東シナ海のガス田問題の解決方法は？（鶴見大学）

質問
　現在、日中間において、東シナ海のガス田開発問題が持ち上がっています。この問題を上手に解決するような国際法などはないのですか？

回答
　日本国も中国も、国連海洋法条約の加盟国ですので、国際法に従えば、すぐにでも解決できると思われがちですが、実のところ、この国際法自身に問題があるために、むしろ、混乱に拍車がかかっているのが現状です。それは、国連海洋法条約が、大陸棚や排他的経済水域に対しては、”均等の原則”ではなく、”衡平の原則”に傾いているために、沿岸国の双方の合意による線引きを求めているからです。つまり、国際法自体が、法律問題として解決することが困難となるような規定を置いているために、否が応でも、政治問題化せざるを得ないのです（もちろん、国際海洋法裁判所に解決を託すこともできますが、判決の予測はできず、双方ともにリスクが対高い！）。このため、残念ながら、この問題を上手に解決する国際法は存在していないことになります。

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