シルビオ・ゲゼル研究室

Virtuelle Institut für die Forschungen Silvio Gesells
Virtual Institute for Researches on Silvio Gesell
Instituto Virtual de Investigaciones sobre Silvio Gesell
Institut Virtuel de Recherches sur Silvio Gesell

最終更新:2003年8月29日

〜代表作「自然的経済秩序」〜
第4部 自由貨幣・お金のあるべき、そして可能な姿
4-5 要約


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ここまで自由貨幣について言えることは、以下の通りである。
  1. 需要が計量可能なものになり、お金の所有者の意思や気まぐれ、利益欲や投機を克服する。需要はもはや、お金の所有者の意思表現ではなくなる。
  2. どのような状況でもお金の流通は、いつでも需要に合致するように、流通機構の許す限り最高の流通速度で通り抜けてゆこうとする。
    a) 政府が流通させ、管理する通貨量
    b) 流通機構の許す限りの流通速度
  3. 実質的に民間の通貨発行と見なされかく乱要因となる民間レベルでのお金の蓄積が全体として自動的に解体し、それを通じて政府は信頼できる通貨の基盤を確保できる
自由貨幣がまずこのような働きをすることによって、引き継ぎ次のような結果が持たされる。
  1. 景気停滞がなくなることによる、商品の規則的な販売
  2. 現在生産されるだけの商品が常に供給される
  3. これまで販売の停滞によって生じてきたあらゆる物価変動の終息
  4. 市場で需要や供給が今後規則的に発生するため、商品がお金とうまく連関しないために起こる、今まで至る所で見てくれた大規模な価格変動はなくなる。
  5. 需要を供給に直接適合できるようにし、それを通じて一般的に商品価格の完全な安定を達成するためには、政府わずかな量の通貨を発行したり回収したりすればよい。
  6. 流通が速くなることによってお金の商品交換力が倍増し、多様になり、さらにそのためにお金の回収や発行の効果が何倍にもなるため、最後の点は特に重要である。100億マルクを流通なくても、ドイツの商業活動には50億マルク、あるいはおそらく30億マルクで十分になる。
自由貨幣が条件とするお金の流通の強制を通じて、さらに以下のことが起こる。
  1. 交換手段と貯蓄手段との明確な区別が行われる。
  2. お金の所有者がお金を無条件に、金利や利益を考えずに流通させねばならなくなる。
  3. お金は、金利が下がってなくなっても流通する。
  4. お金は所有者に利益にならなくても流通する。
この状況の結果、ここまで示されてきたことと関連し、お金の流通強制力がそれに付随するあらゆる現象を通じて一般的な経済停滞を不可能にする。

お金の所有と結び付けられた個人に対する直接的な損害を通じて、以下のことが達成される。
  1. 商品や労働やお金は誰にとっても、消費者にも貯蓄者にも同じもの、つまり利益も金利、そして売り上げなしにお互いに交換できるものとなる。
  2. 雇用の安定や失業に対する自動的な保障をお金が行う。
  3. お金のすべての特権が埋め合わされる。
商品とお金とが民間経済上完全に同じ立場になることで、以下のようになる。

  1. お金のかわりに、不可欠な品物の貯蔵が好まれる。
  2. 以前のように少量ではなく、樽やトランク一杯のつまり持てるだけの商品が買われる。
  3. これを通じて商店は空となり、多くの商人は無用となる。

    さらにまた、

  4. 掛売りはなくなり、一般的に現金決済が行われる。
  5. 何百万もの倉庫に分散している商品の在庫を個人が利用できなくため、投機が不可能になる。
この5つの状況が一緒に作用して、商品の交換はこの上なく保証され、加速され、さらにコストがかからなくなり、特に流通が停滞することがなくなり、物価が安定することによって商業活動が非常に容易になり、将来誰もが商売をできるようになる。

だが、自由貨幣の最もすばらしく、実際の劇的な成果は、失業の克服そして金利収入に無関係になった資本財(現実資本)の創造を通じて金利がすぐに過剰な資本のもとに沈み、そのことによって今では威信のなくなった公爵や金利生活者や無産階級を足下踏みつけ、誇り高き自由人、自立した市民、そして恥じることなく自分の住む土地の主として名のりを上げる人々のための場が用意される。

自由貨幣は今まで幾度もいまいましい思いをさせてきたお金を廃止するわけではなく、経済的需要を正しく認識しながらそれに従って作り直される。自由貨幣はわれわれの経済の根本原則であり、これは冒頭で明らかにしたように私欲であるが、需要から意思をはぎ取り、供給と同じ装いをするや否や、「常に悪人が欲し、常に善人が創造する権力」のように暴利が機能しなければならないことが示される。

自由貨幣はそれどころか、我々が最初に述べたように我々の経済の根本原則である利己心を侵害せず、需要から怒意的なものを取り除かれ、これと対抗する供給と同じ力のレベルに置かれるや否や、「常に悪人が欲し、常に善人が創造する権力」の言葉通りに強欲な人々 が働き出すことを示すだろう。


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