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●就業規則で残業対策する方法
フレックスタイム制
を導入する。
出退勤の時刻を社員が自由に決めて労働することをフレックスタイム制といいます。この制度の特徴は、1日ではなく、1カ月の総枠で残業の有無をみることにあります。したがって1日8時間以上労働したとしても、1カ月のトータルが定められた時間を超えない限りは割増手当の支払が必要ありません。
労働時間が超過ぎみの従業員には代休をとらせたり、労働時間を7時間、6時間に抑えるよう指示すれば、残業代を最小限に抑えることができます。
●フレックスタイム制の対象者
フレックスタイム制のよいところは、どのような職種であっても導入できることです。専門業務型裁量労働制や企画業務型裁量労働制のように職種に制限がないので、対象としたい社員に自由にフレックスタイム制を適用することができます。一般的には事務職や工場の職員などは就業規則に書かれている通常の就業スタイルとし、技術系職員などにフレックスタイム制を導入することが多いといえます。
●コアタイムとフレキシブルタイム
フレックスタイム制にはコアタイム(社員が必ず勤務しなければならない時間帯)とフレキシブルタイム(社員が自由に選択して労働できる時間帯)を設けることができます。たとえば午前10時〜午後3時をコアタイムとすれば、その時間帯はフレックスタイム制の対象者といえども出勤していなければならなくなるので、この時間帯を利用して社内ミーティングなどをするといいでしょう。
また早い時間帯や遅い時間帯にミーティングや打ち合わせがあるときは、就業規則の始業・終業時刻の変更の規定(就業規則にこの規定を入れておくことが前提です)を利用して、コアタイムの時間帯を繰り上げたり、繰り下げたりすることもできます。
●1カ月に働かせられる時間
フレックスタイム制を適用したとき、1カ月で働かせられる時間(総労働時間)は、暦日数30日の月の場合は最大171時間、31日の月の場合は最大177時間となります。ただし、すべての会社が総労働時間を最大である177時間に設定できるわけではありません。総労働時間は、その会社の労働日と関係しているので、自分の会社が何時間までフレックスタイム制で働かせられるかについては、専門家に相談するとよいでしょう。
●遅刻・早退・欠勤の扱い
フレックスタイム制では遅刻や早退、欠勤という概念はありません。その日の労働時間を社員が自由に決められる制度なので、遅刻しても遅刻にはならないわけです。ただ、コアタイムを設定したとき、その時間帯に社員が出てこないのは問題です。こういう場合は、遅刻として取り扱うのではなく、就業規則の制裁規定を根拠に「減給」などの扱いにするのが一般的です。
●1カ月の清算方法
労働時間の清算は1カ月で行います。たとえば、その月の労働時間は177時間だったとします。しかし、社員の労働時間がそれを超えて200時間となっていたら、23時間分の残業代を支払います。反対に社員の労働時間が177時間より少ない170時間だったとしたら、7時間分を賃金からカットすることができます。1日に対して遅刻に対する賃金のカットはできませんが、1カ月をトータルで集計して足りない分のカットは認められるわけです。
●休日労働・深夜労働をさせた場合
法定休日労働や深夜労働については、フレックスタイム制といえども割増賃金を支払わなければなりません。ですから休日労働・深夜労働については原則認めないことにしましょう。
●フレックスタイム制の導入の仕方
フレックスタイム制を導入するときは、まず就業規則に「始業および終業の時刻を労働者の決定にゆだねること」を定め、さらに労使協定により次の事項について定めます。
・対象労働者の範囲
・清算期間(1カ月以内)
・清算期間における総労働時間
・標準となる1日の労働時間
・コアタイムとフレキシブルタイムの開始および終了時刻
※コアタイム・フレキシブルタイムは設ける場合のみ定めればよい。
このように「就業規則+労使協定」に定めれば、すぐにでもフレックスタイム制を導入することができます。
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