傾斜のある動く歩道、立っているだけで疲れる

      9/2 Sun. ドキドキのスタート

昨年の旅は "飛行機に乗り遅れる" という衝撃的な幕開けだったこと、ご存知の方もいらっしゃるだろう。
今年はその轍を踏まぬよう、早く家を出たから大丈夫! でも乗り継ぎがギャンブルなのだわ…

そもそも今回の旅、発端は4年前に泊まったドブロヴニクの民宿(Sobe)との約束だった。一年ほど前、ひょんなことから久々に息子のゾランとメールをやりとりする機会があり、近々再訪すると書いたのだ。
ならばそこを起点に、昨年独立したばかりのモンテネグロまで足を伸ばそう!と考えたわけ。だから是が非でも、ドブロヴニク in/out でなきゃならない。

しかし首都・ザグレブ往復ならどの航空会社もお得な料金設定があるのに、ドブロヴニクは対象外。ワンクッションで行くとなると、グッと割高になってしまう。そこで思い出したのが、以前うちの掲示板で教えていただいた欧州内 1フライト US$99 というリーズナブルなチケットである。クロアチア航空もこのシステムに参加している航空会社の一つなのだ。
    ヨーロッパ・フライトパス→http://www.airpassworld.com/eba/

この日、欧州のハブ空港のうち当日乗り継ぎ可能なドブロヴニク行きがあったのはパリ、シャルル・ド・ゴール空港だけだった。そしてドブロヴニク行きはターミナル1から出るので、同じターミナルに到着するANAを選ぶ。エアフラもJALも、ターミナル2に着いてしまうからね。

    ここまで決めて、長い付き合いの旅行会社に手配していただく。万事ぬかりなし。

そうか。フライトが確定していないんじゃ、どの空港のTAXを払えばいいか分からないわけだし、距離に比例する燃油サーチャージだって算出できないものね。それでも通常より安いことに変わりはない。

さらにもうひとつ。
■荷物はCDG空港でピックアップしなければならない。そして一旦、フランスに入国しなければならない。
これも至極当然の流れといえるだろう。その時点まで、私はパリ往復の航空券を持っているに過ぎないんだもの。

受け取ったクーポン券には、「チェックインは出発の1時間前までに完了するように」 というメモが添付されていた。

問題はソコだ! 乗り継ぎ時間、2時間10分。普通なら余裕なんだが、そうなると定刻に着いてもギリギリじゃない? もし到着が多少なりとも遅れようものなら・・・

社長曰く、「乗り継ぎは慣れているから大丈夫だろうけど、万が一に備えて代替えのルートを考えておきなさい」

過去に大幅ディレイで乗り継げなかったことがあるから、もちろん一応チェックしてありますけどね。実は翌日、パリからドブロヴニク行きの便って運行されていないのよ。ザグレブに出て国内線。これしか手がないんだ。唯一の救いは、ザグレブ便にクーポンが充てられることくらい。

列に並んだら今度は前の人が手間取っていた。見るに見かねたのか、ファーストクラスの担当者が手招きしてくれて、なんとかチェックイン。

「ゲートはサテライト2よ。この裏から上へ。すぐに行ってくださいね!」
ホッと胸をなで下ろしたところだったのだが。そうか、今回はまだ出国手続きもしなくちゃいけないんだ!

    ・・・はあ、思い出しただけで疲れるわ(笑)。
ドブロヴニク行きの搭乗ゲートにて
パリ往復の航空券とは別に
フライトパスの綴りを
受け取った
そんなわけで、ANAの搭乗開始が遅れるというアナウンスを聞いてからは、いよいよ心配になってくる。パリ行きと連動していないばかりか単なる仮予約状態の客を、ドブロヴニク行きが待ってくれるわけもない。離陸直後に告げられた到着予定は20分遅れ。ずーっと挽回してくれと祈り続けた。
とはいえ長時間のフライト、いつも通りワインを飲んで爆睡するわけだけどw。

    教訓: ヨーロッパ・フライトパスを利用するなら、往路は経由地で一泊すべし
チケット一式を届けに来てくれた社長から、いくつか注意があった。
■"1フライト$99" はクーポンなのだそうだ。予約は入れてあるが、他の便に振りかえ可能なもの。
だから搭乗前に現地空港でチケットと交換しなければならない。つまり通常ならチェックイン・カウンターに直行すればいいのだが、その前にチケット・セールス・デスクに寄る必要がある。
■TAXや燃油サーチャージは、そこで別途支払うことになる。
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Sobe一家との再会


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出発〜ドブロヴニク

コトル
ツェティニェ
ドゥルミトル
国立公園ほか
ブドヴァ
ヘルツェグ・ノヴィ
ドブロヴニク
〜帰国

着陸は7分遅れだった。うん、なんとかなるかも!

入国を終え、チューブの中の動く歩道で上階へ。そしてバゲージクレームへ。ここまでで28分経過。

しかしチェックインが早すぎたのか、待つこと25分。
私のスーツケースは同便の人たちのなかでも最後の方にようやく出てきた。
  いらいらドキドキ…到着遅れもプラスしてちょうど1時間。
  "チェックインを完了する" リミットまであと10分だ!
荷物を引きずり到着ロビーから出発ロビーに移動。まずはインフォメーションで、クロアチア航空がルフトハンザと同じところにあることを聞き出した。近辺まで行き、今度はチェックイン・カウンター列入口の職員に尋ねるも、彼は券を一瞥しただけで 「ここだよ」 などと言う。
「これは単なるクーポンで、ボーディング・パスの前にチケットに交換する必要があるの」
そう説明してようやく理解してもらい、チケッティング・デスクを探し当てたときには、もう汗びっしょりだった。

さらにデスクのお姉様---もしかして年下 (^^ゞ---は、予約に私の名がないとおっしゃる。隣の同僚にタイプミスを指摘され、
「あーあったわ」
あったわじゃないぞ! もうハラハラ続きなんだから脅かさないでよ。
それから彼女は腕時計に目をやった。私の目にはスローモーションに映る、優雅な動作で。
「1時間前ね。大丈夫」
たぶん数分おまけだったに違いない。TAX等を支払い、クーポンに便の情報を書き込んでもらうと、それを手にチェックイン・カウンターへと急ぐ。