習しました。
今日からコーラスも入っての練習になります。
まだ全員揃っては練習していないのですがオーケストラだけでも相当な人数ですし、ソリストも8人もいるし、
これに子供の合唱と大人の合唱が加わると1000人にはならなくてもかなりの人数になりそうです。
かれこれ二十数年前に弾いた「千人」でしたが、少しだけ覚えていました。
やはり最初のオルガンとメロディは強烈な印象だったんですね。
5月13日(土) のち
昨日はマーラーの「千人」の本番でした。さすがに4日間練習したので大分曲が身体に入って来た感じはしました。
この曲は歌のための曲だな、というのが印象です。
メンバーの方で前回に弾いてた方達と話したのですが、「千人」の印象が全然違ったというのが一致しました。
前回の時は前にも書きましたが、ただただ難しく、曲の造りで頭がハテナだらけになったりしたのですが、
他の交響曲を弾いた後に弾いてみると、「千人」というのは わりとわかりやすい曲だったんじゃないかと感じました。
技術的にも、2、3、5、6、7、9番の方がはるかに難しいですね。
でも、盛り上がり方とかオルガンの使い方、声の使い方などはすごいですね。
後世の作曲家達が影響されているのを随所に感じました。
5月18日(木) のち
今日は定期演奏会です。対向配置が続いたため、私は腰、背中、肩、首を痛めてしまいました。
昨日練習後に整体に行ったので、やっとなんとか弾けそうです。
やはりいつもと違う身体の向きで弾いていたので身体に無理がかかった様です。
5月20日(土)今日は少し肌寒そうですね。
いつも腕などの具合が悪くなるとお世話になっているカイロプラクティクに昨日の朝 行って来ました。
魔法のようです。痛くない方のカイロプラクティクなのですが、本当にちょっとさわるだけなのに良くなってしまうのです。
話だけでは信じられないと思いますが、----実は最初は私も疑っておりました。気の持ちようとか、先生が加減しているのではないかと。
昨日の朝の感じでは、「夜の演奏会は無理かもしれない」と思う程、一昨日の演奏の影響が残っていて腕が上がりませんでした。
でもカイロから帰って、しばらくしたら少しづつ軽くなってきて、まだ完璧に良くなった訳ではないですが、昨晩は一昨日よりかなり楽に弾けました。
あと2、3回通えば、もとに戻れるような気がします。
5月27日(土)時々
御無沙汰してしまいました。どうしても身体の調子が良くなってきませんでした。
カイロに行って少し良くなっても、楽器を持っているとまたつらくなってきます。毎日それを繰り返していました。
今日はお休みだからなのか、やっと少しましな感じです。
さきほど新日フィルのフォーラムでとっつあんさんが井上道義氏について書かれていたのを読みましたので.....。
井上氏のお母さまはマーラーの6番のゲネプロの時にいらっしゃいました。
井上氏がお母さまのご病状を話された後、母のために三楽章を弾いてやってもらえないだろうか、とおっしゃいました。
その演奏は、まだ私の心の中に残っています。
そのお母さまはマーラーの7番の練習の時に亡くなられました。
忘れられない6番と7番になりました。
5月31日(水)
とうとうマーラーチクルスも大詰めです。今日と9番を残すのみとなりました。
テナーのティムさんは大きな身体の方で、身体そのままの声が出ます。
エルザさんはもうお馴染みですね。
この曲は曲毎にソリストが交代で歌うので、歌う時だけ立って前にでます。あとは交代して指揮者の前に座っています。
井上道義氏がオーケストラのアンサンブルを考えて下さって決まりました。
大地の歌はマーラーの中では割と地味な部類に入る曲なんでしょうけれどいい曲ですね。