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9/8 Sat. 住民その1 --老年カップル |
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城塞を出たあと、その脇にあるスタログラドスキ広場 (Trg.Starogradski) に行った。
←城塞からの写真では右下に見えるところで、旧市街の広場のなかでは最も広い。
ここには聖三位一体教会のほか、南東の隅に今はもう見捨てられてしまった2つの教会がある。
12世紀※の聖サヴァ教会
(Crkva Sv. Save Osvećenog) と、
9世紀のサンタマリア・イン・プンタ教会 (Crkva Santa Maria in Punta) だ。
※14世紀起源とするガイドブックもあるが、ここでは博物館のマップに記された12世紀を採用しておく
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Sv.Save教会(左)と、Santa Maria in Punta教会(右) |
※そのマップ↓では前者が
緑の③、後者は緑の②
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旧市街マップ |
一巡してから海側の低い城壁に座って休憩する。
写真では無人だが、そのときは数人が座っていて、あとから私の隣に60歳前後と思われるカップルも腰掛けた。
「どこから来たの?」
おじさんのほうが声を掛けてきた。
「東京か。それは遠くから来たね。
日本には何度か行ったよ、昔の話だが」
地中海沿岸では元・船乗りによく出会う。彼もやはり神戸や大阪といった地名を挙げたが、どうやら船員ではなさそうだ。
「最後に行ったのは名古屋だった。東京は銀座に行ったことがある」
おじさんは時折、おばさんに通訳してあげている。
「彼女は英語がわからないんでね」
少々よくある会話を交わしたあとだった。
「ところで君はひとり? ここに住む気はない?」
---なんだか意外な展開?
「実は彼女もひとりなんだが」
---奥さんじゃないのか・・・
「息子がいるんだ。で、彼女は君がその息子にピッタリだと言っている。このへんの感じがチャーミングだって」
おじさんは自分のアゴのあたりをなでながら言う。
---はぁ? 嫁に来いと?
だいたい最近気になる二重あごを褒められても・・・(゚Д゚;)
おばさんは傍らでニコニコうなずいている。
「ええっ? 私、若くないですよ」
それを聞いたおばさんは 「とんでもない!」 とばかりに顔をしかめ、ぶるんぶるんと勢いよく首を振った。
「あなたは十分若いって言ってるよ」
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11:16 ↑ここに腰掛けておしゃべり |
---まあ日本人は欧米では若く見られるわけで (笑)。
きっと10歳は下に思ってるんだろうな。
「でも日本にBFが居ますから」 ナンパ (?) のときはコレに限るw
「じゃあどうして一緒に来ないんだい?」
「長い休暇がとれないんです」
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聖三位一体教会
右側面のドア
次の写真→
左側にある |
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11:23 二人の後ろ姿 |
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11:22 またまた聖三位一体教会
今度は正面から |
「ああ、そうか! 日本人は休まず良く働くんだよね~」
おじさん、えらく納得。勤勉な日本人についても語っているのだろう。長々とおばさんに説明していた。
おばさんは、おじさんの向こうから手を伸ばし、私に注意を向けさせた。そして眉と目を思いっきり八の字にし、点々と指で涙のしずくを表現。
「彼女はとっても残念だと言っている」
「楽しい旅を」 最後にそう言って二人は去っていった。
考察 (推論):
おそらくオジサンもオバサンも伴侶をなくし、いま再婚を考えているのだろう。でもそれには、いつまでも結婚しないオバサンの息子 <推定年齢 around
40> のことが気がかり。なんとか嫁をもらって一日も早く独立させたい。というわけでデートのついでに嫁探し中。そんなところだろうか (o^―^o)。