日本漁船の拿捕事件(鶴見大学)


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Posted by 倉西先生 on 2007/06/09 11:05:13:

    質問
    1.カムチャッカ半島付近では、しばしば漁船が拿捕されますが、日本とロシアとの排他的経済水域の境界線はどこなのでしょうか?
    2.また、具体的に、どういことをしたら捕まってしまうのでしょうか?

    回答
    1.日本とロシアとの間には、北方領土問題という未解決の問題があります。このため、北方領土近海に関しては、日露の間でEEZの境界線は正式には引かれていません。
     もっとも、北方四島近海は、かにやうにの豊富な漁場であるため、日本国政府は、ソ連邦時代の1952年に、領土問題を棚上げして、推定危険地域を示す中間ラインを北方四島と北海道との間に引きました。その後、1977年に日ソ漁業協定が、1978年には日ソ漁業協定が結ばれ、日本漁船も北方領土近海で安全に操業ができるようになったのです。ソ連邦が崩壊した現在では、1998年に締結された日ロ漁業協定によって、この合意は引き継がれていますが、境界線問題の全面的な解決には、領土問題の解決をまたなくてはならないのです。
    2.日ロ漁業協定では、日本漁船が、中間ラインを越えて操業を行う場合には、確認証を保持している必要があるとされています。残念ながら、この確認証を持たないで操業した場合には、ロシア側によって拿捕されてしまう可能性があるのです。
     


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