■9/7 成田→ミラノ 1泊



■9/8〜10 ミラノ→ラパッロ 3泊
東リヴィエラを語るときに欠かせないポルトフィーノはポルトフィーノ半島の岬近くにある高級別荘地。有名人がお忍びで泊まるという超豪華ホテルもアットホームな可愛いホテルも落ち着けそうだけど、欧州人の普通のヴァカンスに混じってみたくてホテルの多い半島の付け根のラパッロに宿をとった。
「地球の――」では隣のサンタ・マルゲリータ・リグレを紹介しているが、洋書のガイドブックで調べたらラパッロの方が面白そうだったのだ。ホテルもこの本から選び FAXで予約。

9/8 ラパッロ到着 

 ミラノから直通列車で2時間 (ジェノバ乗換の列車もある)。

町の起源はミラノの司祭が聖堂を建てた6世紀にさかのぼる。かつては華やかな保養地で、第一次大戦中の同盟国会議をはじめ数々の国際会議で舞台となったほどとか‥‥。

昔の栄華は見る影もないけどピカピカのリゾートとは違う渋さがある。今でもヨーロッパではポピュラーな観光地らしい。海沿いのプロムナードは散歩を楽しむ人々で賑わいレストランが並ぶ。夕方のそぞろ歩きはホントに気持ちいい。
1本裏の通りは地元の人と観光客が行き交う商店街だ。酒屋、八百屋、惣菜屋、電気屋、両替所‥‥。店構えも良いし活気がある。駅に向かってさらに、ショッピングセンター、家具屋、教会や市庁舎、学校、公園‥‥とフツーの暮らしがある。


9/9 ポルトフィーノ日帰り 

 ポルトフィーノは列車が通っていないので船で入ることにした。定期便はラパッロ湾中央の桟橋から1時間毎には出ている。海岸線を眺めながらサンタ・マルゲリータ・リグレ経由で 30分程かな。小舟がいっぱい停泊しているちっちゃな港に着いた。昔は漁村だったというのが頷ける。

港を囲んでレストランや土産物屋が並んでいて、ここでポルトフィーノのジグソーパズル発見! 最後に買うつもりで忘れちゃったのが悔やまれる。裏手にはオシャレな小物やアートの店、かわいいエルメス (別荘に軟禁されている深窓の令嬢なんかが顧客だろうか?)、雑貨屋などが点在している。私が行ったリゾートの町 (ガルダ湖畔のシルミオーネとシチリアのタオルミーナだけだが) と比べるとはるかに大人しい。
別荘の塀や教会や墓地を見ながら遊歩道をたどって岬の先端まで行ってみると、ラパッロの遙か彼方までずーっと見渡せて、すがすがしぃ〜! 遊歩道は半島の裏側へまだまだ続くのだけど景色は十分堪能できたから来た道を引き返し、港のレストランで遅めの昼食をとり、バスで隣町へ行くことにした。町の中は車両通行禁止なのでバス停は奥の広場にある。

サンタ・マルゲリータ・リグレ は海岸沿いにホテルやブティックが並ぶ小ぎれいなリゾートタウンだった。このときは人通りもまばらで寂しいカンジ‥‥。明日はこのビーチで過ごそうかと偵察に来たんだけどラパッロの方がいいな。で、ちょっとそこらをぶらついて海に突き出たカフェでお茶してポルトフィーノから来る船で帰ることになった。
船はラパッロへ戻るイギリスのお年寄りの団体に占拠されていた。これがまたカワイイ人たち(失礼!) なんだけど長くなるからなー。下船してからフッと気づいた。 「ラパッロってイタリア版の熱海だ!


9/10 ビーチ etc. 

朝、町を散策していると不動産屋がやたら目につく。張り出された写真入りの別荘物件を見ていくうちリタイアしたらここに住むぞ!なんて真剣に考えちゃった。
それから駅のもっと先にあるロープウェイで山の上の教会へ行った。正面のテラスからはラパッロやポルトフィーノ半島が一望できる。教会内部を見学して裏手のオープンカフェで休憩。宿泊もできるみたいだったけど座禅でも組まされたりして (カトリックに座禅はないか)。

昼食後はビーチだ!! 湾の両サイドに数件ずつ「海の家」がある。ずらーっと並んだ個室ロッカーがコの字に海を囲み、通りからはその背中が板塀のように見える。でも海の家ごとに赤白ストライプ、エメラルドグリーン‥‥とペイントしてあってオシャレだ。その中の1軒を選んでゲートをくぐった。

おばちゃんに一人1万リラ (当時のレートで750円位) を払うとロッカーとデッキチェアを決めてくれる。空いているチェアーはそこだけらしい。ロッカーは二人で1つだけど1 .5m四方はあるだろうか、ゆったり着替えられる。しかも帰るまで私たち専用なのだ。鍵もかかるから着替えも貴重品も置きっぱなしでOK。ちょっとしたバールも併設されていて飲み物、スナック菓子、パン等が調達できる。シャワー (水だろう) もトイレも完備。ただし砂浜はないに等しく水はかなり冷たい。

それから若い子はお金のかからない砂浜の海岸に生息しているので中年やファミリーが多い。体型を悲観せずにすんで私は満足だったけど、目の保養や出会いを期待している人にはお勧めしない。とにかく日が暮れ始めるまで日光浴しながら本を読んでいたら、もう1週間もこうしていたような気分になるから幸せ!


 【 食事 】

観光客目当てのレストランでも美味しいのはさすがイタリア。まあ、食べ物に鼻が利く友人のおかげかもしれない。
ピッツェリア(インサラータ・ディ・マーレ、ピザはクワットロ・スタジオーネとベジタリアーナ、ワインにカフェ) も、我がホテルのレストラン(ミックスサラダに、名物ジェノベーゼ・ペーストで和えたひねったパスタ=トロフィエ、セコンドはエビのポルトヴェーネレ風と海の幸のフライ、もちろんワイン、クリームカラメルとカフェ) も、なかなかのものだった。

パン屋ではピザ風のフォカッチャがあって好きな量を切り分けてくれた。ただ年とともに食が細くなったのが残念 (ローマ、フィレンツェで毎晩フルに食べてミラノのマルケージで仕上げができたのも今は昔だ)。
だから2日目の夕食は惣菜屋で買ってきたハムとタマネギのマリネ、いんげんやほうれん草のタルト、サラダ菜のサラダ (千切りしただけなのにフォークがすすむ) に、地元のワインやフルーツで済ませた。軽く食べたいときはこれに限る。フォカッチャも惣菜もハズレはない。


Rapalloのホテル、部屋のバルコニーからの眺め
【 ホテル 】 

HOTEL MIRAMARE ★★
海の近くにお定まりのホテル名、ミラマーレだがチェーンではない。ラパッロ湾のど真ん中、海に面して建つ古〜いホテルだ。

でも淡い色でまとめられた室内は改装したてらしい。窓はブラウンのサッシ、バスルームもきれいだしドライヤーだって有る。バルコニーからの眺めは◎。エアコンさえあれば4ツ星でもいい。この時は爽やかな気候でエアコンなんて必要なかったからホントにお得!
しかも外観は幽霊でも出そうな雰囲気なのがヘンクツな私たちのお気に召した。

隣にはあずまや (ルネッサンスの邸宅のものを 1929年に再現) があって天井のフレスコ画が夜はライトアップされる。ポルトフィーノ行きの船は目の前の桟橋から出る。当時、ツイン1泊 15万リラ。

   住所:Lungomare Vittorio Veneto 27,16035 Rapallo  TEL:(0185)230261  FAX:(0185)273570

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