「お願いです!サクラを助けて下さい!」(小狼)
超 良 質 。
まさにNHK教育でやるアニメって感じ。娯楽として子どもに見て貰いたい、そんな番組です。とりあえず2点、原作への愛を感じる点と、音楽が素晴らしい点、非常にスバラシイです。
・原作への愛を感じます
「さまざまな世界を旅する」というのがキーの物語なんで、世界が変わるごとに世界観を絵で描写することが映像媒体では大事、つーかキャラクターの絵よりもその世界を表す風景の絵が大事なくらいだと思うんですが、そこを押さえてるのがステキでした。玖楼国の描写が立体的というか、ほんとうにそういう世界があってそこに人々の生活があるかのように描かれていたのが良かったです。また、黒鋼の国とファイの国もちょっと描写されましたが、ちょっと雰囲気を変えつつその世界ごとに音楽を割り当てて違う世界感を出してるのがステキでした。「様々な世界を旅する」がキーな原作を精一杯尊重してる感じで好感がもてました。
・音楽がスバラシイです
クライマックスの所でコーラス付きの曲が入るのが最高。美しい上に盛り上がります。これは、原作で見開き大ゴマで演出されてるクライマックスのシーンなんかで毎回この曲がかかって盛り上げてくれるのを期待です。高麗国での小狼くんの後ろ回し蹴りのシーンとか、今から楽しみ。超絶燃えになりそう。
そして、OP&EDも最高です。これはアタリです。
◇つかやっぱ小狼くんはいいな
やっぱ信念が決まってる男の子はカッコいい。その前に見てるSEED DESTINYがハートをグラグラさせながら道を模索していく登場人物ばかりなので、対照的にハートが最初からしっかりしてる小狼くんは見ていて清々しい(サクラ原理主義って感じですが)。バトルの技術的にはまだまだ未熟で成長型主人公として描かれるんですが、ハートの方は最初から骨太に完成系の主人公です。カッコいい!
◇次回の侑子さんとの対話に期待
侑子さんとの「対価」の話は哲学テイストを抜かないでがっつり入れて欲しい。多少説教くさくなってもありです。良質な子ども番組チックなんで、寓話の役割も担ってもらいましょう。
ちょっとだけ、侑子さんの目がわりと普通っぽかったのが残念かな。原作のちょっとイッちゃってるようで、それでいて全てを超越してる感じの目が好きなんですが。
◇原作との相違点
第01話から黒鋼とファイが出て来てるとか、細かい所はありますが、一番はOPも含めて最初から敵サイドの「もう一人の小狼」が出てることかな。マガジン連載中の部分でもまだこの「もう一人の小狼」の謎は全然回収されてないんですが、こんなに早くから入れてて大丈夫なんだろうかというのはあります。(人気との兼ね合いとかあるんでしょうが)せっかく原作をリスペクトしてるようなアニメ版なんで、中途に「もう一人の小狼」はアニメオリジナル設定にして帰結させちゃうとかはちょっとイヤかな。
つーわけで全体的に満足でした。時間との兼ね合いもありますが、出来るだけ感想書いていきたいと思います。
|