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第1部 富の分配とそれを支配する状況 1-17 賃金法のとりあえずの概要 <前の章に> / <次の章に> / <目次に> |
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生産物から地代と資本金利を控除して残るものが、全ての労働者(日雇い労働者、聖職者、流通業者、医者、使用人、王、手工芸者、芸術家など)の手にする賃金全体となる。分配は、需要と供給の中で自ずからの能力に応じて個人が自由に職業を選択することによってなされている。職業選択が完全に自由であれば(実際は違うがそうであったとして)、分配を通じて誰もが実際に「最大の」パイを得ることだろう。というのも誰もが自分のパイをにしようとしているのであり、その大きさは「需要と供給」が決定し、そして最後に職業選択によって決められるからである。
相対的な賃金の大きさは、職業選択や個人次第である。それに対し、実際の賃金の水準はそれには関係なく、賃金全体で決められる。各労働者の賃金全体への寄与が大きければ、それだけ取り分が増える。労働者の数はここでは関係ない。というのも労働者の数が増えることにより賃金全体の大きさも実際に増えるが、同時にその取り分にあずかれる人の数も増えるからだ。 今日それぞれの種類の労働者の賃金全体への寄与がどれだけであるかを、われわれは把握している。
この額と、全労働による実際の生産量との差全体が、地代や資本金利となる。 賃金全体を上げ、物価上昇で相殺されない一律の実際の賃金上昇を達成するために、(広い意味での)労働者には何ができるだろうか。 答えは簡単に出る。賃金全体の守りを今までよりも堅固にして、寄食者たちから防禦するのだ。ハチやハムスターが自分たちを守るように、労働者は賃金全体を防衛する。地代や資本金利として差し引かれることなく、全労働生産が賃金全体として分配され、完全にそれを生み出した人に分け与えられるべきだ。この実現方法については、自由土地と自由貨幣の理論で説かれている。 |
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