オーケストラのお仕事 2001年6月

6月2日(土)

間があいてしまいましたね。すみません。

R.シュトラウスの祝典前奏曲とツァラトゥストゥラそれにストラヴィンスキーの火の鳥(全曲版)、

バッハのピアノコンチェルトとラヴェルの左手と火の鳥というプログラムを3日間で演奏するのは

思っていた以上に肉体的にも精神的にも大変でした。

火の鳥は1919年版とずいぶん違っていて、ところどころに知っているメロディが出て来るっていう感じでした。

 シュヴァルツ氏とは「ペレアスとメリザンデ」以来です。

きついけれど楽しい一週間でした。

ただ、火の鳥の1910年版はめったに演奏されないので、はじめは戸惑ってしまいましたが...。

ツァラトゥストゥラもずいぶん久しぶりでした。

ウゴルスキー氏は前にいらっしゃった時と変わらず熱い演奏を聞かせて下さいました。

おちゃめな性格も一緒でした。

お客様にも、入って来た時とか終わった後の 手の振り方などでおわかりいただけたのではないかと思います。

素晴しい演奏を聴かせて下さる上にとても楽しい方で 私は大好きです。

今日はみなとみらい、明日は修善寺で演奏会です。

6月4日(月) 

5月の29日と30日は夏休みに公開される宮崎駿監督の映画「千と千尋の神隠し」の録音がありました。

2日とも宮崎駿監督がいらしてずっと録音に立ち会っていらっしゃいました。

作曲の久石譲氏が指揮もなさって全部の録音をしました。

ところどころで宮崎駿監督と相談をされながら 絵と合わせて録音が進みました。

ちょこっとだけ画面を見る事ができましたがすごく面白そうです。

映画がもうできているところもあり、コンテのままアニメになっているところもあり興味深かったです。

私は宮崎駿作品の大ファンです。

特にナウシカとラピュタ、トトロ、宅急便は大感動しました。大好きです。

こんなチャンスはないかもしれないと思って一日目に思いきってお願いして一緒に写真を撮ってもらいました。

二日目にサインまでお願いしました。私の宝物になりました。

夏休みが楽しみです。

去年に録画と録音をした久石譲監督の映画「カルテット」は10月に封切りだそうです。

6月11日(月)

3日には修善寺で演奏会でした。指揮と司会の青島広志氏が面白い解説や紹介などをして下さって楽しかったです。

お休みの日でしたし、まわりは遊びに行く人だらけで ホールのそばに川が流れていたので

その人たちに混じって歩いていると観光に来たような錯覚をおこしてしまいます。

プログラムは肩のこらないような楽しいものでした。

4日にはビオラセクション全員による演奏会でした。

写真のまん中にすてきに白尾偕子さんが座っていてなんとも悲しいチラシでした。

でも演奏会は白尾偕子さんの遺志をついで、それぞれの持ち味が楽しい、素晴しい演奏会でした。

同じオーケストラのメンバーだけで演奏会ができるなんてなんて素晴しいんだろうと思いました。

新日フィルではないんですが、昨日と一昨日は三重県にありますアマチュアオーケストラ、三重フィルの指導に行きました。

今回は本番がもう2週間後なので指揮者の広井隆氏がいらしていましたし、指導と言っても

オケの中に入って弾きながら気がついたことを話したりボーイングの相談をしたりでしたが。

プログラムは未完成とマーラーの9番です。プロでも難しい曲なので練習するのはきっと大変だっただろうと思いますが、

以前に伺った時とは雲泥の差でした。

広井隆氏は大学の時の一つ上の先輩で久しぶりにお会いしました。懐かしかったです。

昨日はそのあと白子へ移動して白子ウインドシンフォニカの練習に少しだけお邪魔しました。

鈴鹿サーキットのある街です。

来週の日曜日17日の2:30から鈴鹿市民会館で白子ウインドシンフォニカの30周年の記念定期演奏会があります。

門脇も指揮をします。詳しくは《門脇賀智志の部屋》に載せますのでお近くでいらっしゃれる方はどうぞお越し下さい。

門脇は吉永雅人氏のソロでR.シュトラウスのホルンコンチェルトとティルを振ります。

6月22日(木)

今日のオーチャード定期演奏会の練習は昨日で終わりました。

一昨日はシンフォニーと序曲の練習でしたが、昨日は最後にバイオリンコンチェルトの練習もありました。

古澤巌氏とは本当に久しぶりにお会いしました。

すてきなバイオリン、バイオリニストです。

久しぶりにお顔を拝見して昔の事を思い出しました。

まだ彼が学生の頃です。

毎日コンクールの本選が次の日という日が桐朋学園ではいわゆる文化祭、桐朋祭の日でした。

桐朋学園には演劇科があって桐朋祭は盛り上がります。

物まねのステージもあるんですが、そこにコンクールを控えた古澤氏が登場。

西条秀樹の歌をフリフリの衣装を着て、本人顔負けのショーを見せてくれました。

もちろん優勝し、次の日コンクールでも見事1位を取ったのです。

もう一つは指揮の大野和士氏の結婚式でのこと。

2次会で、次から次へとステキなバイオリンを聞かせてくれました。

限界がないんじゃないかと思うくらいいくらでも弾いてくれました。

余談ですが、大野氏の奥様は皇太子妃の雅子様の同級生でしたので結婚式にもいらしていました。

皇室に入られるかもしれない、と一度騒がれ、いや、違うんじゃないか、という記事が出て間もない頃で

正式に発表されるちょっと前のことでした。

2次会にもいらしていて、スマートですっきりしたユーモアのあるスピーチもなさいました。

しかもそこにいらしただけで存在感がある本当に素敵な方でした。

元気な赤ちゃんのお誕生を心からお祈りいたします。

来シーズンには大野氏が来るので本当に楽しみにしています。

6月30日(土)

ちょっとのつもりでしたがずいぶん間が空いていましたね。

古澤巌氏は本当に素晴しかった!

本番がそれまでの練習と全然違って、いい意味で裏切られました。

あんな風に弾けたらいいなぁ、と思いました。

パルテノン多摩で7月1日にもう一度演奏会があるのでまた聴けるので嬉しいです。

24日は公開リハーサルでした。シューマンの4番の1楽章から練習が始まりました。

定期演奏会の初日の朝に公開リハーサルというのは初めてだと思います。

指揮者とオーケストラが初めての曲を演奏する時、最初はどういうところから

どういう風に練習していくかおわかりになられたのではないでしょうか。

こちらはとても緊張してしまいますが。

ピアノの岸本雅美さんは、とても綺麗な音をだせるピアニストでした。

流れるような音楽も素敵でこの先またご一緒できるのがとても楽しみです。

バルトークはただただ難しかった! でもいい経験をさせてもらいました。

客観的に聴くとどんな曲なんでしょうか....。

はやいですね。もう7月になるんですね。