領域を定める国際法の形成について(鶴見大学)


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Posted by 倉西先生 on 2007/05/12 12:01:48:

    質問
    1.領土、領空、領水を国際法において定めるに際して、同意しなかったり、国際会議出席を拒否したりした国はあったのでしょうか?
    2.また、そのような場合には、その国は、どのようにするのでしょうか?

    回答
    1.はい、もちろんあります。領域とは、国家の国益そのものでもありますので、この種の国際会議は、しばしば紛糾します。例えば、領海について話し合われた1960年における第二回海洋法会議では、漁業大国であった日本は、この会議で領海6カイリ、漁業水域12カイリが審議されたため、棄権しています(このため、この案は廃案に・・)。
    2.領域の問題とは、先のも述べましたように、国益が複雑に絡みますので、極めてセンシティヴな問題です。このため、どうしても合意できない場合には、条約への加盟を見送ることになります。例えば、アメリカは、国連海洋法条約には加盟しておりません。こうした場合には、国際法は、加盟した国に対してのみ、法的な拘束力を持つことになります。


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