排他的経済水域について(鶴見大学)


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Posted by 倉西先生 on 2007/05/12 11:24:34:

    質問
    1.排他的経済水域(EEZ)の”排他”とは、どのような意味ですか?
    2.領海や排他的経済水域が、二国間で重なるような場合には、どのように解決されるのでしょうか?

    回答
    1.”排他”という言葉は、それ自体は、”他を排除、あるいは、排斥する”という意味になります。この言葉を、排他的経済水域(国連海洋法条約)の文脈に当てはめてみますと、他国を排除して、自国が、200カイリの水域内に存在している天然資源に対して主権的な権利を持つ、ということになります。ただし、領海とは異なって、EEZにおいては、他国の船舶や飛行機も、自由な航行や上空飛行をができますし、また、パイプラインの設置に関する海洋利用などの自由も認められています。
    2.国連海洋法条約では、領海については、特段の合意がない限り、双方の基線から測定して中間のところで境界が引かれることを妥当としています。一方、排他的経済水域に関しては、明確な規定が欠けています。双方の合意を重視する姿勢とも解釈できますが、このことが、日中間で問題となっている東シナ海のガス田問題を難しくしている要因でもあります。


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