マルタ写真集990908病院跡etc.

騎士団施療院は実に大きな建物だ。ここには写っていないが奥行きと同じぐらいの間口がある。右端に見えるドアが見学者の入口。

中世にこれだけの大病院とは！
さすがに医療を大きな役割としていた聖ヨハネ騎士団である。当然、ヨーロッパ中で有名だったらしい。大きいだけでなく、明るく手厚い看護や、当時としては比類ない高水準の衛生管理によって、至る所から訪れる人々の称賛を受けていたそうだ。「施療院はマルタの偉業」とまで言われたほど。

伝統的に責任者はフランス語系の中から選出され、その下にここで養成された医師、薬剤師といったスタッフがいた。さらに騎士たちが当番制でここでの奉仕活動を割り当てられ、騎士団長といえどもその義務は免除されなかった。そして当時としては異例なことだが、この病院はいかなる宗教、いかなる民族に対しても門戸が開かれていたそうだ。素晴らしい !!

写真は最初の、蝋人形で治療の様子を再現しているところ。その先には病棟内の模型も置いてある。

６つの病棟（最大は長さ160m）、総ベッド数600（非常時には患者2000人に対処可能！）を誇り、隔離病棟、女性用の特別セクション、他では牢に監禁していた精神病患者用ウィングさえあった。
全ベッドに清潔なリネン類、食事は銀食器で供される、というケアが保証されていたという。銀は毒素に敏感な反応を示すし、殺菌作用もあるからね。

聖ドミニク教会。
ヴァレッタには教会が山ほどあって、とても全てを見るほどのヒマはない。
ここも、角を曲がってリパブリック通りに出た、というだけでした。チャンチャン。

	マルタ・エクスペリエンス入口前にあるカフェ

	カフェのレジ係りとウェイトレス。