* How Can I Do ? *

ここは桜香織の漫画の描き方を紹介してます(^^)
手は悪いけど、色々道具を工夫してなんとか書いてます。


プロット>>
●あらすじのこと。漫画の原型は文章から。
キャラクター像やテーマ、メッセージ性、大きなエピソード、起承転結、など作品の土台となる部分を考える。ネタがあっても物語になるか、たとえなってもそれが面白いか、ちゃんと話を作ってみないとわからない。

【桜の道具】文字入力はVia Voice(口述筆記)で。なんども書き直し修正するのには欠かせない桜のパートナー。Via Voiceとそれを動かすパソコンがなければ漫画を描けない。難しい設定をいろいろやってくれるのはダー。ダーがいなくても漫画を描けないわけ…。
出来たら担当編集者へメール。昔はFAXしてた。デビュー当時はFAXもなく郵便(笑)
ダメ出し。1本決まるまでに5、6本の話を考えることも

ネーム>>

●まず、セリフ(活字になる部分)をVia Voiceで最後まで入れる。頭の中で完成作品を読むつもりで会話やモノローグを登場人物にしゃべらせる。キャラ達への感情移入もできるだけしておく。話の流れを作っていく。大体のカット割もできていく。
実際にコマを割って確認できないため、少々説明的、あるいはおしゃべりになりがち。
本番で大きく変わること多し。

●ネーム本番。ネームとはコンテのようなもの。
字と絵が入って漫画の進行の情報が詰まってる。
普通は字と絵を同時に進めるが、桜は上で入力したセリフを見ながら、コマ割と簡単な絵、フキダシを入れ、最後に出力したセリフをカッターで切り、スプレーボンドで各フキダシに貼り付ける。(写植状態ですね。)紙はB4コピー紙の真ん中に線を引き、見開きでネームを考えてます。えっへん(?)
【桜の道具】ネームに使う道具は出のいいサインペン。筆圧がいらない道具を使い、本描きに備え手を庇う。
出来たら担当編集者にFAX。
打ち合わせ(涙) & 書き直し


下書き>>

●コマ割&フキダシ。やっと原稿用紙にさわれるヨ(^o^)丿
最初に、ネームを見ながら全ページを一気にコマ割&フキダシ。ネームの不備を正しながら全体の流れを整える。この時はフキダシにセリフを入れない。
昔はそのままトレースしてもいいようなネームを描いてたけど、今はあまりネームで手を使えないので、下書き段階で画面の構成や自然なコマ運びを検討&推敲している。
【桜の道具】左図、一見机のようですが実はドラフター。角度や高さを変えられて便利。水平にして高さをあげ立って描いてる。座るより首や腰の負担が軽い。見開きの流れも見やすい。

●いよいよ下絵。
ここでもネームより完成度を上げる。カメラアングル、ロングやアップなどに配慮。1ページの中で1番目をひく絵を作る。デッサンの難しい絵、見せゴマなどの決め絵は別紙できっちり描いてトレースすることも。消しゴムをあまり使わずにすむ。
【桜の道具】鉛筆は3B。ドラフターを立てイーゼルのように使う。デッサンやったときを思い出して鉛筆を軽く持ちラフな線で絵を描く。デビュー当時はペンでなぞればすむような完璧な線の下絵でなければならなかったが、それも腱鞘炎の原因だった。今はアタリに近い線で本番(ペン入れ)に臨んでいる。もし桜の絵が汚ければ、下絵の描き方のせいです。う〜…堪忍して…(涙)
出来たらコピーしてセリフを貼る。コピーがよければFAX。薄すぎなら郵送。
編集チェック


ペン入れ>>

●やっとこペン入れ^_^ (最近は枠線は後になりました)
全ページオモ線だけを一気に描き、 それが終わったら目、鼻、唇、髪の毛などをまとめて一気に描く。この2段階は大雑把に道具が違うので、何度も持ち替えなくてもいいように、です。
【桜の道具】まず人物のオモ線。0.1〜0.2のPIGMA、もしくはSALORのDRAWING PEN。
目、鼻、唇、髪の毛などデリケートなところや
決め絵、やどアップにはゼブラのかぶらか丸ペン。
インクはPILOT製図用インク。証券用は薄い気がしたが…。
←桜の筆記用具には左のように巻き物をして太くしてあるものが多い。
ノリつきマジックテープをよく使う。

アシスタントさんには、モブ(群集)、小さい人物
など、手が辛い部分をお願いしてます。できる人には背景や建物もお願いしますすが、建物のトレースは自分でやることが多いです。

●枠線引き。PIGMAの0.8。
【桜の道具】ドラフターのT定規使用。定規がずれないよう抑えるだけでも力仕事なのでドラフターは重宝。並行も簡単。

●消しゴムかけ&ホワイト。(私は消しゴムかけはできないんですが)
桜はホワイトがけがすべての工程の中で1番好きという変わり者。だって自分の失敗を消せるんだも〜ん!
 ここまでくればもう安心?


トーン貼り&仕上げ>>

●スクリーントーン貼り…ってこれが1番時間かかってたりする。
手書きをサボればその分トーンのお世話になるってのは自明の理なんだが…。
アシスタントさんへの指示の仕方は、トーンを貼る場所を青鉛筆で指定してトーン番号を書く。
【桜の道具】大量のトーン貼りを任されたアシさんが、圧着にすごい秘密兵器を見つけて来た。「粘土ベラなんだけど、漫画用具売り場に売ってた、形はしゃみせんのバチのような」もの。こするにはスタイラスなんかよりよほど合理的。こする面が広いのがいい。
青鉛筆は印刷に出ない。シャーペンの青芯が一番いいです。

←左図、これは桜の仕事机の上。兎に角汚い…。


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