北方領土と竹島の住民について（鶴見大学）

質問
　北方領土と竹島に住んでいる人々は、どのように思っているのでしょうか？

回答
　北方領土は、日本国のポツダム宣言受入れの表明が行われた後に、ソ連軍の千島列島南下により占領されたものです。その際に、日本人の住民は、北方四島から追い出されてしまい、現在の住民は、大半がロシア人のみとなりました。したがいまして、おそらく、帰属問題に関して住民の意思を問う、ということになりますならば、住民は、圧倒的多数でロシアへの帰属を望むものと予測されます。
　一方、竹島もまた、韓国の実効支配を受けています。もともと竹島は、無人島なのですが、現在では、韓国政府が、住民を派遣しておりますので、この場合もまた、住民の意思は、韓国への帰属ということになりましょう。
　しばしば、帰属問題は住民の意思を尊重し、住民投票で決定するのがよい、との主張が見受けられますが、この方法は、北方領土や竹島のようなケースにおいては実効支配側に有利となり、法的な正当性を持つ側にとっては、不条理な方法であるとも言えましょう。

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