Posted by 倉西先生 on 2008/04/25 21:29:32:
1.在日と呼ぶ意味や意義はあるのでしょうか。 2.日本で生まれて、日本で育った人なのに、何故、在日と呼ばれるのでしょうか。 3.日本で育った人々は、朝鮮や韓国(本国)に帰るのでしょうか? 4.何故、本国に帰らない人達は、日本に帰化するためにさまざまな提出書類が必要となるのでしょうか? 回答 1.在日という表現は、在住日本や在留日本の略語です。はじめは、文字通りの意味であったのでしょうが、長い間に、”在日”という呼び方が、韓国・北朝鮮出身者の人々を意味するようになったのでしょう。もっとも最近では、両国のみならず、在日アメリカ人とか、在日フランス人とか、在日ブラジル人といった言い方をするようになってきていますので、本来の使い方に戻ってきているようです。 2.その理由は、たとえ日本で生まれ育ったとしても、国籍を持っていない限り、法的には外国人であるからです。属地主義の国では、出生の時点でその国の国籍を取得できますが、血統主義の国では違います。日本国では、血統主義を採用していますので、出生や居住によっては自動的に国籍が生じないのです。 3.特に、北朝鮮籍の方々は、法的には”難民”として日本国内での居住を許可されており、朝鮮学校が存在するのも、朝鮮戦争が終結した暁には(現在は休戦中)、本国に帰国することを予定しているからです(朝鮮総連側からの要請)。ですから、今後の朝鮮半島情勢の変化によっては、本国に帰還することになるかもしれません。また、韓国籍の方々の中にも、本国における徴兵逃れや経済的な理由のためにのみ在日韓国人になっている人もいますので、こうした日本国籍を取得する積極的な理由のない人々は、本国に帰国するかもしれません。なお、日本国で犯罪を犯した人々にも、日本国籍は与えられないことになっています。 4.講義でもお話ししましたように、国籍を取得しますと、国籍国との間に、政治・法的な権利・義務関係が生じます。例えば、国籍国と出身国との間に敵対関係が生じた場合、国民の資格を持ちながら、出身国のために働くことになりますと、利敵行為や外患誘致となってしまうのです(実際に、日本国籍を取りながら、出身国の北朝鮮の命令に従って、拉致事件に関与した人もいます・・・)。国民は、有事には”運命共同体”となりますから、国籍取得に際しては、日本国に忠誠を誓い、日本国民になりきる覚悟が強く求められるのです。煩雑な書類の提出は、この覚悟を証す手段と言えそうです。
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