共産主義について(鶴見大学)


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Posted by 倉西先生 on 2007/05/26 10:40:40:

    質問
    1.現在でも、共産主義を目指している国は、多く存在しているのですか?
    2.現在、共産主義国の中で、共産主義体制を変革しようという動きはないのですか?
    3.共産主義では、平等の上に自由があると考えているのですか?

    回答
    1.1989年の東欧革命以来、相次いで社会・共産主義国は崩壊し、現在では、その多くは、自由で民主主義的な国家となっています。歴史の証明には抗いがたく、歴史的な失敗に学んで、共産主義国となろうという国は、現在では、皆無に近くなっています。しかしながら、それぞれの国には、少数ながら、共産主義信奉者は存在していますし、ベネズエラのように、公有化政策を進めている国もあります。ですから、影響力が0になった、とは言えない状況です。
    2.もちろん、あります。ただし、体制への抵抗運動は、いつの時代でも困難を伴うもので、現在でも激しい弾圧を受けている場合が少なくありません。中国しかり、北朝鮮しかりです。しかしながら、知識人が、政府当局からの圧力に耐えて意見表明をしたり、また、国外に避難している人々が、自由な立場から体制変革を訴えている場合もありますので、こうした動きが、今後、どのような影響力をもってゆくのか、注目してゆく必要があると思います。
    3.たとえ言葉やスローガンで自由を礼賛していたとしても、共産主義体制においては、国民の自由は、政治的にも経済的にも存在しいませんでした。共産主義にとって自由とは、平等を壊す要因、つまり、共産主義体制を崩壊に導く要因とみなしましたので、この体制下では、自由は、存在する余地を持たなかったのです。(>_<)


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