Posted by 倉西先生 on 2007/05/19 11:46:06:
日本国では、国債の大量発行による累積債務が増加し続けていますが、この原因は、理想主義であるからなのでしょうか? 回答 講義におきましては、国家の対外政策の文脈において、理想主義を説明しました。今回の質問は、この文脈とは離れているのですが、日本国の財政悪化もまた、ある意味、理想主義を追求した結果ではあると思います。それでは、これが、どのような理想主義かと申しますと、ある学説を絶対視したことによって生じる”現実離れ”という意味での理想主義です。第二次世界大戦後、経済学においては、ケインズ主義が一世を風靡しました。この学説は、簡単に述べてますと、不況期には、政府の財政支出を増やして需要を作り出し、景気を刺激べきである、という説です。この説は広く信じられ、日本国も、バブル崩壊後の不況期にあって、財政拡大政策に走ることになりました。この結果が、今日、財政破綻が懸念されるような危機的な財政状況ということになるりますので、確かに、日本国は、理想主義であったからとは言えるかもしれません。
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