●就業規則と労働基準法
就業規則と解雇と解雇制限
解雇とは従業員の意思とは関係なく、一方的に労働契約を終了させることをいいます。日本の法律では従業員を安易に解雇することを厳しく禁じており、労働基準法でも客観的合理的な理由のない解雇は認められないとしています。
●解雇に関する条文
(労働基準法第18条の2)
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」
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以上のように、解雇の基準を示した条文は非常に曖昧です。どのような状況になれば解雇が認められ、どのような状況だと解雇が認められないのかが明確にはわかりません。もし解雇された社員が不服を申し立てたときは、最終的には司法の判断をあおぐしかありません。
ただ一ついえることは、会社が解雇を実行するためには、相当な理由があるとともに、もう一つ就業規則に解雇にあたる事由を明確に記載しておかなければならないということです。とくに懲戒解雇のような重い罰を社員に与えるようなときは、就業規則の解雇事由に、懲戒解雇にあたる事由を具体的に書きだしておかなければ、解雇が認められないので注意してください。
●解雇制限について
労働基準法では、解雇の基準については曖昧な表現にとどめていますが、万一、解雇することになったときの手続き(解雇制限)については明確に記述しています。それが下の条文です。
●解雇制限に関する条文
(労働基準法19条1項)
「使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が法65条の規定によって休業する期間及びその後30日間は解雇してはならない。ただし、使用者が、法81条の規定によって打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合においては、この限りでない。」
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以上の条文を簡単に解説すると、会社は、「業務上負傷し療養している者」、「産前産後の休業をしている者」については原則解雇することができません(例外もあります)。また、以上の者が会社に復帰してきても、その後30日間は解雇できないことになっています。会社に責任のある業務上の事故にあった社員や、社会的にも保護すべき産前産後の女性については、解雇させないというのが法律の方針なのでしょう。
なお、産前産後の女性とは、6週間(多胎妊娠のときは14週間)以内に出産する予定の女性および産後8週間を経過しない女性のことをいいます。
●就業規則はどう書くか
就業規則に「解雇制限」について書くか書かないかは意見が割れるところですが、就業規則の絶対必要記載事項(絶対に記載しなければならない事項)に「退職に関する事項」と書かれている限り、解雇制限についても書いておいたほうがトラブルがないでしょう。
●就業規則の記載例
第○条(解雇制限)
次のいずれかに該当する期間は解雇しない。
(1)業務上の傷病により休業する期間およびその後30日間
(2)女性が産前産後で休業する期間およびその後30日間
| 結論 |
解雇については法律でさまざまな取り決めが!
就業規則にも必ず定める必要がある事項です。 |
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