ファシズムやナチズムの精神性（鶴見大学）

質問
　ファシズムやナチズムの精神性は、戦時中で混乱した精神であったために誕生してしまったのでしょうか。他の国から奪うことに何も罪悪感を感じなかったのでしょうか。

回答
　全体主義が誕生した歴史的な背景を考えますと、確かに、総力戦による戦争状態を想定していたと言えるかもしれません。全体主義は、効率的な指揮命令系統を必要とする戦時に最も適した体制であるからです。特にドイツについては、第一次世界大戦の講和条約で成立したヴェルサイユ体制の打破が目的でしたので（一種の復讐戦であった・・・）、戦時中は、罪悪感を感じる余裕はなかったのではないかと思われます（戦後になって、国民は戦時中のナチスの行為を知るに至り、罪の意識を感じたと言われています・・・）。

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