Posted by 倉西先生 on 2007/04/27 20:56:58:
今朝(4月27日)の新聞で、ドルに対してユーロが上昇しているという記事を読みましたが、ユーロ高の原因は、地理的な要因ですか? 回答 先生が購読している新聞には、本日ドルに対してユーロが上昇したという記事を見つけることができず、確認はしていないのですが、ユーロには、幾つかの対ドル、対円の上昇要因があります。まず長期的には、ECB(欧州中央銀行)の基本的方針は、”物価の安定”であり、このことは、”強い通貨”の出現を意味しています。ECBは、この目的のために、ユーロ導入国に厳しい財政規律を課すとともに、自らも、ブンデス・バンクの伝統を引き継いで、インフレファイターとしての役割を果たしているのです。一方、アメリカには双子の赤字(財政赤字と貿易赤字)の問題があり、日本もまた、巨額の財政赤字を抱えています。このことは、ユーロに対して両国の通貨が相対的に安くなる要因となるのです。 また、短期的には、近い将来において、ECBが、更なる利上げに踏み切るのではないか、という観測があることです。利上げが行われますと、資金の流れは欧州に向かうことになりますので、ヘッジファンドなどが、先を見越してユーロ買いを行っているとの見方があるのです。 為替相場は、さまざまな要因が複合的に絡まることによって決まってきます。ただし、この場合には、地理的な要因はそう大きくはないかもしれません・・・。
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