ポルトガル旅行記・ドライブp01エヴォラからモンサラーシュへ

朝９時、車を借りに行く。ネット予約の受付メール、国際免許証‥‥ひととおり携えて行ったつもりがパスポートがない！ホテルに預けたままだと言うと電話でNo.を確認してくれたので助かった。一連の手続きが済むと車へ案内され、バックギアの入れ方、スイッチ類などの説明。「これで全部だと思うけど」「フュエルリッドの開け方は？」「そうそう、それもあったわね‥‥」
全て終わると10時近くになっていた。さあ、いよいよ数年ぶりのドライブよ～♪

"問題は城壁内‥‥石畳の狭い一方通行だらけで、ぐるぐるしたら方向が分からなくなりそう‥‥" そう思って前日歩きながら道を覚えた。それでかなり精通した気になっていたのか、いきなりエンジンをかけ発進してしまった。モンサラーシュ方面が何号線かも知らず‥‥。
気が付けば正反対の城壁内に向かう道。"やっぱり地図を見よう" 一旦、脇に車を止め、チョット先でＵターンすれば左折・左折の最短ルートになることを確認した。いきなりroundabout（円形交差点）の合流続き‥‥いいや、なんとかなるさ！いつもながら用意周到なようで間抜け、土壇場で大胆になる私。

渋滞が幸いした。前の車をお手本に、なんとか迷惑者にならずにESPANHA方向（E802,N18）へ。やっと肩から力が抜けた。

幹線道路は空いていた。片道１車線の、ほとんどまっすぐな道。90km/hの制限速度内で快適に走っていると、ときおり後続車が現れては追い越していく。おかげで『追い越させ』が得意になったかも。そして追い越し方---あおるように車間を詰め、それから一気に反対車線に出る---や、追い越し禁止の標識を学習。私も数台のトラックや作業車両を追い越した。
10:30ごろ分岐点でN256に入る。地図上ではIP2のほうが右折のハズ。でも交差点と同様、直進のほうが回り込むような形なのね。ふむふむ。

エヴォラを中心とするアレンテージョ（テージョ川南）地方はプラニシェス（平原）地方ともいう。小麦などの畑の合間にオリーブ、Holm-oak（トキワ樫）、コルク・オークといった木々がポコポコと並んでいる。
ちなみにコルクは世界全生産量の90%がポルトガルで産出されるのだとか。

途中にReguengos de Monsarazという町がある。50km/h制限に変わり、やっと城跡マークが付いたMonsaraz村の標識が出てくる。それに振り回されて右、左‥‥。迷わず町を抜けられたけど、写真を撮る余裕もなかった。

道ははっきり上り坂と判るようになり、さらに狭くなった。橋は対向車と交互通行。先に着いたほうが優先で、後から来たほうは手前の標識で待つことになる。沿道には素朴な陶器の工房＆即売所があった。

城壁の周囲は予想外に整備されていて、パーキングも数ヶ所。ここからは鄙びた山村のムードは感じられない。
最初に目に付いたところ、オリーブの木のそばに駐車。でもちっとも木陰になってない‥‥（私の着ているワンピは前日エヴォラのブティックで買った夏物バーゲン品、\2,500.-）。

階段を上るとゲートがあった。村の壁にポッカリ開いただけ。一般家屋の玄関と見紛うほどの小ささが、いかにも排他的ではありませんか！

村の中へは写真のゲートをクリックして入って下さいね。
　　　　

エヴォラ方面と表示された真新しい道路。城跡から見つけて、帰りはこっちにしよう！と決めていた。ところが走り始めて数分、工事中の通行止めに突き当たってしまった。横のガタガタ道に入ればホテルがあるだけ。その門前で引き返して、来た道を戻ることに‥‥。

起伏は激しくなく車も少ない。メチャクチャとばす車が多いし、帰路は私もスピードアップすることにした。それでも制限速度をちょっとオーバーの100km/h以内をキープ。やっぱり追い越されるほうが多い。そんな１台に追い越されるとき、ヤケにハッキリ視線を感じた。30代ぐらいのお兄さん(?)だ。彼は前に入るやいなや「追い越せ」と手で合図、速度も落としてくれるじゃない。仕方なく追い越すと、ピッタリ付いてくる！ 10分ほどして脇道に入っていったので、物珍しく思われたということらしい。よほど楽しいことがないのかな‥‥。

帰りも所々で車を止め、写真を撮った。左は牛の牧場、右はすっかり枯れ果てたひまわり畑。そう、太陽はガンガン照りつけているけど、もう秋は訪れていた。ひまわり畑は何ヶ所も見かけたが、ポピーなどの花畑もあるらしい。

エヴォラやモンサラーシュで集めたパンフを見ると、近隣には古代遺跡が点在し、ちょっと足を伸ばせば行けそうな町や村にもステキな場所はたくさんあった。でも余裕をもって明るいうちにエヴォラの城壁内に入れるように、まっすぐ帰ることにした。そして５時前にはホテルに到着してしまった。