二つの国による共有（鶴見大学）

質問
・同じ地域を二つの国が共有することは、国際法上どうなのか？
・共有地という形には、できないのでしょうか。

回答
　歴史的に見ますと、戦争等の結果として、戦勝国が敗戦国内の占領地を共同管理する事例はありますが、今日、二つの国が一つの領域を共有するスタイルは、僅かではありますが、事例があります。例えば、1659年のピレネー条約でフランスとスペインの共同統治領となったフェザント島などであり、どれも、小さな島や中洲、あるいは、都市といった極めて狭い領域です。国際法からしますと、絶対に不可能ではありませんが、領土問題発生の歴史的な経緯に照らしてみますと、北方領土問題において、この方式を採用することは、日本国にとりましては、北方領土の半分をロシアへの割譲を意味します（つまり、受け入れられない…）。

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