温暖化防止の日本国のイニシャチヴ(鶴見大学)


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Posted by 倉西先生 on 2007/05/26 12:10:16:

    質問
    1.今後、温暖化防止条約の締結を目指すそうですが、具体には、どのような項目が盛り込まれる予定なのでしょうか?
    2.また、なぜ、日本国がとりまとめのリーダー国となっているのでしょうか?

    回答
    1.温暖化防止のための条約として、すでに、京都議定書が締結されており、日本もまた、削減義務を負う参加国となっています。ただし、この議定書には、削減メカニズム上の欠点や米中印の不参加など問題が多く、これらの問題を改善するために、ポスト京都議定書をめぐって、現在、各国あるいはEUが、先を争うようにアイディアを打ち出しているのです。京都議定書は、しばしば”不平等条約”と呼ばれるように、既に環境対策を行ってきた日本国にとりましては、あまりに不利な内容が多いいために(削減率6%の目標達成はほぼ不可能・・・)、ポスト京都議定書においては、技術革新の導入、すべての主要国の参加、各国の事情への配慮などを訴える予定とされています。先生としましては、排出面ばかりに気をくばるのではなく、二酸化炭素の”吸収”を促進するメカニズムを作るべきであると、考えるのですが・・・
    2.日本国が、ポスト京都に熱心であり、リーダーシップを執ろうとする理由は、先にも述べましたように、現行の議定書が自国にとりまして不利であるからです。また、来年のサミットは、日本国の洞爺湖で開かれますので、議長国としてリーダーシップを発揮する機会にも恵まれています。ただし、どの国も、自国の国益と直接結びつく問題ですので、激しい主導権争いが予想されてもいるのです。


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