ユーロについて（杏林大学）

質問
１．ユーロは、EU加盟国ならばどの国でも使用できるのですか？
２．イギリスのみが、ユーロを導入していないのですか？
３．EU加盟国は通貨を共通化しましたが、為替レートの違いはまだ存在しているのですか？
４．ユーロを日本に持ち帰った場合、どのようにして清算（両替）するのですか？
５．いずれ、すべてのEU加盟国が、ユーロを導入することになるのですか？

回答
１．ユーロは、EU加盟国のうちで、ユーロを導入している国のみで使用することができます。現在のユーロ導入国は、スロベニアを加えて13カ国です。
２．１で述べましたように、ユーロ導入国は、EU加盟国の一部です。現在２７カ国がEUに加盟していますので、ユーロ導入１３カ国を除いた１４カ国（イギリス、デンマーク、スウェーデン、中東欧諸国、バルト三国など）がユーロを非導入国となります。
３．ユーロを導入によって、加盟国間の為替相場は消滅しました。しかしながら、ユーロ非導入国の通貨との間には、為替レートが存在しており、EMSに設けられているERM2による”調整可能な固定相場制”のもとにあります。
４．ユーロは、外国為替取り引きを行っている銀行で円に両替することができます。
５．ユーロ導入のための条件を満たした時点で、多くの非導入国は、ユーロ導入を決定することでしょう。しかしながら、イギリスのように、通貨主権へのこだわりが強かったり、また、景気の波動の不一致から、条件は充足してもあえて見送る国もあるかもしれません。

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