エキストラ
楽しそうに見つめ合い、恋を語らう恋人のように
演じてみたいと願っているくせに
いつもエキストラがお似合いだと言い聞かせて
人の流れの外で、ぼんやりと雑踏を眺めている
沈痛な面持ちで別れをかみしめる二人のように
まるで気づかないかのように
その横を通り過ぎてしまう
捜し求めていた人と出会ったときのように
シナリオの最後のページを書換えて
新たなストーリーへクランクインしていく
エキストラのふりをして・・・